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るふな たのしいおべんきょう 5/11 にじかんめ

ア「二時間目は魔法についてです」

アレン先生が教壇に立つと、講堂に姉さんとハゼットが入ってきた。

ア「私は魔法が使えないので、魔法の使える二人に、特別講師として参加してもらいました」

ル「頑張ってねー!」

ア「ルフナは魔法と聞いて、随分派手なものを想像していたようですが、実際には割りと地味です。一見派手な火魔法も、着火や合図としての運用がほとんどです」

ル「思ってたのと違う。。。」

ア「魔法師が兵として運用可能とされる魔力値は30以上です。どの能力値もそうですが、人類の限界が50と言われています。それでは魔力値30の魔法師1人が、人間より少し大きい程度の魔獣と相対したとしましょう。勝てると思いますか?サリム君」

サ「余裕でしょ?」

ア「無理です。必ず逃げましょう」

ル「全然惜しくなかったね」

サ「僕は攻撃魔法使えないから知らないよね」

ア「魔法師が1人で戦うのは無謀の極みです。魔法はとどめの一撃です。罠や、前衛の働きによって動きが鈍った所を、魔法師が仕留める。これが基本戦術ですね。魔法は真っ直ぐ放つか、その場で出現させるかの2種類のみです。離れた所で何かすることはできません。魔力を通すことが可能な杖などの発動体があれば、発生点の延長は可能ですが、長い物ほど威力は減衰します。それでは熟練土魔法師であるロレアさんの、土魔法を実演してもらいましょう」

姉さんが右手をあげて、なにか念じるようにすると、手のひらにリンゴの形をした石が生み出された。

ア「彼女はこの大きさの石ならば1日に10個ほど生み出せるそうです。ですが、魔獣を仕留めるような攻撃的な運用だと、およそ半分になるそうです。その場合の発動までにかかる時間は、20秒程です」

ヴ「十分に魔法兵として使える水準だな」

私は試しに右手を出して、唸ってみたけど何も出ない。異世界なのに。

ア「次にハゼット君の雷魔法を見学してもらいますが、危ないので離れて見て下さいね。(まと)には、今生み出してもらった石を使いましょうか。今度は攻撃的な運用ですので、雷撃、と呼ばれます。最初に魔法は地味と言いましたが、雷撃はそうではないかもしれません」

先生が合図すると、姉さんが窓の外に石を放り投げた。ハゼットが窓の外へ手を伸ばすと、姉さんと同じように念じるようにした。それから30秒近くたった時に、ハゼットが、すみません、と小さく呟いた。

ヴ「無様だな」

ル「どうしたのー?」

ア「えー、このように魔法には不発があります。極度の緊張等により、集中を欠くと。。。このようになってしまいます。またの機会にお願いしましょう」

ハゼットは泣きそうな顔で講堂から駆け出した。姉さんがその後を追った。

ア「雷魔法は攻撃的な運用において、随一の強さを誇ります。単体でも急所に当てる事が出来れば、比較的大型の魔獣ですら倒せるそうです。単独だと射程が極めて短いのが欠点ですね。ハゼット君は元気だと3回ぐらいなら放てるそうです」

ル「魔法はそんなにいっぱい出せないんですね」

ア「その通りです。そして、攻撃的な魔法においての射程や威力を、飛躍的に高める方法はただ1つ。力を合わせることです。その際、同種の魔法をまとめるだけのスキルが存在します。複合魔法というものです。これは、複合魔法師という珍しい職業の人だけが持っています。ですがなんと、彼らはこの魔法以外のスキルは使えないそうです。彼等の複合魔法は、4人から10人の魔法をまとめるのが一般的です。優れた複合魔法師で20人までなら何とかなると、昔、知り合いの複合魔法師の方に教わりました。また、異なる魔法を合わせた例はあるものの、非常に難しいそうです」

ル「力を合わせたらスゴくなるっていうのは、魔法っぽくて素敵です」

ア「ははは、そうですか。これが魔法の、最大の長所と言えるでしょう。剣や弓矢では、人数によって手数は増やせても、威力そのものは増しません。制約は多いですが、魔法がとどめの一撃とされるのはこのためですね」

ヴ「おおよそになるが、魔力値が10上がると打てる数が1~3回は増える。射程や威力は1.3倍程に上がるな」

ル「ええ!もっと強くなるのかと思ってたのに」

ア「三時間目はいよいよ魔獣についてです」

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