ヴィーガンという宗教
宗教を否定はしません。もと宗教家ですので。
ただ、間違った考えに基づく教えを広め、それを利用する一部の新興宗教のような物には怒りを感じますから、タイトルにある宗教とは、そう言った物だと認識して下さい。
はい、今回ははっきりと過激なタイトルなので筆者すでにブルブルです((( ;゜Д゜)))
なら書くなよって話なんですが、これはあるキリスト教系の新興宗教の中でも聖書原理主義色の強い宗派にて、子供の手術に輸血を認めずに死なせてしまった事例のように、自らの信仰や思想で子供の成長を阻害し、最悪、死なせてしまう事例が出ているヴィーガンについて考えてみたいというものです。
筆者にはベジタリアンの知り合いもいますし、ヴィーガンを否定する気持ちはありません。ただ、その食の形態を他者に押し付け、子供にまで強要することの危険性を問いたいだけですから、個人が自己の理念の元、行っているのならば、それを間違いとは思いません。
本稿では
1 ヴィーガンの定義を考える
2 ヴィーガン食の抱える問題
3 乳幼児や成長期の子供とヴィーガン食
4 ヴィーガンについての筆者の見解
となります。
1 ヴィーガンの定義を考える
牛乳や無精卵、蜂蜜などは食べて良いベジタリアンと違い、全ての動物由来のものを否定するヴィーガンですが、彼らは食だけでなく、毛皮製品なども否定しています。
ですから動物由来のコラーゲンがはいった美容品も、皮製品も、動物由来の薬やその他、動物に関するものは全てNGだといいます。
はっきりと生活が困難でしょう、ゼラチン入りの食品も口に出来ませんから、かなりの食品が食べれませんし、日常の中で動物由来のものは想像よりも多いはずです。それを踏まえて、そうした困難な生活を実践する人物をヴィーガンとしましょう。
2 ヴィーガン食の抱える問題
結論から言えば、一部、動物性の食品を食べることを許容するベジタリアンと比べ、はっきりと必要な栄養素が不足します。
それは動物性たんぱく質に含まれる必須アミノ酸の一部です。
アミノ酸サプリを飲んでるから大丈夫、という方はそのサプリが大豆から出来ているなら、必要な必須アミノ酸は取れませんし、ロイシンなどが含まれるサプリは動物性由来でなければ、合成アミノ酸か、人毛から出来ています。
健康な生活のためと謳っているヴィーガンがいますが、合成アミノ酸や人毛から作られたサプリメントに頼らなければいけない食事が果たして健康的と言えるでしょうか。
肉食を避けて健康的にというのなら、屠殺と関係のない、牛乳や無精卵を摂取するベジタリアンでいいのではないかと筆者は思います。
必須アミノ酸のうち、ロイシン、イソロイシン、バリンは植物から取れるというエビデンスのある情報を筆者は知りません、もしかしたら知らないだけであるのかもしれませんが、こうした必須アミノ酸の摂取が滞れば、筋肉は落ち、髪はキューティクルを失いパサパサになり、肌は荒れるでしょう。美容のためにと謳っているヴィーガンも、こうした事実を考えればあまり正鵠を射ているとは言い難く、むしろ逆だと思います。
3 乳幼児や成長期の子供とヴィーガン食
本稿の最も重要な論点です。
実際にヴィーガン食を乳幼児の子供に与え、死なせてしまった事件は起きており、こうした事例から、子供にヴィーガン食を与えることを虐待とする法整備も進んでいる国がありますね。
私は過去に日本人のブログ記事の方が小学生の息子さんにヴィーガン食を与えていること、大豆などからたんぱく質量を計算しているから大丈夫だと思うということを書いていらして、それに対して、コメントにて、大豆には全ての必須アミノ酸が含まれていないこと、成長期に十分な必須アミノ酸が摂れ無ければ、身長が伸びない、骨密度が下がるなど、一生ものの不利益を子供が受けることを指摘して、大雑把なたんぱく質という括りだけで考えては危険であること、成長期の子供と大人である親の体を同一視しないことも指摘しました。
私は専門家ではありませんから、間違いがあるかもしれません。しかし、良識ある大人として、親の思想や信念に子供を付き合わせ、成長に必要な食事を与えないことは、エゴであり虐待だという立場です。
10才以下の親の保護下にある子供は自ら環境を変化させることは困難で、親の指導のもとに、それに従うしかありません。
件の母親は、息子が自らヴィーガン食を受け入れるいい子と言っていましたが、両親が揃ってヴィーガン食をしていて、それを食べれば褒めてくれるなら、そうしてしまうのは当たり前でしょう。そうせざる得ない状況を作っていると自覚しないのなら、親としての成長をすべきだと、未婚者の私が言うのはおかしいですかね。
少なくとも体が出来上がり、しっかりと自我が確立する10代後半まではヴィーガン食はさせるべきではありません。
4 ヴィーガンに対する筆者の見解
だいぶ否定的なことを書きましたが、先に述べた通り、個人で行うなら否定はしないんです。
ただ、エビデンスのない情報をもとに美容にいい、健康にいいと他者に勧めるべきではありませんし、ましてや、肉食が野蛮だ、可哀想だという非論理的主張を押し付けるべきではありません。
私だって猫や犬を食べると聞けば嫌悪感を抱くし、自分が飼っている猫を食べたいと言われたら問答無用で殴ります(笑)
ですが、食文化として食べている地域で家畜として飼育することを嫌いはしても否定はしません。矛盾していると言われたら、矛盾などしていないと答えるでしょう。
本当に残酷な話ですが、あなたの家族と見ず知らずの誰か、どちらかが死んでどちらかが助かるとして、どちらを選びますかと問われて、家族をとる方は多いでしょう、はっきり言えばどちらをとっても人が死ぬんですが、家族を救うことと、他者を見殺しにすることは等価ではないと大抵の方は答えると思います。
生き物である以上は植物も含めて命を頂いて生きています。信念を持ってヴィーガン活動をすることは困難で素晴らしいことですが、多様性を否定して、他者に押し付けることは間違いです。
そうした瞬間、それはヴィーガンという新しい宗教となってしまいますから。
本当に子供に親の考えを押し付けるのはやめましょう。
お読み頂きありがとうございますm(_ _)m
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