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ユメノミ  作者: 池ちゃん
第一幕 ああ、俺は姉萌えだ。
9/16

第八話 「か」こと現在(いま) 後編



…そこは、公園だった。

それも…どこか懐かしさを感じていた。


「あれ、俊成くん?」


「え…」


その声を…俺は…覚えていなかった。

波に浚われ、俺は日本本土に流れ着いたそうだ。

…どうしてか、そこは病院で俺は寝ていた。


「…っ」


腕に痛みが走る。

何かで打ったのかわからない。

けれど、あまり良い状態ではないようだ。


何をするにあたっても、何か自分に手がかりがないか詮索をしてみるが、特に変わりはない。

ただの個室にただ一人…。

元々どこに住んでいたのか…わからず。

わかるのは…脳裏にふと思い出されるあの映像であった。

あの公園は・・・前に、まだ御袋が生きてた頃に…よく遊んだ場所。

それが…フラッシュバッグのように蘇る。

俺は…



「…という夢を見たんだ」


「そうか、お前の妹も苦労しているんだな」


夏目なつめ 夕華ゆか

俺の幼馴染で、よく遊んでいた。

母が他界してから、まったく合わなくなり、その後病院に入院していると聞いた。

年に一度会いに行くのが、普通となっていたのは、まだそう経っていない去年の事であった。



「それで、お前はいつごろ帰って来たんだ?大波に浚われて、まる二カ月も」


「ん~無人島で一人だな、なぜか漂流してくるエロ本が、俺の唯一の生命力だったさ」


「…そうか」


コイツは俺の友達の友達で、氷川ひかわ 清海きよみ。名前はともかく、かなりの美形で所謂いわゆる美少年(男の娘)だ。

俺から見ても、かなりの者…。ああ、なぜ…うまれを間違えたのか。


「とりあえずだ、お前に会いたいって後輩がいるんだよ」


「え?マジっすか、旦那!」


「いや、マジなんだが、とりあえずその口調を何とかでき「ない」のか…」


氷川は、少し残念そうに俺を見る。

まるで、捨てられた子犬のよう…。


「どきゅん」


「何、ときめいてるんだよ…気持ち悪い」


「ひっ…氷川きゅんに、キモイって言われた!」


「きゅんとか言うな!つか、寄るな!アホが移る!」


俺は、ササッと氷川に肩を寄せるが、彼は逃げる。


「待っておくんなせぇ!」


「いーやーだー!!!」


ああ、これぞ…アルプスのBMWボーイズモラルワールド



「モラルを大切にね!」




それから、昼休み。

いつもの購買に、俺たちは来ていた。

今日はきちんとお金はある。


「今日から、菓子パンのメロンパンが出るらしいぜ」


「へぇ…、俺はカレーパン派だな」


「…メロンパン…」


「のわっ、いっ…妹よ…いつから?」


「…一秒前」


「そっ…そうか、今来たのか」


「…(コクッ)」


この妹、前田 安寿は、いつも無口である事は、どこぞやの読者の方々にもお分かりいただけるだろう。

しかし、時に口を大きく開けて、語り出す事がある。

これを、専門用語では、暴走といい、彼女の思考回路があふれ出す事を意味するのだろう。


さて、彼女はメロンパンを食べたいそうだ。

そして…


「君は誰だ、良かったら俺と付き合ってください」


「話が全然読めないのと、お断りしますのです」


「…そうか、なら仕方ない…妹よ…俺をしょうかいしt…」


「…拒否」


バッコーンッ!

大きな音と共に、俺は宙を舞っていた…。

妹の攻撃ではなく…その連れによって…。


「ナイス・・・ボート・・・」


俺には、そこが大きな湖に見えたんだ…。


バタンッ!!!

そして…俺はまた…コンクリートに叩きつけられた。


「…お見事」


「あれ、本当に安寿っちのお兄さん?」


「…」


「くっ…我が妹よ…兄の顔、声すらも忘れたか…ぐすぅ…ん」


「…むぅ」


妹は、かなり…不機嫌だ…。

なんでだろう?

お兄さん、なにかしたかな?


「おい、そんな状態で大丈夫か?」


「…大丈夫だ、問題ない(涙」


俺は、無言で後ろ姿を見せる妹に対して涙ぐんだ表情で…そう言った。



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