団結
あれからグレイスとゲルツは話し合いをしたが、パレードの中止はあり得ないと却下された、陸軍の力を上層部及び国民に示すためパレードはやる、そんなあるかわからない事は考慮出来ないと言う。
しかしグレイスも引き下がれない、パレードがあればどれだけの人が死ぬかわからない、熱くなり口論も激しいなるが最後はグレイスを追い出して終る事になり特務部隊に戻るのであった。
「すまない皆、あれだけ言っておいてゲルツを止めれなかった」
「大丈夫だよお父さん、まだ何とかなるよ」
ローゼがグレイスを励ます。
「ならば対策をとらねばならぬが……」
「まずパレードを襲うアイアースを倒して、見に来た住民を避難させるそして犯人を捕まえるんだよね」
「しかも狙いは軍の統括本部それも守るなんて私達の部隊だけなんて無料だよ……」
ヴェルテが落ち込むなか赤い目をしたルージュがやって来る。
「そんなの簡単だよ邪魔する奴、全員私が殺してあげる、そしてあなたをトップにすれば解決じゃない」
魔王はシルヴィアに指を指して言う。
「そうだな……だがそんな事をすれば軍は大混乱だ、お前の目的はそれで人が殺し合いをする事だろ」
「ふふふ、バレてるか、でも人間なんてそんなもの、状況が変われば人だって殺せる、それが親でも兄弟でもね」
「違う……人間はそんなに愚かじゃない、魔王あなたにも見せてあげる人の強さを」
ローゼが力強く言うと全員賛同する。
「うむ、ならば皆の者よ、一人でも多く我らの考えに賛同する者を見つけて欲しい、シュヴァルツの野望を打ち砕く同胞を」
「うん! パレードの襲撃と本部を守る事、絶対に成功させる!」
「おー!」
全員が意気込むなか魔王は一人呆れている。
「無理に決まっているじゃない……利益もなく人は動かない、もういいよ宿主変わって」
「わかった、だけど勝手に変わりすぎ」
「はいはい、それじゃあね」
そして特務部隊の全員が賛同者を募るが最初は断る者の方が多かった、何度も何度も説明し熱意を伝えていき一人二人と少しづつだか増えていく、そしてパレード前日……ローゼ達の目の前には大勢の賛同者がいた。
「凄い……こんなに多くの人がいるなんて」
「うん凄いよローゼ、これなら大丈夫だよ」
ローゼとシャーロが喜んでいるとシルヴィアが壇上に上がる。
「ここに集まってくれた勇者達よ! 私が代表し礼を言う、本当にありがとう!」
「おー!」
「我らの任務はパレードを襲うアイアースの撃破及び住民の非難が最優先である、混乱の中我らは冷静である事それを忘れずにいてくれ」
シルヴィアが細かく指示を出す中魔王になっているルージュもこの光景を見る。
「馬鹿な……人間がこんな団結する事なんてある訳ない」
「ねぇ魔王、あなたのやりたい事は本当に人を絶望させる事なの、イザークの意思はなくても記憶はあるんだよね、思い出してみて」
「イザークの……記憶?」
魔王は考え始めると頭の中に声が聞こえる。
「僕が本当にやりたかった事は人を殺す事じゃない、差別のない世界、魔力が無くても認めてもらえる世界を作る事だ!」
「そんなもの出来るはずがない! 今だって魔力がない者は虐げられている」
魔王は取り乱す、その様子を見てローゼがこう言う。
「確かに今でも差別はあるし争いも起きる、だけど人は変われる、それが悪い事だとわかれば、だから私はそれを変えたい、あなたもそうだったんでしょ」
「夢物語だ……人はそう簡単に変われない」
「それでも夢は追わないと叶わない!」
そして話しを続けていると魔王からに憎悪や憎しみが抜けていく感覚を感じた。
「あなたは馬鹿だよ、だけど……イザークがもしあなたに出会っていたなら私は作られなかったかもね」
「魔王……」
そしてルージュへと戻る。
「魔王も苦しんでいた」
「そうだね……だからもう苦しむ人を作らないために、シュヴァルツの野望絶対に止めないと」
「そうだね」
二人は決意をして会議室へ向かうと全員が揃っていた。
「来たか、それでは明日の作戦を話し合おう」
「そうだね、まずパレードを守る部隊だけどお父さんはパレードに参加するから決定だよね」
「ああそうだな、俺は救助に専念する」
するとルージュもパレード組に手を上げる。
「私もこっちがいい、軍の本部には行きたくない」
「ルージュがいるなら俺も行く」
ヨルムも手を上げる。
「そうだな、ならば私は本部を守る! 後はシャーロとローゼを連れていきたいが……ヴェルテよ、ルージュと共にいけるか」
「……大丈夫です、まだ完全には無理だけど私も過去じゃなく未来を見ていきたいです」
「ヴェルテ……」
ルージュも複雑な表情をするがローゼがこう言う。
「うん! 大丈夫だよヴェルテ、その気持ちを忘れなければ」
「はい!」
「よし、これで部隊は分けられた、後は各々の奮闘を祈る、それではパレードの方の指揮は任せましたグレイス少佐」
「ああ任せておけ」
そして全員が気合いを入れる。
「皆、絶対にシュヴァルツの計画を阻止するよ!」
「おー!」
「では後は体を休めて明日に備える事以上だ! 解散」
そして全員が部屋へと戻って行く。
「ねぇヨルム、ちょっといい?」
「なんだルージュ」
二人は部屋に入り話し始める。
「もし、フォルトゥレスの復活を止められなかったらどうなる」
「……イザークの技術でもフォルトゥレスのバリアーは破れなかった、止めるのは難しいだろうな」
ルージュ少し考えこう言う。
「魔力石はある?」
「ああ、俺が持っているがどうした」
「出してみて」
「ああ……わかった」
ヨルムは魔力石を取り出してルージュが手にする。
「この魔力を近距離で使えばバリアーぐらいなら壊せない?」
「駄目だ! それだと使用者の体がもたない、ルージュが死んでしまうだろ」
「でもそれしかない、それにヴェルテが未来を見るため私がいない方がいい」
「ルージュが死んでなんになる! 死んだ人達が生き返るのか! 何でルージュは未来を見たらいけないんだよ! そんな事俺が絶対にさせねぇ!」
ヨルムの必死の訴えでルージュはこう言う。
「……そうだね、まだ復活するって決まった訳じゃないし、シュヴァルツを私達が捕まえれば良いんだよね、ごめんヨルム、それじゃあ自分の部屋に戻るね」
ルージュは自分の部屋に戻っていった。
「そうじゃねぇ、多分その予感は当たる、たがルージュは死なせない絶対に……」
そう心に誓うヨルム、そしてパレード当日になる。
次話に続きます。




