放課後 前編
「武史は応援団やらなくてよかったのか?」
午前までの学校が終わり、俺と武史と淳と琴葉の4人でとあるファミリーレストランにやってきた。
いつものグループで来れたのはこの4人だけで、一応本条も誘ったのだが既に家にお昼ご飯が用意されているということでまた今度となった。
四人席に案内され、俺の隣が琴葉で向かいが武史と淳だ。俺たちは共通でドリンクバーを頼み、メイン料理はそれぞれ違うのを頼んでいた。
ちなみに俺はペペロンチーノを頼んだ。
ここのファミリーレストランは安いし量があるし美味しい。だから学生の俺たちにとっては最高の場所だ。
それぞれの料理が届くまでの間、俺たちは1週間後に行われる運動会、いや体育祭の話をしていた。
「武史は応援団やらなくてよかったのか?」
そう言ったのは淳だ。ちなみに淳は応援団に立候補していた、と言うよりも応援団の枠は2枠しかなくそもそも立候補者が淳ともう1人のちょうど2人だったので、今日応援団に決定されていた。
「俺も武史は応援団やると思っていたんだけどな」
俺も続けてそう言う。人の前に出て目立つ仕事は武史に似合うし、武史自身が自分からそういう仕事を望んでいると思っていた。
ちなみに俺は目立つ仕事は即却下だが。
「あぁ、ちょっと部活が忙しくてな。やりたいとは思っていたんだが今回は無理かな。また来年にするよ」
武史は炭酸水を飲みながらそう言った。
部活が忙しいならしょうがない。けれど、何か断った理由はそれだけじゃないような気がする。
「まぁまぁ、そうやってなんでも武史にやらせるのは良くないって。それよりも競技何出る?」
携帯をいじりながら琴葉が言う。
「やらせようとした訳では無いけどね。競技か、まぁ1つは出ようと思ってたけど結構立候補多かったよな」
俺はテストが終わった後の出来事を思い出しながらそう言う。
各競技、全員参加と希望参加に別れている。
全員参加は文字通り全員参加の競技だ。各色の全員参加だったり、学年で全員参加のものがある。詳しい競技は思い出せないが確か男子の全員参加に棒倒しがあった気がする。
希望参加は出たい人が出る競技だ。それぞれ定員があって出れる人は限られている。例を挙げるならリレーなどだ。
俺のクラスは運動できる人が多かったらしく、希望参加競技の定員はすぐに埋まった。
俺は先程1つは出ようかなと言ったがあれは普通に嘘だ。正直めんどうだし、参加しなくていいなら参加しない選択肢しかない。
「あら、けんちゃんが競技に参加しようと思うなんて珍しいね」
琴葉がニヤッと笑いながらそう言う。
どうやら琴葉には嘘がバレていたようだ。




