異変
それは体育の授業から帰ってきた時のことだった
「あっ…」
「姫さん?どーした?」
茜の視線の先には鞄があるだけだ
「鞄がどーしたんだ?まさか、ストーカーになんか取られたのか?!」
「あ…ちが…逆なんです、鞄に知らないマスコットが…」
ユーリが鞄を見ると確かにそこには朝見た時には無かった(と思う)黒いリンゴと蛇のマスコットがついていた
「黒いリンゴと蛇ってまた不気味なマスコットだなー」
そう言ってひょいとマスコットを鞄から外すとユーリは自分のポケットに仕舞ってしまった。
「ユーリさん!なんか危ないものだったら…」
「大丈夫だって、特に魔力とかそーゆうのは感じないし、俺、悪魔だし」
ニカッと笑うユーリに茜は何も言えなくなってしまう
「これ、家帰ったら調べてみようぜ」
「はい…」
「…ちょっとトイレ行ってくるわ」
「え、もう授業始まりますよ?」
「大丈夫、大丈夫出すもん出したらすぐ帰ってくるから!」
「え」
ユーリの飾らないとゆうか、下品とゆうか、ある意味素直な発言に固まってしまった茜を置いてユーリはトイレへと行ってしまったのだった。
トイレに行くと言った筈のユーリは男子トイレではなく、もちろん女子トイレでもなく、何故か屋上に居た
魔力とかは感じない、でもなんだか嫌な感じがするんだよな…
悪魔の勘ってやつ、かな
「さーて、出すもん出しますか…!」