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図書館の天才少女〜本好きの新人官吏は膨大な知識で国を救います!〜  作者: 蒼井美紗
第4章 聖女交流編

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64、マルティナの護衛

 翌日の朝。仕事の開始時間少し前に、マルティナはロランと第一騎士団の詰所に向かっていた。


「今日は私の護衛をしてくださる方との顔合わせですよね」

「そうだ。マルティナは今や重要人物だからな。色々と慌ただしくて護衛の選定が遅くなっていたが、昨日ランバート様から決まったと連絡が来た」

「ありがたいです。ロランさんの負担も少し減るでしょうか」


 マルティナの護衛はこれから顔合わせをする一人と、もう一人はロランと決まっていたのだ。ロランの闇魔法が護衛に向いていて、普段からマルティナの近くにいるので選ばれた。

 さらに、闇魔法の印象を上げる良い機会だと判断されたという経緯もある。


「俺の負担ってよりも、マルティナの不自由さが減るんじゃないか? 俺が近くにいない時は、基本的に動かないでもらってたからな」


 一番危ないのは移動時ということで、ロランがいない時の最近のマルティナは部屋に軟禁状態だったのだ。


「確かに……そうですね?」


 大変だった思い出がなく首を傾げると、ロランは苦笑を浮かべた。


「まあマルティナは、本さえあれば半日の軟禁だって一瞬だもんな」

「はい! 本さえあれば一週間でも……!」

「いや、そこは否定しとけよ」

「事実ですから」


 軽い掛け合いに二人が笑い合っていると、すぐ第一騎士団の詰所が見えてきた。詰所の中に入りカウンター内の官吏に声を掛けると、すぐ一階にある会議室へと案内される。


 中に入って数分後、扉がノックされた。


「はい」


 ロランが答えて二人が立ち上がると、扉が開いて入ってきたのは第一騎士団の団長であるランバートだ。その後ろには、マルティナとロランも顔を合わせたことがある第一騎士団の団員である男がいた。


「待たせたな」

「いえ、今来たところですので」


 ランバートがソファーに腰掛けたところでマルティナたちも座り直し、マルティナの護衛に指名されたのだろう男はソファーの横に立つ。


「では互いに忙しいと思うので手短に紹介する。第一騎士団の団員であるサシャだ。今回は俺が、マルティナの護衛にと選んだ」

「サシャです。よろしくお願いしまっす!」


 逆立った黄色の髪が特徴的なサシャと名乗った男は、元気よく頭を下げた。


「サシャさん、よろしくお願いします」

「マルティナは知ってると思うが、サシャは雷属性で対人戦闘が得意だ。護衛に向いてるだろう。人柄も保証する」

「はい。とても頼もしいです」

「マルティナさんは俺が守るっすね!」


 グッと拳を握りしめたサシャはやる気満々だ。


「見れば分かると思うが、かなり張り切ってるんだ。鬱陶しかったら言ってくれ」

「分かりました」


 マルティナは苦笑を浮かべつつ頷いたが、護衛として選ばれた人が明るくて安心していた。マルティナは人と話すことが苦にならないタイプなので、寡黙で気まずい雰囲気になる人よりは、うるさいぐらい明るい人の方が気が楽なのだ。


「ご迷惑をおかけしますが、改めて護衛をよろしくお願いします」

 

 マルティナが立ち上がって手を差し出すと、サシャは笑顔でその手を取った。


「はいっす! でも迷惑だなんて思ってませんよ。マルティナさんのような凄い人を守れる栄誉に、テンション上がっちゃって」


(凄い人……そう思ってもらえて嬉しいな。これからも役に立てるように頑張ろう)


 二人が握手を交わして笑い合っていると、サシャと共にマルティナの護衛をすることになるロランも立ち上がった。


「サシャさん、俺ともよろしくお願いします。お互いに連携してマルティナを守りましょう」

「もちろんっす! ロランさんは闇属性なんですよね? 俺ずっと闇魔法見てみたいなと思ってて、ぜひ今度見せてください」

「ははっ、分かりました」

「あっ、俺には敬語じゃなくていいっすよ。俺は平民ですし、まだ二十歳の若造ですから」


 サシャがロランにキラキラと輝く瞳を向けながらそう伝えると、ロランは笑顔で頷いた。


「分かった。これからよろしくな」


 そうして三人は挨拶を終えると、第一騎士団の詰所を後にする。今日からさっそくサシャの仕事は、マルティナの護衛だ。

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― 新着の感想 ―
[一言]  『マルティナの護衛』の座を巡って騎士団内で騒いでいたら面白いな(笑) 平民で新人官吏ながら、躍進著しいマルティナについてくのは大変そうだけど。  ラフォレなら、マルティナをどこかの養女に…
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