モノ扱い【R15】【777文字】
その日、「女性をモノ扱いするの」と言われた。
そう言われたことにショックを受けた。
そっか、くくくくく。それならば見せよう、ホントのモノ扱いと言うものを!
そして出かけたのはある発展途上国。
その中にはとある症状に脳の前頭葉にメスを入れる治療法が未だにあるという。
そんな事すれば意思が無くなってしまうのは当然だ。
そんな治療が施された、多くの健康な女性を集めた。
それは虚ろな目をした者たち、半眼で角膜の上部を隠せばハイライトが消える。
それらが集められた場所、白いシンプルな部屋だ。
そこは病院のようだった。
それから治療と称し、また代償と称し、同意書を、騙して書かせる。
そこから先は工場というべき物と化して、生産するのだ。
そいつらはお腹が目立ってくる、とある代わりをするのだ。
育っていく腹囲に神秘を感じる。
存在していると主張すようだ。
双生児であるものも中にはいる。
祖先とは関わりのない命を宿す者たち。
添え物としてあるだけの扱いは、まるで機械だ。
蘇生できない部分の破損だから。
それでも外からは分からない。
染まることもなくなった純粋なまま者たち。
素材となっているのは卵巣が無事でも子宮に問題がある女性とその旦那の受精卵。
そんな人たちの代わりに借り腹として代理母として受精卵から育てるという事業。
そんなところ。
そんなことで儲かるのか、と問われれば、儲からないし健康維持には金が掛かる、と答えるだろう。
それでも感謝され、それは罪悪感を生み、苛まれることになる。
逸らされた目は、彷徨い窓の外を見ることになる。
外の景色は夏を感じさせる大きな雲がもくもくと成長していく。
空を見ながら遠くの入道雲が大気圏を突き抜けたのか、その上部が横へと拡がっていく。
底の部分では雨のようだ。
そら、言わんことない、女性をモノ扱いしている。
空耳が聞こえた。
想像の君は変わらない姿形をしている。
不妊治療は夫婦の問題。
「卵巣が無事でも子宮に問題がある女性とその旦那の受精卵」
この部分書くために幾つか書いてたら、気付くと「そ」が並んでいた。




