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グレンビルにて……

 そして朝が来るヨルムはルージュより早く起きてこれからの事を紙にまとめている、ルージュのトレーニングメニューや魔法の使い方についてを書き上げていくとルージュが起きてきた


「おはよう、ヨルム君}

「ああ、おはようルージュ」


 二人は挨拶わ交わすとルージュが覗き込んできた。


「何を書いてるの? ヨルム君」


「これはな、ルージュのトレーニングメニューだ読んでみろ」


 ヨルムはルージュに紙を渡し読んでみると気になる項目があった。


「ヨルム君……私、剣なんて握ったことすらないよ」


ルージュは戸惑った様子をしている。


「剣についてはまだ先だ、まずは魔力のコントロールを覚えてもらう、その手助けをしてくれるのがこいつだ」


 するとよるむが一つのペンダントを取り出す。


「これは何?」


「こいつはアームズと呼ばれる物で起動すれば魔法の手助けをしてくれる」


「そうなんだー でもヨルム君は持ってないけど魔法を使っていたよね」


「俺は魔王の宝珠と繋がっているんだ、だからイザークの知識もある、魔力もそこから引き出すから必要ないんだ、こうやって武器だって作れる」


 そう言うとヨルムは自分の手に刃を付ける。


「やっぱりヨルム君は凄いねー、私も頑張るよ」


 ルージュは気持ちを新たにする。


「アームズについてはこの話が終わったら機動してもらうとして、次は魔王をどうにかする方法を話すぞ」


 そしてヨルムはあの宝石を取り出す。


「これは魔力石と呼ばれる物なんだ、そしてこの石より大きな物があるんだ」


「大きいと何が違うの?」


 ルージュは小さな魔力石を見ながら聞く。


「まあ単純に入れれる量が違う、そこに魔王の魔力を入れれば力はだんだんと減っていく」


「でもその魔力石は危険な物になるんじゃないの」


 するとヨルムが強い口調でこう言う。


「ルージュ! まずは自分が助かる事だけを考えろ、その後の事は俺が何とかするからよ」


「ごめん……でもありがとう」


 しゅんとした顔をするルージュ。


「いや俺の方こそすまん、俺はルージュが大切だからな……」


 無言の状態が少し続くと、ルージュが立ち上がりこう言う。


「それじゃあその魔力石を探せばいいんだね、頑張ろうヨルム君」


 ルージュが笑顔でこう言うとヨルムも立ち上がる。


「ああそうだな、でも魔法が使えないと無理だからまずアームズを起動してみろ」


「うん……でもどうやって?」


 ルージュはペンダントをさわってみるが何も起らない。


「そうだな、まずは起動すりイメージを強く念じろ」


「わかった、やってみる」


 ルージュはペンダントを手に握り念じる。


「そしてこのアームズ、ブラッド・クロスに命令しろスタート・アップ(起動)と」

「ブラッド・クロス、スタート・アップ!」


 するとルージュの体が光りだす。


「えっえっ、どうすればいいのヨルム君」


「戦闘服をイメージしろ、そうすれば完成する」


 そしてルージュはイメージをすると光がおさまると中から白とピンクを基調とした可愛らしい服装のルージュが現れる。


「どうかなヨルム君、変じゃないよね」


「うん……いいんじゃないか」


 動揺したようすのヨルム。


「ありがとう、でもこの剣は凄く真っ赤な剣だね」


 ルージュは自分の右手に握られている深紅の剣を見る。


「ああこれはイザークの使っていた剣だ、今は必要ないから解除を念じてみろ」


 そしてルージュが念じると解除される。


「ふう、何とか出来たよ」


「なら最後に考えなきゃいけない事がある」


「えっまだ何かあるの」


「ああ、これから俺達が生きていく為の金がないんだ」


 ヨルムが現実的なことを言うとルージュははっとした顔をする。


「そうか、私たち1レムリアコインも持っていないんだ」


「子供の姿をしてる二人なんて雇ってくれねぇーし……ちょっと手を見せてくれないか


 ヨルムがルージュの指につけている指輪を見る


「この指輪はお父さんが発掘してきたものを私にプレゼントしてくれたんだよ」


 赤いほうせきがキラっと光る


「これはイザークが幼少期につけてたものだ、だけど大切なものなんだろなら売れねぇな」


 少し考えルージュがこう言う。


「いいよヨルム君、今はそんな事言ってる時じゃないよね売っていいよ」


「すまない、この面倒な事が終わったら世界中探してでもルージュに返してやる」


 ヨルムは頭を下げる。


「大丈夫だよ、ヨルム君がそんなに責任を感じないで」


「わかった、なら街に行くか」


「うん行こうヨルム君」


 そして二人はグレンビルに向かう。


「ボロボロだけど街の中はにぎわっているね」


 ルージュが見回すと市場や色々な店が並ぶ。


「骨董品屋を探すぞルージュ」


 二人は探すと一軒の店を見つける。


「ごめんくださーい」


 ルージュが恐る恐る入っていく。


「いらっしゃい」


 四十ぐらいの男が出迎える


「すいません、この指輪売りたいんですが」


 男に指輪を渡す。


「それじゃあ鑑定するからちょっと待っていろ」


 ルージュ達は待っていると慌てた様子になる。


「これはガルド王族が使っていた物……何でここに」


「この指輪はお父さんが発掘した物です、だけどお金が必要なんで買い取ってくれませんか」


 ルージュがお願いすると男は困った顔をする。


「これに値段を付けるだと……旧ガルド王国の物は少なくて貴重なのに」


 男は少し考えて金額を言う。


「500万レムリアでどうだ」


「ご、ご、ご、500万レムリア! そんなに高くていいの」


 ルージュは驚く


「ああこれにはそれだけの価値がある、さあ受け取れ」


 テーブルの上に札束が置かれる。


「えーとなら貰いますよ」


 ルージュは持っていたバックにおかねを入れると店を出る


「やったよヨルム君こんなに高く売れるなんて……お父さんありがとう」


「これで当分は金に困らない、そうだ食料を買わないといけないだろ、ルージュはこのベンチで休んでいろ」


「大丈夫だよヨルム君、一緒に行こう」


「いいから、いいからそれじゃあ行ってくる」


 ヨルムは一部のかねを取るといってしまった。


「も~ヨルム君は心配性だなーでも嬉しいな」


 ルージュが嬉しそうに待っていると二人組みの男女に声をかけられる。


「ちょっといいかなお兄さんとお話しない」


「今は用事があるので無理です」


 ルージュは断るが男達はしつこく言ってくる。


「お姉さんもお話したいからこっち来なよ」


 そう言うとルージュのうでを引っ張り路地裏に連れて行く。


「なにするのあなた達」


「お兄さん達ねぇーお金に困っているんだよね、恵んでくれないかなお金持っているんでしょ」


「このお金は私達の大切な物あなたにはあげられないです」


 やはり断るが男はルージュの後ろの壁をドンと叩く。


「ケガしたくないならその金よこせ」


 男が脅迫するが、ルージュはこう言う。


「何度聞かれても同じだよ、これはあげない」


「なめやがって、だったらこうだ!」


 男はルージュの腹部を殴る。


「がはぁ何で……」


 そのままルージュは気を失う。


「初めからわせばいいのにねぇーそれじゃ貰って帰ろうよ」


 女がバックに手をかけた時魔王ルージュが目を覚まし目が赤くなる。


「私を邪魔する者はいない……ならスタートアップ!」


 魔王が戦闘服に変わる。


「えっアームズを持っているなんて……逃げないと」


 女は逃げようとするが魔王はそのまま剣を振り下ろすと女は真っ二つになり血が吹き飛ぶ。


「フフフ、やっぱり人を殺すのは楽しいね」


 魔王は笑顔で剣についた血を舐める。


「いやだ……死にたくない」


 男は涙を流しながらお願いする。


「ダメだよ、許さないから、あなたのおなか滅多刺しにするよ」


「いやだぁぁぁぁぁー」


 おとこは叫ぶが魔王に腹を刺されていた、死んでも刺し続けた。


「あなたみたいな屑がいるからダメなんだよ、死ね、死ね、死ね


 ルージュの姿が血だらけになっていくと、ヨルムが駆けつける。


「これは……魔王!てめぇー」


「こいつは厄介だから宿主出てきていいよ」


 すると目の色が戻る。


「えっ、なに……これ」


 二人の死体と血だらけの自分を見る。


「ヨルム君また……私が」


「違う! お前じゃない魔王だ」


 なだめようとするが効果がない。


「クッソーしかたねぇ転移魔法ヴァンデルン」


 そしてルージュとヨルムは消えて家に戻ったのであった。


 次話に続きます。

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