目が覚めたら赤ん坊!?
第1章
1話
それは、何の前触れも無く突然起きた。
俺はどこにでも居る様な凡々の高校生。
学校へ行き、友達と遊んではバイトへ向かい家に帰ってご飯を食べて寝る。ごく普通だが確かな幸福と充実感を覚えていた。
「はぁ〜。今日も一日疲れたなぁ〜。」
そんな愚痴を、零しながら俺はいつも通り眠りについた...
はずだった!
「.................ぁぃjgttd@m」
「....ょゃぃぅょ....mwt」
(五月蝿いな〜人が眠ってるて言うのに....え、ん?)
内容は聞こえなかったが全く聞き慣れないその声に違和感を覚えた俺は少し怖くなり目は瞑ったままだが意識だけはハッキリ覚醒させた。
(なんか、俺の手絶対小っちゃい気がするんだけどやばくね?これ)
意識をハッキリとさせた事でようやく自分の体の違和感に気が付いた。
(ダメだ、考えても埒明かねぇし もう寝るとかの話じゃねぇーよな)
パチッ!
覚悟を決めて目を開けるとソコには信じられない光景が広がってた。
「おい!目を開けたぞ!起きたんだ〜!俺達の我が子が起きたぞ!」
「あら、ホント? まぁ、なんて可愛らしいのかしらこの子ったら。
ずっと寝てたんですからね この寝坊助さん。」
そこには、俺を見つめる2人の大人の男女がいた。男の方は赤髪っぽくてガタイのシッカリとした屈強そうな人だ。しかし、外見から人の良さが滲み出ている。とにかく優しそうな男。女の方はオレンジっぽい長髪でスタイルも整ったこれまた優しそうな人。全てを包み込んでくれるそんな器の大きさを感じた。
「アレイスター!お前の名前はアレイスターだ!」
「うん!いい名前だわアナタ。考えてくれてたのね。」
(うーーーーん。この状況理解し難いけどマズイって事だけは流石の俺でも分かる! けど、どうにもならんよなぁ〜俺今赤ん坊なんだろうなこれ。姿見えないけど喋れねぇーし)
「今日からお前は俺らの息子、アレイスター・マグナだ!」
「「宜しくな(ね)アレイスター!」」
(うん、普通にヤバすぎだよね、この状況。あぁ〜笑えねぇ〜」
こうして、アレイスター・マグナという後の最強魔法使いがココに誕生した事を当人含めまだ誰も知らない