空中要塞フォルトゥレス
リベールを襲い封印を解除して順調に計画が進んでいる謎の集団、アスタルテ、ベイル、ロゼッタ、そして魔王を切ったあの男はアジトの中で集まり計画を話し合っているのであった。
「ふむ、邪魔は入ったが順調に進んでいるなベイルよ」
「ああ、だがアスタルテが……」
酷く落ち込むアスタルテ、男が近づいてこう言う。
「どうしたんだいアスタルテ、どこか怪我でもしたのかい」
「シュヴァルツ様……教えて下さい、私はいったい何なんですか?」
「どう言う意味だい?」
シュヴァルツが聞くとアスタルテは焦った様子で問いかける。
「部品とは何ですか! レムリア王族とは何ですか! 私はただの道具ですか?」
「そうか知ってしまったのだな……わかった説明しよう」
シュヴァルツは優しく言うがいきなり笑い始める。
「フハハハハハ、そうだお前はただの部品で道具だ! レムリア王族も本当だ、軍が秘密にしていたが私がここに連れて来たのだよ」
「どうして……そんな事するのです」
「どうして? 決まっている我野望のためだ、ロゼッタよこいつを閉じ込めておけ、あとはフォルトゥレスの部品になるしかないからな」
ロゼッタは迷いはするがアスタルテを無理矢理連れて行く。
「さあこっちに来て」
「嫌です! まだ話しが終わっていません、離して下さいロゼッタさん」
アスタルテは抵抗するがロゼッタに違う部屋へと連れていかれてしまう。
「さてベイルよ、お前に命令をする最後の封印を解除しに行け」
「わかった、だが俺はそういった魔法の知識はない、ロゼッタと共に行かせてくれ」
そう言われるとシュヴァルツはまた笑い始める。
「クックック、安心しろ解除の術式はもうある、ベイルの中にな」
「どう言う意味だ」
「それはな、お前が死んだ時に術式が発動する仕組みになっている、だからお前一人でも大丈夫なのだ」
するとベイルはシュヴァルツの胸ぐらを掴む。
「ふざけるな! 俺はお前の部下でもない、ただ利害が同じだけだ」
「だがもう一度術式を作る時間はないぞ、チャンスはあの時だけだからな、さあどうする? 死ぬか諦めるか選ぶといい」
「ぐっ、貴様……」
ベイルは手を離して考え答えを言う。
「一つ条件がある、ロゼッタは生かせ俺の妻だからな」
「わかった約束しよう」
そしてベイルは部屋を出て来ていく。
「フハハハハ、これで邪魔する者の処分が出来た、さあ我野望の始まりだ!」
シュヴァルツの高笑いが部屋に響いてる、一方でルージュ達はどうなったのか。
「ここは……どこ?」
「あっ、気付いたルージュ、特務部隊の本部まで戻ってきたんだよ」
シャーロが優しく声をかける。
「確か魔王が切られていた、あの男凄い」
「うん……そうだね、でもシルヴィアも来て何とかなったから」
「そう言えば他の人はどこ」
「ヨルム君ならきっと部屋の前にいるんじゃないかな」
シャーロがドアを開けるとヨルムがいた。
「ルージュ! 大丈夫か、どこか痛い所はないか」
「大丈夫だよ」
ヨルムはルージュの前にいき肩を掴み心配する。
「こらヨルム君! 怪我人なんだからそんなに強く掴んじゃ駄目だよ」
「おっとすまない、けどルージュを守るのが俺だから」
「ねぇシャーロ、グレイスは?」
ヨルムが手を離すとルージュが聞く。
「そうだね、ヨルム君皆を呼んで来てくれる」
「まあルージュが会いたがっているからしょうがねぇ、行ってやるよ」
そして皆が部屋に集まってくる。
「おいルージュ、皆集まったぞ」
「ありがとうヨルム、グレイス聞きたい事がある」
「そう思って持ってきている、これだろ」
グレイスは一冊の本を取り出す。
「これは何? お父さん」
「これは魔王の復活と解除、ルージュの中にいる魔王を切り離す方法が書いている、俺はあの時ルージュを助けてやれなかったから……」
「見せてくれる?」
「ああ、たがまずは作者を見てくれ」
そう言われたルージュは作者を見てみると驚きの名前が書かれていた。
「ロラン……フォーゲランク、何でお父さんが」
「最後の後書きをみれば解る」
そしてルージュは後書きを見てみる。
後書き
私は今魔王の意思により魔王復活の術式をこうして書き残している、たが私の最後の意思で同時に解除の方法も書き残す事が出来ている、この本をここまで読んでくれた人無理なお願いとわかった上で頼みたい事があります、娘のルージュをどうか助けて欲しい、私達夫婦はきっとこれからルージュに酷い実験をしてしまいルージュの人生を狂わしてしまう、その前にもしルージュと言う娘に出会ったらどうか助けて下さいお願いします。
もしこの後書きをルージュが読んでいるならどうか人を信じて助けを求めて欲しい、この事態になったのは全て私の軽率な行動によるものだ、だから全ての罪は私にある本当にすまない、謝って許される事ではないが謝らせてほしい、お母さんも同じ状態だがルージュの事を心配している、私達はルージュの事を守ってやれないがどうか信じられる人と出会ってルージュが笑顔で過ごせる事を願っています。
世界で一番愛しているルージュへ
ロラン・フォーゲランク、レイラフォーゲランクより
「お父さん……お母さん」
「大丈夫、ルージュ」
涙目になるが必死で堪えるルージュ。
「俺はこれを読んだ時から絶対にルージュを助けてやると誓っていた、一番間違った俺だけど信じてくれないかルージュ」
「グレイス……けど私を助けると軍と衝突するよ」
「そんなの関係ない! ゲルツの野郎が何か言ってきても絶対に渡さない」
その様子を見てた他の人もルージュの側による。
「私達もルージュの事助けるから安心して」
「うむ、軍の上層部は私が何とかしよう、たが魔王以外が犯した罪もあるはずだ、それはルージュに償ってもらうぞ」
「それはわかっている、レムリアの騒動は私の意思でやったしアレグラも私が弱かったからだから償う意思はある」
ルージュはヴェルテを見て言うと一人離れていたヴェルテが近づいて来る。
「アレグラの事件は魔王がやった事、あなたじゃない……でも複雑な気持ちほ変わらない、頭はわかっているけど心はそう認めていないからまだ時間がかかる」
「ヴェルテ成長したね、焦らなくていいから復讐以外にヴェルテが戦う意味を見つけて」
「ならば術式は私が完成させよう、軍関係の施設ではなく、セフィルス家所有の研究所だ」
そう言われルージュはシルヴィアに本を渡す。
「任せる」
「それじゃあそろそろ終わりにしよう、皆怪我人なんだからね」
「ははは、そうだったねそれじゃあねルージュ」
シャーロに言われて皆が部屋に戻り体を休めてそして夜になる。
「眠れない、何か心が落ち着かない」
そう言ってルージュはベットから起き上がる。
「風にあたって、落ち着こう」
そして外に出るとそこにはローゼがいた。
「あれルージュ? 眠れないの」
「うん、ローゼは?」
「私はたまたま起きちゃったんだけど空を見たら星が綺麗だったからかな」
ルージュも見上げてみると数々の星達が綺麗に見える。
「綺麗」
「うん、そうだね」
しばらく星を見ているとローゼがルージュにこう聞いてみる。
「ねぇルージュ、この戦いが終わったら何かやりたい事とか欲しい物はないの」
「……わからない、そう言うのは欲望になるから考えてない」
「それは欲望じゃなく希望だよ、人は何か楽しい事がないと生きていけないって私は思うの、何かないかな」
そう言われるとルージュは再び考えてこう聞く。
「何でもいいの?」
「うん、何でもいいよ」
少しの時間沈黙になりルージュはこう答える。
「なら……家族が欲しい」
「えっ、家族」
「ヨルムは友達で大切な人、だけど家族とはちょっと違う」
「ははは、ヨルムはルージュに甘いからね、あれは過保護だしお父さんではないよね」
そして再びルージュが話す。
「だから欲しい、戦い以外の事をしてみたい」
「そうか……そうだよね」
ローゼは少し考えるとはっとした表情になる。
「だったら私達の家族になるのはどうかな、お母さんは亡くなったけどお父さんはルージュの事気に入っているから大丈夫だと思う」
「えっ! いいの?」
「うん、私も妹が出来たら嬉しいし」
するとルージュは考え始める。
「ありがとう考えとく、まず魔王をどうにかする事が先だから」
「私もお父さんに話しておくからね」
「わかった、ならおやすみ」
「うん、おやすみルージュ」
ルージュは部屋へと戻って行くのであった。
次話に続きます。




