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建前男子と本音女子  作者: とりけら
高校1年生編
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期末テスト勉強会


 8月が近づき始め、だんだんと暑くなってきた。梅雨が終わり、雲一つない晴天が続いている。


 いくら席が窓側と言っても、必ずしも涼しいという訳では無い。入ってくる風は生暖かくて気持ちが悪いし、日差しが強くて痛いしで最悪だ。

 クーラーは各教室に設置されているものの、なかなか付けてくれない。確か気温が31℃を超えたら付けるとかなんとか言っていた気がする。体感は31℃以上だから早くつけて欲しいものだ。


 とまぁなんだかんだで勉強会を提案した日から1週間が経ち、その当日となった。学校の授業でもテスト範囲が公開され、勉強に本腰を入れるにはもってこいだ。


 時刻は午後16時00分。ホームルームが終わり、放課後になった。

 部活も休止週間に入り、遊びに行く人もいれば図書室で勉強する人もいるのが現状だ。学校の近くに少し大きい図書館があるから、そっちで勉強する人もいるらしい。

 俺たちは話しながら勉強しようとしてたから、勉強会の会場は俺たちの教室だ。


「始めるか」


 幸い、教室には俺たち以外誰もいなかった。誰にも迷惑かけることなく勉強会が出来そうだ。


「琴葉は何の教科が苦手なんだ?」


 ここまで仕切ってはいるが俺自身、お世辞にも勉強ができる方ではない。それでも、どの教科でも平均点は取れるくらいではあるからいい方だろう。

 優先すべきは琴葉の点数アップ。聞いたところによると、普段の授業すらあまり理解できていないらしい。高校受験……どうしたのだろうか。この高校、少し難しい方だったような……。


「ん〜、全部かなぁ」


「……マジか」


 まぁ、だよね。

 中学の時はもうちょっとできていた気がするんだけどなぁ。いつから体育全振りみたいな人になってしまったのだろうか。


「斉藤くんどうするの……」


 本条が困った顔をしている。

 そういえば、本条が俺のことを君付けで呼ぶようになった。最初は少しびっくりしたが今はもう慣れてしまったから気にしていない。本条なりの、距離の縮め方なのだろう。


「じゃ、じゃあ特にやばいやつは? ほら、中間テストで1番点数低かったやつとか」


「ん〜、やっぱり数学かなぁ、あと理科も。理系科目きらい」


「わかった、じゃあ数学からにしよう。俺もちょっと不安なところとかあるし、ちょうどいい」


「わかったわ」


「おっけ〜」


 俺たちは数学から勉強を始めることにした。

 ちなみに、席は俺の隣が本条で俺たちの向かいに座ってるのが琴葉だ。


「じゃあまずどこからわかんないのか教えて?」


「ん〜ぜんぶ!」


「……」


(わかるぞ本条、その気持ち。琴葉はこういうやつなんだ……)


「1からちゃんと教えるわ」


 本条の説明はとても分かりやすかった。

 琴葉もゆっくりだが確実に理解しており、たんたんと練習問題をこなしている。


 1時間ほどが経ち、俺たちは小休憩を取った。久しぶりに勉強をしたという気分を味わった気がする。

 俺はなにか甘いものを食べたいと思い、ジュースを買いに教室を出た。ちなみに2人も欲しかったらしく、ついでに買ってきてとお金を貰った。


 いつも聞こえている吹奏楽部の金管楽器の音がない廊下は、ひどく寂しく感じる。日はまだ高く、もう17時というのに夕方だとは感じない。

 俺はゆっくり歩きながら自販機に向かった。




 やっぱり、知り合ってまだ間もない人と2人きりにされるのは精神的にキツいものだ。

 綾瀬さんはスマホを弄り、私は読書をしている。

 なにか文字を打っているのだろうか、綾瀬さんのスマホから聞こえるポチポチ音が教室に響き渡っている。


 ……長い。

 斉藤くん早く帰ってきて……と思っていると、綾瀬さんが急に口を開いた。


「本条さん」


 呼ばれて私は綾瀬さんの方を向いた。しかし綾瀬さんの視線はスマホに向かれたままだ。


「なに?」


「なんでけんちゃんといつも一緒にいるの?」

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