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4月5日
4月5日
中学生になることは明るく、とても楽しみなことだろう。だが僕は違う。目が見えないことで、小学生のころ、いじめられ、それから生きていく力が抜けていくような気がするばかりだ。だが、母が僕のために遠くの中学校まで手配してくれたことは、とても嬉しい。けれど、やはり、行ける気がしない。
目が見えないから行けない、というわけではない。生まれた時から見えないのだから、歩く程度ならできる。問題はひとつ。精神的な行けるかどうかだ。今日は入学式の前日で、制服も教科書も全て揃っている。明日は必ずいくと母に約束した。だが、いざ考えると、不安で胸は埋まっていく。
この日記は母に中学生になるからといって買ってもらったスマホで書いている。電話もすることも少ないだろうし、少しでも使っていかないと。けれども、最近のスマホはすごい。喋るだけで打ち込んでくれる。時代の変化に追いついていく必要はそこまでないが、使い方に慣れておかないとと言われて使って見たものの、予想はしていたが、すごかった。