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アリスフィル・エンゼルガーデン④

第3章

59話






街から離れ開けた荒野にて戦いは始まる。高速で移動しその軌跡は金色に染まり赤い大地を照らす。動きが早く目で捉える事は非常に困難でありアレイスターはリュシリオンの背に乗り追い掛ける事がやっとだった。


「も゛う!!!折角やる事やったのに!アイツなんなんマジで!!!」


急に戦闘が始まり苛立ちを隠せないアレイスター。魔力量が多く神獣と契約しているとはいえ、別に疲労が貯まらない訳ではないので身体的には少し疲弊していた。


「坊や!追い掛けて来るだけならコチラからいくわよ!」


声が遠くから一瞬にして近くなる。前方に居たアリスフィルが旋回しアレイスターに向かって飛んできたのだ。


ドガッ!!


ドッガァーーーン!!


「マスター!!!」


一閃、アレイスターの右頬に叩き込まれた一撃はそのまま彼を地面へとめり込ませた。


パラパラパラ


「リュシリオンの障壁ごと殴り飛ばれた?攻撃が丸で見えなかった...」


外傷は無く土埃を払いながら立ち上がる。ゼニス・アルマとメル・クーリヴァの共作である装束も然る事乍ら、殴り飛ばされたダメージを殆ど無にしたのはリュシリオンの障壁であった。


「マスター!申し訳ございません!」


「リュシリオン!ありがとう!」


流れる様に降りて来たリュシリオンの背中に飛び乗ったアレイスターは直ぐさまその場を移動する。


ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュン


無数の金色の羽が光の軌跡を残し地上に居たアレイスターに襲いかかる。間一髪で避けたものの攻撃は終わらず更には追尾してくる。


「リュシリオン!!」


アレイスターの掛け声と共に複数の光が放たれる。


「ルミナス・レイ!!!」


金色の羽を消し去りつつ上空へと飛翔する。だが、其処にアリスフィルの姿は無く気が付けば無数の羽に囲まれていた。


「なっ!何処に!」


その量は数を増していき遂にはアレイスターを覆い尽くすまでに至る。


「別にこんなん一瞬で.....」


「坊や、油断しすぎよ?」


アレイスターが大量の羽に気を取られた瞬間、再び姿を見せたアリスフィルの渾身の一撃がアレイスターの腹部に突き刺さった。


「ぐっはぁ!!」


またしても地面に打ち付けられたアレイスターは先程と違い多少のダメージを受けていた。特別な装束では庇いきれない程のアリスフィルの攻撃はアレイスター本人へとダメージを貫通したのだ。


「いっだぁ゛!嘘だろ...ゴホッ!いったぁ〜」


「坊や!貴方は確かに魔力量だけでいえば桁違いいえ、人外よ!だけど、それが防御力や体力に直結する訳じゃ決してない!」


追撃は閃光の如く、立ち上がるアレイスターを捉える。


「アルノテ・インザイア!」


「遅い!」


展開される障壁は虚しく再びアレイスターの顔面を叩きつける。しかし、


『神結界魔法:エルディオス・フロンテラ!!!』


アレイスターを叩きつけて出来た大穴を覆うようにリュシリオンが結界を張る。本来なら外的要因への力が強いが今回は出ていかせない為内側の強度が高い。更に魔王であり敵意を持つ事からこの結界から出る事は殆ど不可能である。


「やられたわね、誘ったの?」


冷静に状況を判断するアリスフィルの立ち振る舞いは正に魔王なのだと強く印象づける。アレイスターは今感じている、抱いてる感情に覚えがあった。それは、ユニオンと戦った時だ。敵な筈が楽しくお互いを知り合える様な感覚。


「リュシリオン単体ならアリスフィルの速度について行くのは余裕だけど、俺はその速度に流石に乗れないし身体が持たない。なら、これが手っ取り早いかなって」


土煙の中、影の中から眩く光る月光が如く現れた彼は魔力を羽織る。


「換装」


特別な装束の上に更に魔力兵装を重ね着る。フードを被り本を開き吹いていない風に靡かれる。


「それが坊やの本気?あの時見せてくれた魔力は感じないけど。」


落ち着いた様子で物を言いながら小さな魔法陣を幾つか展開していく。


「別に本気って訳じゃ無いけど...。でも、神獣は使わない

俺一人で戦うよ」


「良い覚悟じゃない。さぁ、貴方を殺せるのかしら?」


展開していた魔法陣が一気に集約し光を放つ。


「マクロマ・ブースト」


身体能力の強化と魔力での身体補助を強化する魔法。それに加え魔力総量の一時的増幅と魔力強化の出力も底上げされる。


「ここは私の土地、私の国。ある程度の地図なら書き換えるわ」


「いや、これ本気の殺し合いじゃないだろ?」


「まぁ、もちろんそうだけど。でも、坊やを倒せるか倒せないかで全然違うのよ」


睨み合いには付き合わないアリスフィルは先手を打って出る。


「ぶっつけ本番!!ディシディアの魔神の腕を!!纏え!!!」


同時に打ち付けられた拳はぶつかり合う事無く衝撃で狭間が産まれる。それは徐々にお互いの距離をつくり軈て収縮するように消えていく。


そして離れた二人がその場所に残る。


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