工業都市リベール
体制を整えて再びルージュを探し始めるシルヴィアとローゼ、そしてガルド城跡地まで来ていがそこには無数の焼き焦げたアイアースと何かの儀式をしたあとがあった二人は早速調査するのででした。
「ローゼよ、この惨状なんだと思う」
「うーん、アイアースを倒したのは間違いなくルージュだね」
焼き焦げたアイアースを見てローゼは言う。
「そうだろうな、と言うことはルージュとなんだかの敵が争ったと言う事だな」
「うんそうだと思う、理由はわからないけど」
「ルージュの事情がわらぬからな、そしてアイアースを操る者達も不明だ」
二人は考えるが結論が出ない。
「でもルージュはその人にも会っている、何か知っていると思う」
「ルージュの事情も謎の敵もあいつが知っていると言う事か、ならばアイアースの襲撃も防ぎつつルージュの捜索をする!」
シルヴィアが力強く言うとローゼも賛同する。
「うん……それでいいと思うけど、あの子軍を恨んでいるんだよね」
「だがまずは話しをしてみるしかあるまい、本部へ戻るぞ」
「そうだよね、わかった!」
そして戻っていく二人だった、ここで今のシルヴィア達の状況を話したいと思います。
三人の歳は十八歳でヴェルテは十五歳、シルヴィアが出世をして大佐になり今はアイアース事件担当の特務部隊を率いている、本部の場所はガルド地方の近くに建てられた事件がガルド地方で頻繁に起こったためだ、そして本部へ戻り隊長室に入ってく二人。
「今戻ったぞシャーロそしてヴェルテ」
「二人とも怪我は大丈夫なの」
「軽傷だから大丈夫だよ、ヴェルテは私が回復魔法をかけたから」
「なので大丈夫です……」
下を向いたままのヴェルテ。
「ならばまずは二人にも説明するか」
シルヴィアは先ほどの調査を説明する。
「なので我らはアイアースを警戒しつつルージュを捜索して保護をする」
「保護? 何いるんですか! あいつは数百人を殺した凶悪犯ですよ、その場で殺さなきゃこっちが殺されますよ」
「ヴェルテ落ち着いて、ルージュはアイアース事件も何か知っているだから保護しなくちゃいけないの」
ローゼが宥めるがヴェルテは納得出来ない。
「納得出来ないか、だがルージュはシャーロを助けた、本当に凶悪犯ならばなぜシャーロを助けるのだ」
「それは……」
「ルージュには何かあるだろう、グレイス少佐も言っていたように軍が利用したいほどの力が、だからまず全てを知らなければいけないのだ」
「でも……でも!」
そう言うとヴェルテは泣きながら部屋を出ていく。
「ヴェルテ! 私追っていきます」
シャーロも飛び出していく。
「ヴェルテの気持ちいいはわからなくないけど、復讐からは何も生まれない」
「それに我らは組織で動いている、単独行動は許されぬからな」
二人で話しをしているとシルヴィアが席を立つ。
「さてそろそろレムリアに行かねばならぬ、グレイス少佐と話しをする」
「お父さんと? 何を話すの」
「なーに第二特務部隊を作ろうと思ったいるのだが、隊長をグレイス殿にしてもらうためだ」
「でもお父さん……ここ二年は調べものばかりで引き受けてくれるかどうか」
そう言われるが、シルヴィアは笑みを見せてこう言う。
「まあ任せてくれ、それじゃあ行って来る」
レムリアに向かうシルヴィア、そしてグレイスの部屋まで来ていた。
「グレイス少佐、第二特務部隊の隊長引き受けてくれませんか」
「やめとけ、こんな出世街道から外れた奴と関わっても良い事なんてないぞ」
グレイスは軽い口調で言う。
「私はグレイス少佐の人間性を見て頼んでいるんです、出世なんて関係ないです!」
「過大評価だ、俺はコアも小さくて戦闘向きじゃない」
グレイスは魔力ではなく、その判断力と人望で出世出来た数少ない人なのだ。
「ならば、これを見ても断りますか」
シルヴィアは数枚の写真を取り出す。
「これは! ルージュだと、あいつちゃんと生きていたのか」
「これは昨日撮影したものです、そして特務につけばルージュを保護する事も可能でしょう、これでもグレイス少佐は断りますか」
グレイスは頭を掻いてこう言う。
「お前交渉が上手いじゃねぇかよ……わかった引き受けよう」
「そうですか、ありがとうございます」
「お前は俺の上官だって言うのに敬語なんて使ってんじゃねぇよ」
「いえ、私はグレイス少佐を尊敬していますので、それでは失礼します」
そしてシルヴィアは部屋を出ていった。
「全く、あいつにしてやられたな、だったら行ってやるよ! リベールに」
第二特務部隊はリベールに作られたのであった、リベールも元々王国だったがフォルトゥレスの暴走により被害をうけたが、その後は魔法技術を生かした製品作りで発展した地域である、そしてリベールにはルージュ達も向かおうとしていた。
「リベールに行く」
「駄目だ! まだ傷が治っていないだろ」
「大丈夫」
ルージュは肩をぐるぐる回してみせる。
「確かにあのケガから数日経ったが完全には治ってないだろう、もう少し待ってくれ」
「ごめん時間がない、魔王の意識が強くなっている」
ヨルムは悔しそうな表情で了承する。
「……わかった、でも無理はするな」
「わかった、ヨルムも来て」
そして二人はリベールに向かう、道中は人に会わないように慎重に進みリベールに到着する。
「着いた」
「ああ、俺の調べではここの図書館に魔王を切り離す方法があるらしいんだ」
「行こう」
二人は図書館で本を探し始める。
「凄く広い」
「検索機で調べてみようぜ」
画面の前に座って検索してみると一冊だけ表示される。
「これだ! 魔王の復活と解除」
「でも貸出中」
「嘘だろ……」
諦められない二人はカウンターまで行く。
「この魔王の復活と解除って本いつ戻ってくるんだ」
「今お調べしますね、少しお待ち下さい。」
係の女性が調べるとあまり時間がかからずに結果が出た。
「すいません、この本は軍の方が研究のために借りたため予測がつかないですね」
「そうですか……」
「だったら借りた奴の名前だけでも教えてくれ」
女性は少し悩むだが教えてくれた。
「うーん、名前だけなら……グレイス・モンフォールって人だね」
「グレイスが!」
驚くルージュだったがすぐに表情を変え図書館を立ち去る。
「どうするヨルム」
「クッソーどうすりゃいい」
二人はベンチに座り考える。
「ねぇもしかして私のためにやっているんじゃないのグレイスは」
「わからねぇ、力をコントロールする方法を探しているかもしれない」
しかし結論が出ない。
「クッソー、考えがまとまらない、ここは気分転換だルージュなんか買ってくる」
「わかった」
ヨルムは出店が並ぶ通りへと駆け出した。
「さーて、食い物は買ったしあとはっと」
ふっとヨルムがある商品に目が止まる。
「これはルージュに似合いそうだな……これ一つくれ」
「はい、ありがとうございます」
ヨルムは商品を受け取る。
「今は喜べないから、ルージュの感情が戻ったら渡してやるかな」
そう言ってヨルムはルージュの下へと戻って行く。
「おかえり、ヨルム」
「ああ、ほらルージュまずは腹ごしらえだ」
そして二人は食べ始めるとルージュがこう話す。
「ねぇヨルム、あれから考えたんだけど」
「何か良い方法があったか」
ルージュは少し間をあけてこう言う。
「もう一度だけグレイスを信じてみない」
「何言っているんだルージュ! あいつは俺らを研究所に渡した張本人じゃねぇか。」
「だけど方法を知っているのはグレイスだけ、でもレムリアに行くのは困難だから、ガルド近くにいるあの人達に会ってみたい」
ルージュがローゼ達のことが気になっていた。
「あいつらか……信用出来るのか」
「わからない、だけど私達にはどうすることも出来ない、あの人達からグレイスを呼んでもらう作戦」
「……わかった、けど危ないと思ったらすぐに逃げるぞ」
「わかった、行こう」
そして二人はガルドに戻り特務部隊本部の前に着きローゼを見つけていた。
「いた、ねぇピンクの人止まって」
「何ってルージュ!」
「話があるから聞いて」
戸惑いながらも状況を飲み込むローゼ。
「わかった、けどちょっと待って」
すかさず通信機で連絡する。
「あっ、シルヴィア信じないかもしれないけどルージュがここにいる」
「何だと! ローゼが通信までして冗談を言うとは思えん……わかった、私の部屋に連れてこい」
「信じてくれてありがとう、今連れて行くから」
そして通信をきる。
「お待たせ、それじゃあ行こうか」
「うん」
三人はシルヴィアの部屋に向かい歩いていくとローゼが話しかける。
「でも戦いがなければ普通の女の子にしか見えないよね」
「戦闘服じゃないし魔力もおさえてるから」
「それにルージュは戦いが嫌いなんだ! 軍の奴らと一緒にするな」
「ははは、ごめんね」
そう言っていると部屋の前に到着する。
「入るよ、シルヴィア」
「いいぞ、入れ」
ドアを開けるとシルヴィアとシャーロそしてヴェルテもいた。
「よく来たな、ルージュ」
「うん、あなたに話がある」
「わかった、まずは座るといい」
二人が座るとシルヴィアが向かいに座る。
「まず話を聞く前に、ヨルムとやらその殺気どうにか出来ぬか、これでは話し合いではなく殺し合いだ」
「けっ、わかったよだったらなその女の手に隠し持っているナイフどうにかしろよ」
ヨルムはヴェルテの方を見る。
「な、何を言っているの」
明らかに動揺するヴェルテ。
「お願いヴェルテ、まずルージュの話を聞いてみて、ナイフ私に渡して」
「……わかったわよ、これでいいんでしょ」
ヴェルテはローゼにナイフを渡す。
「なら話を聞こう、どうしてここに来た」
「あなたにお願いがある、グレイスに会わせて欲しい」
「それは何故だ」
ルージュは少し考えてから話し始める。
「魔王をどうにかしたいから、その方法をグレイスが知っている」
「ならば、魔王とは何だ」
「おい! それは言っては駄目だ」
「大丈夫ヨルム、魔王の事を言う前に私から聞きたい」
「何を聞きたいのだ」
ルージュはシルヴィアの目をまっすぐ見てこう聞く。
「もし軍の上層部から私を差し出せって言ってきたらあなたはどうする」
「どう言う意味だ」
「なら私にある強大な力を軍のために使うから私を差し出せって言ったらどうする」
「そう言う意味か……」
シルヴィアは黙ってしまうがローゼがすかさずこう答える。
「もちろん断るよ、人を守るための軍なのに人を兵器にするなんて間違っている」
ローゼがこう言うとヴェルテ以外賛成する。
「そう……なら話すよ私の全てを」
「うん話して、出来るなら私はルージュを助けたい」
そしてルージュは話し始める、
魔王の事や研究所の事そうアレグラの事も全て話した。
「これでは終わり、だから私はグレイスに会いたい」
「そんな……事があったなんて」
皆が驚く中シルヴィアは一人冷静でいた。
「わかった、グレイス少佐には私から言っておく、あとはルージュよお前はアイアースの事は何か知らないのか」
「顔は見たけど理由はわからない……もしかすると魔王なら何かわかるかもしれない」
「今話してた魔王だね」
「だが私は魔法とやらに会ってみたい、ルージュよ呼んでくれ」
ルージュはなる前にヴェルテに話しかける。
「ヴェルテ、確かにやったのは魔王だけどそれは言い訳、この事件が終わったら私の事好きにしていいよ」
「えっ、何を言って……あんな話しを聞いて殺れって言うの、私どうしたら」
「ヴェルテ、急いで答えを出すことないよ、まずゆっくりと考えていこう」
ひとまず納得するヴェルテ、そしてルージュは魔王に変化するのであった。
次話に続きます。




