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建前男子と本音女子  作者: とりけら
高校1年生編
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体育祭当日


 体育祭当日は抜群に晴れていて、いかにも体育祭日和って感じだ。雲ひとつなく、日差しがこれでもかと降り注いでいる。

 そんな炎天下の中でも様々な方向から応援の声が飛び交い、今、グラウンドの真ん中では綱引きが行われている。


 時刻は午前10時半。

 午前9時から始まった体育祭は、始まったばかりというのにかなり盛り上がっていた。

 ただまぁ、俺はと言うと絶賛自分の教室に向かっている最中だ。


 1年生の強制参加競技は、体育祭が始まってからすぐに行われた。

 競技はリレー。

 俺はたしか……真ん中くらいの順番だった気がする。俺がバトンを受け取ったのは3位で、俺がバトンを渡したのも3位。

 2位との差がかなり広がっていたからしょうがないって感じだ。でも少しくらいは差を縮められた気がする。


 結局結果は変わらず3位だった。

 リレーが終わると希望競技に出ない人は午後まで暇になる。次に出なければいけない競技は、午後の2時からだ。

 だから暇だなぁって、暑いなぁって思って、俺は自分の教室に向かっているってわけだ。


 いつもと同じように、俺は生徒玄関から学校に入った。

 学校の中には誰もいないからだろうか、かなり静かだ。

 グラウンドからの応援の声もあまり大きくなく、気にならない。


 俺はまっすぐ自分の教室へと向かった。

 教室に入ると、窓が空いていないせいか蒸し暑さを感じる。

 俺は窓を開けながら、ふと、椅子がないことに気がついた。そしてすぐに思い出した。椅子がないのは当たり前だ、皆グラウンドに持っていっているのだから。

 俺は仕方なく、教室の後ろ隅の床に座った。


 窓を開けたからといって涼しくなる訳では無いが、教室の床は何故か少しだけひんやりとしていて気分は悪くなかった。

 俺は持ってきた水筒の蓋を開き、ごくごくと勢いよく飲んだ。たくさんの氷によって冷やされた麦茶は最高に美味しい。

 ふぅ、と一息ついてから俺はお昼の時間まで何をしていようか考えていると、足音が聞こえてきた。足音はだんだんと近づいてくるように聞こえる。

 俺と同じようなことを考えている人がいるのか、と隠れる素振りを見せずただぼーっとしていると、


「あ! いたー!」


 と、聞いたことある声が聞こえてきた。


「はぁ……」


 俺は彼女にも分かるような大きいため息をつく。


「なんでため息したの!」


 彼女はそう言いながら教室に入ってきた。


「いやぁ、まぁ、なんでもない」


 俺は目線を下げたままそう言う。


「なんでここにいるの?」


 声がかなり近い。多分俺の目の前まで来たのだろう。


「そんなの、お互い様だろ? 琴葉だってさ」


 俺がそう言ってから目線を上げると、案の定、琴葉が俺の目の前にいた。

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