読書 side:本条花凜
展望台を後にした私は、そのまま真っ直ぐ図書館へと向かった。
読んでいた本を返してから、私は返した本の続編を借りることにした。どうやらすでに4巻程出ているらしい。
私は続編の3冊を見つけると、3冊全てを手に取り読書スペースへ向かった。
今日の図書館は比較的人が少ない方だった。以前来た時は小さい子やお年寄りがいたが、今日は見られない。夏休みが終わったのだろうか、自分の身の回りの環境からも夏が終わったとわかる。
これからきっと、だんだん夜が長くなり気温が下がっていくのだ。……まぁ、だからなんだという感じだが。けれど、過ごしやすい環境になるのは嬉しい。
そんなことを考えながら、読書スペースに置いてある椅子に座り、荷物を隣の椅子に置いてから私は読書を始めた。
そして気づたら3時間が経過していた。
図書館に設置されている時計は、17時を指している。
「ん~、よし。帰ろ」
私は読んでいたページに栞を指し、本を閉じた。そして借りた本をリュックに入れてから、私は立ち上がる。
図書館から出ると、生ぬるい空気が私を包み込んだ。
図書館のエアコンが恋しいと感じながらも、私は自宅へと帰っていった。
「ただいま」
玄関の扉を開けてそう言うと、
「おかえりー」
と、お母さんの声が聞こえた。どうやら夕飯を作っているらしい。
私は自室に荷物を置いてから洗面所で手洗いとうがいをし、台所へ向かった。
「手伝うよ」
「じゃあこの野菜、切ってくれる?」
「わかった」
差し出されたのはキャベツだ。私は包丁を手にし、千切りを始めた。
料理は一応できる。一応というのは私の知っている料理なら自信があるのだが、初めての料理だと自信が無いからだ。
多分、変な味のものができることは無いと思うけれど少し不安なのだ。
私はキャベツの千切りを難なくこなし、次の手伝いを始めた。今日の夕飯はトンカツみたいだ。
家族全員での夕飯を食べ終わり、お皿洗いの手伝いをしてから私はお風呂に入った。
今日は、暑いからシャワーのみだ。
お風呂から出ると、私はいつものようにドライヤーで髪の毛を乾かしてから台所でマグカップに麦茶を注いでからそのカップを持って自室に向かった。
まだまだ冷たい麦茶が美味しい気温だ。
私は勉強机の上に、今日借りた本を置いてから椅子に座って続きを読み始めた。
読み始めて10分くらいだろうか、全然使わない携帯電話から1件のメッセージの通知を知らせた。
「ん?」
私は携帯電話の画面を見ると、どうやら斉藤くんからのメッセージのようだ。
「斉藤、くん?」




