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第7話

 あなたの意識が覚醒したのは、次の日の昼のことだった。あなたは、アルコール消毒液の匂いがする救護所のベッドで目を覚ました。そこには数台のベッドと受付、診察台があり、受付には昨日の女性が座っている。上半身を起こして起き上がったあなたと目が合うと、女性はニッコリと微笑み近づいてくる。


「ようやく起きたわね。おねぼうさん」

「すみません」

「いいのよ。どうせ人はあんまり来ないしね」

「?じゃあどうして昨日、あんなに勧誘してきたんですか」

「ふふふ、それはねここの副業にあるのよ」

「副業?」


 女性はあなたに近づくと、ベッドの端に腰かけうっすらと微笑みかけてくる。童○のあなたはそのしぐさに若干緊張しつつ気になったことを問いかける。


「ええ、ここではね、副業として呪われた装備品の解呪をしているのよ」

「それがどう関係するんですか?」

「ふふ、解呪ができるのは神に祝福された回復職の中でも、エクソシストや一部のプリースト、あとは巫女などの祈祷師系だけなのよ。おまけに解呪にはとっても神経を使うの、下手をすると自分が呪われちゃうからね。だから万年人手不足なのよ」

「はぁ、でも自分。まだ解呪を覚えてないんですが」

「そこは大丈夫、スキルは基本的には経験がたまって得るスキルポイントで、ひらめいたものを覚えるか、人に教えてもらうかだから、今回は私が教えるわ。探索者カードのメニューからスキルを選んでみて」


 言われたとおりに探索者カードを操作する、スキル取得画面を選ぶと10ポイントほどポイントが余っていた。


「じゃあ見せるわね。解呪は神様に祈って呪いを取り払うわ。イメージは人それぞれだけど、私の場合はものについた汚れをぬぐい取る感じかしら【解呪】」

「おおおお!」


 女性がスキルを使うと、その手が青く発光する。あなたは早速、探索者カードを確認し、修得可能スキル一覧に解呪が加わっているのを確認するとそれを修得した。ちらっと見たところ、窒息耐性スキルなどもあったが、スライム様のことを思い出したので無視した。


「覚えました」

「よろしい、じゃあ次は実戦ね!スキルは使えば使うほど熟練度が貯まるからガンガン行きましょう」

「はい!」


 そういうと女性は一度奥に引っ込み、なにやら段ボール箱一杯の明らかに呪われた系のアイテムを持ってくるの。


「それ全部ダンジョンで見つかったものなんですか?」

「ええ、ダンジョンには宝箱があるんだけど、中には結構な割合で呪われた装備が入ってるのよ。ここにいる限りは、解呪で逆に呪われても、私が取ってあげるから遠慮せずにドンドンチャレンジしていってね」

「わかりました」


 そう言って、あなたは呪われたアイテムを手に取るのだ。

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