表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
建前男子と本音女子  作者: とりけら
高校1年生編
22/168

買い物 前編


 さて、何をしようか。


 夏休みが始まってから3日が経った。初めの方は、一日中ゲームして適当にご飯を食べて夜更かしして昼頃まで寝るみたいな、だらけた生活を送っていた。

 しかし、だんだんやることが無くなっていく。今はただスマホでネットサーフィンをしたり、SNSのタイムラインを意味もなく更新しまくっている。


 自宅のリビングのソファに寝転がる。クーラーのおかげでちょうど良い温度だ。完璧な環境なのに、どこかつまらない。

 ちなみに、宿題には手をつけていない。当たり前だろう、宿題は夏休みの最終日にやるものだ。今やる意味は無い。いや、あるけれど。大アリだけど。


 SNSのタイムラインを見るのも飽きたため、動画投稿サイトをぼんやり見ていると夏休み前に作られた、例の8人グループからメッセージ通知がきた。


「明後日海だぞ! 忘れるなよ!」


 SNSを通してまでも、淳の暑さが伝わってくる。

 俺は適当に、了解と書いてあるスタンプを送った。既読はすぐつき、皆俺を真似て了解と書いてある色々なスタンプが送られてくる。


 正直に言おう。海に行くことは把握していたが、日時はすっかり忘れていた。水着を買いに行きたいなぁと思いながらまだ行っていない。面倒くさがり屋が完全に出てしまっている。


 カーテンを開けて外を見てみると、昨日よりも暑くて痛い日差しが差し込んでくる。窓を開けると生温い空気とセミのうるさい鳴き声が入ってきた。俺はすぐに窓を閉め、今日は外に出るのをやめようと思い、またソファに寝転んだ。


 時刻はまだ10時だ。これからどんどん気温が上がっていく。こんな晴れの日は外に出たくないと思うのが、普通なはずだ。ちなみに明日も晴れだが。

 そんなめんどくさいという気持ちを吹き飛ばす言葉。それは、時間が無い、だ。


 今日か明日には水着を買いに行かなければ、海に行けない。今日は金曜日。明日は土曜日。

 確実に、今日の方が明日よりも外出している人が少ないだろう。


(水着、か……)


 俺は自分で水着を買ったことがない。

 小中高とプール授業があったが、学校指定の水着だ。友達とプールや海に行ったことはあるが、小中学校の頃は家族とでもプールとかに行っていたから、親が買ってきた水着を着ていた。ちなみにその水着はきつくて断念した。……別に太ったわけではないけどね。


 1人で買いに行くのもなんだし……と思って、武史とか、淳と一緒に買いに行こうと誘おうとしたが、サッカー部の練習があることを思い出して誘うのをやめた。


(しょうがないか……)


 俺は、とある人にメッセージを送った。

 5分後、了承のメッセージが返ってくる。


 11時に集合。

 時刻は10時半。俺はすぐに身支度を始めた。




 携帯の画面には11:00の文字が映っている。

 暑い。遅い。暑い。

 半袖半ズボンにキャップ付きの帽子を被り、トートバッグを持っている。適当に選んだ服だ。


 11:03、やっと扉が開く音が聞こえた。


「ごめんごめん、遅くなっちゃって」


「いや、大丈夫。いきなりメッセージ送った俺も悪いしな、いいよ」


 俺は、俺の隣の家の玄関の壁に背を預けながら言った。

 白いブラウスに薄い茶色の丈の長いスカート。黒いサンダルに夏っぽいかごバッグを持っている。全体的に控えめなコーデ、というやつだろうか。いかにも夏っぽい服装だ。


 許して? と顔を少し横に傾けながら謝るポーズをとっている子がゆっくりと近づいてくる。


 琴葉と一緒に出掛けるなんて、いつ振りだろうか。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ