表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
建前男子と本音女子  作者: とりけら
高校1年生編
88/168

体育祭練習


 体育祭までの1週間は、俺にとって辛い1週間となった。

 体育と学級活動の授業は、学年全体や学校全体での行進練習や当日の動きの練習に当てられた。

 9月とはいえまだまだ暑い日々が続いている。だから外の、グラウンドでの練習は太陽の日差しが痛いほど暑く降り注いでいる中行われた。


 辛い。暑い。休憩時間はこまめにあるけどそのこまめな休憩がさらに辛い。

 なぜならいちいち列をきちんと揃えなおさなければいけないからだ。これが割と時間がかかる。

 連続で練習した方がまだ辛くないかもしれないと思うほどに。


 さらに、朝のホームルームの前の時間と昼休みと放課後は応援練習をさせられた。ほとんど強制。逃げられない。

 2年生、3年生の応援団が指示をし、大きい声を出していない人はチェックされる。だから全力でやらなければいけない。


 そんなこんなで、体育祭へのやる気はほとんどゼロに等しかった。

 競技もあまり出ない、応援に嫌気を感じる、そんな状態で体育祭を頑張る"意味"とはと考えてしまってはもう終わりだ。

 分かっている。意味なんてないことは。多分、がむしゃらにやった方が楽しいことは。

 ただ、1回我に帰ってしまうとどうにもがむしゃらになれないのだ。


 このまま当日を迎えてもグラウンドに行かず、ずっと教室にいることになるかもしれないと思う。

 でもそんな中でも、俺の隣の席にいる本条はいつも一生懸命に応援練習をしていた。

 見た目からでも普段、あんまり大きな声を出さないことは分かる。

 本条の大きな声を聞いたのは多分、あの時(第8部分参照)だけだ。


 その本条の、本気でぶつかっている姿を見て俺は少し羨ましいと感じた。

 確かに最近俺にも嘘だけじゃなく自我、本当の気持ちがある事が分かってきた。

 それでも部分的、常日頃から本当の気持ちが存在している訳では無い。


 だから、羨ましいと思った。

 面倒なことでも、本気で向かい合ってみれば見える景色が違うかもしれないから。

 しかし、羨ましいというのは気持ちだけで終わった。結局、実際に行動に移さないあたり、俺の性格を恨むしかない。


 長かった行進練習や応援練習は終わりを告げ、ついに体育祭当日を迎えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ