表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
建前男子と本音女子  作者: とりけら
高校1年生編
32/168

猫 前編

本条花凛の裏話です



 いつもより少し遅い時間に起きて、朝ご飯を食べる。食べ終わった後、家事を手伝ったり読書をしたり勉強をしたり。

 そうこうしているとお昼になっていて、お昼ご飯を食べる。食べ終わった後、少し読書の続きをしてから外に出る。


 図書館で借りた本を返し、読みたい本を借りる。気分次第ではそのまま図書館で読書をする。

 借り終わった後、そのまままっすぐ家に向かうのではなく、少し遠回りをする。


 知らないところを開拓したり、景色が綺麗なところに行ったり。散歩の後、家に帰ってからは夕飯まで読書をしたりテレビを見たり。

 夕飯を食べて、すこし休憩してからお風呂に入り、自室に行く。読書をしたり勉強をしたりした後、ベットに入り、寝る。


 そんな毎日。それが私の夏休み。

 淡々としているが、毎日が楽しいと感じている。読書も散歩も大好きだから、毎日趣味に没頭できるなんて幸せだ。


 ある日、今日も今日とて同じようにお昼ご飯を食べてから図書館へ行き、本を借りて、また知らないところを通って帰ろうとしていた時のことだ。

 目の前の十字路を、1匹の猫が通り過ぎていった。色は薄い茶色に特徴的な豹柄、確かロゼットだったか。ということはベンガル猫だ。


 何故私がこんなにも猫に詳しいのか、それは、


「……ねこ!」


 私は大の猫好きだからだ。小さくてもふもふしていて可愛い。

 私はついつい猫のあとを追いかけたくなり、走った。


「まってーねこちゃーん!」


 十字路まで辿り着くと、猫はのそのそと歩いていた。私は警戒されないように、ゆっくり猫に近づく。

 猫との距離が1mくらいになると、急に猫がこちらを向いた。私は刺激しないように歩くのをやめる。そして、その場にしゃがみ込み、小さく手を叩いた。


「ねこちゃーん、大丈夫だよー」


 すると、猫はこちらに寄ってきた。どうやら人懐っこい猫らしい。


「よしよし」


 猫の頭をゆっくり撫でる。ベンガル猫は甘えん坊だ。猫の方からもすりすり体を擦らせてきた。

 にゃーんにゃーんと、猫が鳴く。私も、


「にゃーんにゃーん」


 と真似して鳴く。

 しばらく撫でていると、猫の首に首輪がしてあるのに気づいた。どうやら飼い猫らしい、散歩中に逃げてしまったのだろうか。


「んー……どうしようか、ねこちゃん……」


 ここは知らない場所だ。私は来た道を引き返せば家に帰ることが出来るが、猫を放置することは出来ない。

 完全な八方塞がり。どうしようか悩んでいると、急に声をかけられた。


「あれ、確か本条さん、だったっけ」


 その声はどこかで聞いたことのある声だった。


「本条ですけど、あなたは……?」


「あー、俺は同じクラスの進藤武史だよ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ