第六話 「お」かいものに、いきませんか?
ある日の日曜日のお話。
「あの、兄さん…そのとてもいい辛いのですが…」
「え、」
いきなり妹にそう言われた。
ま・さ・か…!?
そんなまさか、そんな…やっと、やっと俺もリア充を卒業!?
「買い物に…付き合ってほしいんです」
「ああ、ああ!いいさいいとも!なんなら今夜にでも一緒に…って、え?買い物?」
えぇ…、目の前にいるの、君の兄貴じゃん…。なんで言い辛いのさ…。
「何を考えていたのかわかりかねますが、そうです。お買いものに付き合ってほしいんです」
ならず。
まあ、そうですよね…。
「それで、買い物って、したg…ぐぼあっ!ギギギィ…顔を思いっきり殴り飛ばされるとは…クソッ、この妹、やりおる!」
「とりあえずですね、買い物と言っても、今日の食材を…」
「む、材料なら冷蔵庫にたくさんあるだろう?親父も御袋も、仕事のせいでいないから食材は帰ってくるまでの分はあるからなぁ~てさ」
俺は、別に妹と一緒に買い物にいきたくないわけではない。
…けれど、理由もなしいや、理由が買い物なんだが、その買う物が食材だとしても、結構あるわけだから、必要ないと思ったので言ったまでだ。
第一に、このトップアイドルレベルの美少女と共に横をある事さえも、夢のようなのだから。
けれど、お金は無駄にはできない。
それを考慮すると、どうしても解せないわけだ。
「その…、ダメですか?」
どうやら、これ以上の追及は難しいようだ。
「わかった、いいよ」
こうして、買い物を妹とする事となった。
そして着いたのが…。
「なっ、なんだ…?コンサート会場?」
「そうです…その、ペアだとお安く入る事ができるんですよ!」
妹は珍しく真剣な眼差しでこちらを見る。
そんな目をさえたら、断れない。
「わかったわかった…それで、いくらだ?」
「そうですね…合計、2100円です」
「はいはい…2100円…え?」
高くない?え、安いと聞くと1000円以下を想像したんですが…?
「十分安いです。コンサートなんて、滅多に行く事のない兄さんには無縁かもしれませんがね…」
「ところで、見たところ…これ、ロックコンサート…だよな?」
「ええ、あの迫力が堪らなく好きなんです」
あの無口な妹が、ここまで口をひらいて言うのだから、余程好きなんだろう。
…というか、物静かな方だと思っていたのだが…。
やはり、わからんな…女子は。
「ねえ、お兄さん?そこを通してくださらない、かしら?」
む、妹の声…ではない。というか、それよりも若い、幼い声!?
ロッ…ロリ声…なっ…成程、これがそのロリ声という奴かぁぁぁ!!!
「今言った事を、もう一遍言ってくれ…そうだな『お兄ちゃん』とでも呼んでくれ…または、『にぃにぃ』とか…、っ!」
不意に殺気のようなおぞましい気配を感じてすぐに振り向くと、先程受付カウンターに向かったはずの妹の姿が、そこにあった。
「妹よ、まさか今のを聞いていたのか!?やめてくれ…そんな痛々しい目で、自らの兄を見ないでくれ…。」
「無理です、というか、無理です」
「にっ…二度も言わないでくれぇ!妹よ!ああ、我はなんて不幸なのだ!このような場所で妹に些細な事で、汚らわしいなどと…おおっなぜ、なぜなのだぁぁぁ!!!」
「「それは、貴方が変態だからです!」」
二人は、思いっきり俺の頬を殴った。
俺は体を若干浮かせてそのまま流れにそって倒れた。
ああ…萌え尽きたよ…真っ赤にな…。
俺の倒れた所には鼻から出る血と口から出て来る血が多量にあって、水たまりができていた…。