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義腕の王  作者: リョウゴ
五章・盲信する狂信者と人としての意地
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開かずの扉 8

『……グラウン、ドから、地響、き?』


 ………? なんも感じないけど?


「じゃ、私はこれで。」


 村上さんが何処かへ行こうとするが、俺はとっさに。


「ちょっと待って。」


 俺に呼び止められた村上さんが振り返る。


「何よ?」


『すいませ、んグラウンドま、で一緒に、来てもらえ、ないですか?』


 村上さんの肩に刀の峰を乗っけるようにあてる。そうして夜叉姫が言葉を念ずる。そうすることで村上さんに言葉を届ける。


『違和感が、もやもやするんです。来て、くれます?』


「いいわよ。」


 村上さんは即答で、続けて言い訳をするように、


「…まあ、ここからやることなんてあまりないからね。アテもなく探しても見つからないと思うし。」


 夜叉姫は満足したのか、お守り状態になり、手首にひもが巻き付く。


「と言うか、驚かないの?」


 俺は、この刀が念話したり、変化したりすることに驚かなかった村上さんにそう聞いたが、


「妖刀って言うくらいだし、それくらい出来てもおかしくないでしょ。」


 それは妖刀の能力の許容範囲内なのかよ。









 実はずっと背負いっぱなしのリュックをおくことなく校庭に向かう。


 生徒棟からは職員室がある棟が邪魔で見えなかった校庭の全体が視界に入る。


「なんじゃ、こりゃ。」


 そこは、校庭の土がブロック状になって沢山浮いており、校庭がへこんでいた。


 そしてへこみの始点、端につき、下をのぞくと、逆さにしたピラミッドのように階段状になっていた。


 しかしまだ土のとれていない部分によって、せいぜい半分の高さ、台形のような形をしているように見えた。


 しかも、そのへこみの中心に少女が立っていて、下を向いている。


 その足元が光の線が走り、土が浮く。少女は浮いた土から飛び降り、先程の土がどいて露わになった扉の上に立つ。


 ………扉。あれはどう見ても扉。まあ、蓋とも見えるが。


 俺はとつぜん出てきた人工物に驚いていると、周りの土が。


 こちら目掛けて飛んできた。


「とんでもねえな!?」


 俺は突然のことに、謎の叫びを上げて思い切り魔力を込めた魔力の土腕を生成し飛んでくる土をその土塊が握りつぶすように飲み込んだ。


「……どうやら当たりみたいね。」


 村上さんが呟く。


 扉の上に立っているのは篠原日舞。そして土を操る為に姿を現した車椅子の男。


 騒動の終末は近い。

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