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建前男子と本音女子  作者: とりけら
高校1年生編
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新学期


「はーい、静かにー」


 長い長い校長先生の話がほとんどだった秋学期の始業式が終わり、俺は自教室でいつものグループのヤツらと話している。

 すると、担任がその言葉と共に教室に入ってきた。

 わらわらとクラスメイトが自分の席に戻っていく。俺も自分の席へ座った。


「えー、夏休みはどうだったでしょうか。……日焼けしている人が沢山いますね、楽しんだことなのでしょう。しかしいつまでも楽しんではいられません。これからすぐにテストがありますから、気を引き締めていきましょう」


 先生のその言葉の後、


『やだー』

 

 と、クラスメイトが一斉に罵声をとばす。

 それに対して担任の先生は、


「はい静かに。時間は2限の開始時刻からです。それまで復習しておくように」


 と言ってから教室を出ていった。

 一瞬、クラス内が静寂に包まれたがまたすぐにうるさくなる。


「テストやばいやばい」「宿題まだ終わってねえ!」「どこ出るかな」「まだ夏休みがいいー」


 などなど、色んな会話が聞こえてくる。

 しかし、俺はどこかテストに対して余裕があった。本条に1から教えて貰ったおかげでなんかいけるのではないかという謎の自信があるのだ。

 そこまで成績が悪い訳では無いが、いい点数を取れるに越したことはない。だから俺は最後の詰めとして復習を始めた。


 ちなみに本条はというと静かに読書をしている。

 本条とは軽い朝の挨拶をしただけだ。特に話すことも無く、俺たちの間に会話はない。


 そういえば、そろそろ席替えだろうか。

 本条とは席替えで隣になってから仲良くなったから少し寂しいものがある。

 また隣の席が本条だったらいいのにとぼんやりと思いながら俺は復習を続けた。





「テスト終わったー!」


 淳の嬉しそうな一言が教室内に響く。

 今日は始業式と夏休み明けテストだけだから午前帰りだ。ちなみにテストの結果は後日わかるらしい。

 最後にテストを集め終わった担任の先生から、


「来週には運動会があります。昼休みや放課後に練習があったり、各係によって忙しさが変わったりします。各自しっかり確認しておくように」


 と言われ、学校が終わった。

 体育祭。俺たちの高校では秋の夏休み明けすぐに開催される。

 応援の練習は夏休み明けすぐから始まり、誰がどの競技をやるのかも早めに各クラス自分たちで決めなければならない。


 体育祭は赤白青黒の4色対抗で、クラスごとに分ける。

 正直、小学校中学校と仕様が変わっていてよく分からないという感想だ。まぁ、俺自身応援団になる気はないし特にやりたい競技もないから適当にという感じ。

 応援団は武史が一番似合っているだろう。

 そんなことを考えていると、武史から、


「飯いこうぜー」


 と誘われた。

 俺は本条に、


「勉強会、本当に助かった。テストかなり出来たよ、ありがとう」


 と言ってからリュックを持って武史の方へ向かった。

 背中の方で本条から、


「結果はまだわからないでしょう」


 と言う少し小さい声が聞こえた。

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