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魔王の目覚め

  この物語はルージュと言う少女の絶望と希望のお話しである、まずはこの世界について話たいと思います。


  ここは惑星ベガルタ魔法の技術が進んでいてそれを利用した武器アームズ・家電製品は魔力を使用した発電方法で電気を作って動かしている、もちろん攻撃としても使用する事が出来る。


  しかし魔力の強さは人の中にあるコアと呼ばれる物がありその大きさによって決まる。


  コアが大きければ大きいほど魔力をそこにためる事が出来るのだがこれは才能で決まってしまう。

 

  魔力がない者は魔力がある者に頼るしかないのだ、やはりこの世界では魔力が高い者が勝者なのだった。


  ここでこの物語の主人公ルージュの事を話たいと思います。


  名前はルージュ・フォーゲランク七歳赤く長い髪と黒い瞳の少女、魔力は極めて高く勉学や読書が好き。


  父親がロラン・フォーゲランク考古学者で世界中の遺跡を飛び回ってる、夢は古の歴史を解き明かして真実を見つける事である。


  母親がレイラ・フォーゲランク魔法の研究をしてる魔法学者でよくロランが見つけて来た古い魔法道具や術式の研究をしてる。


  二人共ルージュに優しくていない時でもよく連絡をしてくれる仲の良い家族だ、しかしある遺跡でロランが見つけて来た宝珠を手にした時からおかしくなる。


  優しかった両親は冷たくなり研究に没頭する様になったのである、そしてその夜ついに術式を完成させ宝珠も起動出来る状態になった……。


 

  「お父さん、お母さん何をするの?」

 

  ルージュが不安そうな顔で聞く。

 

  「大丈夫あなたの魔法の才能は他の者より優れているのよ、この実験だってきっと成功するわフフフフフ」

 

  母の笑い声が地下の研究所に響くそしてもう一人後ろから近づく音がする。

 

  「レイラ準備は万端かい、この実験は失敗出来ないからね」

 

  「ロランあなたは心配症よ、ルージュと魔王の魂があればきっとこの世界に魔王が復活するわ」

 

  そう言うとレイラは魔方陣を展開すると宝珠とルージュが光輝く。

 

  「お父さん、お母さんこれはなに? どうなるの、私怖いよ」

 

  ルージュは恐怖で涙を流すが二人の耳には届かない。

 

  「ロラン順調に融合しているわ、魔力も安定して上昇しているしこのままいけば成功よ」

 

  「ああいいぞこれで僕の夢が叶う、古の戦争を解き明かしてこの世界にまた恐怖と絶望で満ち溢れる事になるだろう、フハハハハハハ」

 

  笑い声と共に激しさが増していく。

 

  「嫌だ、いやだ、やめて、とまって、お願いウワァァァァァー」   


  「さあこれで魔王の復活だぁぁぁぁぁー」

 

  この瞬間魔力の限界値が突破してしまう、ルージュから溢れた魔力は炎に変わり爆発が起こる、炎に飲まれていく両親、その勢いは研究所全体も焼き尽くしていくが一人の姿が見えてくる。

 

  「何が……起こったの? 私どうなっちゃったの」

 

  状況がわからない、ルージュのキレイだった赤く長い髪もボロボロになり服も少し燃えている。

 

  「お父さん、お母さんどこにいるの」

 

  両親を探すが見つからない、そんな中ルージュに近づく一人の男の子が来る。

 

  「おい、お前がルージュ・フォーゲランクか」

 

  いきなり名前を呼ばれてびくつくルージュだったが恐る恐る聞いてみた。

 

  「あなたは誰?」

 

  「俺はヨルムガルドお前の中にある魔王を目覚めさせる為にお前の母親に作られたシステムだったんだが…… 」

 

  ルージュは意味もわからないし状況もわからないので混乱してしまいこう言う言葉か出てしまう。


  「私魔王なんてわからないよ!」

 

  ルージュが声を荒げる

 

  「すまない! お前の気持ちはわかるがまずは俺に説明させてくれないか」

 

  ヨルムガルドが申し訳なさそうな顔をするとルージュは少し冷静になり言う

 

  「今は何もわからないから……わかった」


  ルージュは考えながら頷いた。


  「よしなら話すぞ、さっきの続きだがあの爆発によって俺は不完全な起動をしてしまったんだ」

 

  「どう言うふうに」


  「まずこの小さな体だ、本当ならもっとでかいはずなんだがな、あとは魔王を目覚めさせる目的だ」


  「???」


  言っている意味がわからない。


  「まあ今の俺には何もないって事だ、力と知識はあるからな」


  「本当に何にもないの?」


  「ああ何にもない、何をすればいいかがわからねぇ」


  ルージュは少し考えて言った。

 

  「じゃあ私の友達になってくれないかな」

 

  「はぁ~お前こんな時に何を言っているんだ」

 

  動揺するヨルムガルド。

 

  「お父さんとお母さんはあの炎の中で私これからどうしていいのかわからなくて不安で……うっうっうー」

 

  泣き出してしまった。

 

  「あーもうわかったよ友達でも何でもなってやるから泣き止んでくれ」

 

  「ぐすん、本当?」

  「ああ、本当だ」


  「ありがとう、えーとならヨルム君私はルージュでいいよ」


 ようやく笑顔が見えた。

 

  「それじゃあこれからの事を話したいんだが……」


  ふっと後ろを見ると何台かの車と空からヘリも到着していた。


  「えっ、何が来たの」


  戸惑うルージュの前に一台の車が止まりドアが開く。


  「おい、これはどう言う状況だ」


  一人の三十代位の男が話しかける、背は高めで短めの白い髪をしている。


  「私にも何がなんだかわからないよ、それにおじさんは誰?」


  「おっとすまない、俺はグレイス・モンフォール軍人だ」


  「私はルージュ・フォーゲランクと言います、こっちがあれ? いない」


 周りを見るがヨルムがいない。


 (何かめんどくさそうだからお前の心の中にいるぞ)


 (そんな~)


  心の中で話す二人だったがグレイスが話しかける。


  「なあちょっといいか、ここで何があったかわかるか」


  「うん……全部はわからないけどいい?」


  「ああ、わかる事だけでいいから話してくれないか」


  グレイスが優しく聞く。


  「わかった、まずはお父さんとお母さんが最近お仕事が忙しそうだったの」


  ルージュが説明を始める。


  「そして今日私も呼んで何か実験をしてたの、爆発の前にも魔王の復活とかなんとか言ってたよ」


  「魔王?」


  グレイスが疑問に思う。


  「うん、最後も魔方陣が出て来て何かの玉を私に入れたの」


  「何が何だか俺にもわからんな」


  「そしたら光出して……やっぱり私がお父さんとお母さんを」


  泣き出してしまったルージュ、すると体が光出して魔力が溢れていく。


  「私が……私が二人を殺したんだぁぁぁぁぁー」


  「やめろぉぉぉぉぉぉー」


  グレイスがルージュの体を抱きしめる。


  「えっ、どう……して」


  なんとか魔力を抑えようとするがグレイスの中で爆発を起こしてしまう。


  「はぁはぁ、大丈夫かルージュ」


  グレイスは傷を負ってしまうが魔力の暴走を止める事が出来たがルージュが申し訳なさそうにしている。


  「私……また人を傷つけちゃったの」


  「なーに言ってるんだよ、子供が問題を起こすのは当たり前の事だろ、だからあまり自分を責めるな」


  ボロボロになりながらもルージュを慰めようとするグレイス。


  「大丈夫……なの?」


  「ああ! だからよ軍の本部に行かないか、そこならきっとなんとかなるからよ」


  ルージュは少し考え返事をした。


  「うん……わかった」


  不安そうだか了承した。


  「よし、いい子だ」


  グレイスがルージュの頭を軽く撫でて車に乗せる。


  「それじゃあ少し待っててくれ、周囲を調べて来るからよ」


  「うん、わかった」


  車のドアを閉めると作業を始める、するとヨルムが話しかける。


  (あいつら信用しても大丈夫なのか)


  「うん……私じゃあこれからどうしたら良いかわからないし行ってみるしかないよ」


  (そうだな……何もなければいいけどな)


  不安だが待つしかないそして数時間後グレイスが来た。


  「すまない待たせたな、それじゃあ行くぞ首都レムリアに」


  そして始まるルージュの物語、ここからまた悲劇が起こることはわからない……。

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