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義腕の王  作者: リョウゴ
序章・義腕の少年
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高校二年目の始まり 2

 教室に着いた後、自分の席に座る。新しいクラスなので何か落ち着かないので辺りを眺めていたが、割と騒がしい。知り合いがいたのか、人と喋っている人の割合が多い。教師がまだ来ていないというのもあるのかもしれない。


 しばらくすると担任が教室に入ってきた。かなり美人な女性だ。


「はーい、じゃあホームルームを始めるぞ、席に着け」


 と声がかかると席から出歩いていた人が席に戻っていく。


「あー、まず私はこの二年三組を担任する事になった『わたらせめぐみ』だ。宜しく。」


と黒板に渡瀬 恵、と自分の名前を書いていく。


「取り敢えず連絡する事が色々あるからまずそれからだ。」


 などと言い、課題がどうとか、二年生は勉強の差が出やすい、といったことを話していた。


「──というわけだ。さて、新しいクラスの馴れない連中と仲良くなるために、自己紹介をしてもらう。」


 うぁ、ぼけーっとしていたら自己紹介やる流れになっていた。実に自然な流れだよな、新しいクラスで自己紹介とか。


「一番の荒井からどうぞ。」


「──────。」


うわ、手前の人がもう終わる。なにを言えばいい……。


「次、鐘本。」


 担任から声がかかる。何を言いたいのかまとまらないまま起立する。


「鐘本秋です。字は寺にある『鐘』と本、しゅうは秋と書いてしゅうです。趣味は機械の組み立てです。宜しくお願いします。」


 思っていたより上手く行ったと、思う。機械の組み立て、ってまあ、言ってしまえば義腕の修理代がもったいなくて自分で直していたことを遠まわしに言っているんだがね。かなりの頻度で壊れたし。


 自分の分が終わり少し余裕が出た俺は改めて周りを見渡し、他の人の自己紹介を聞く。


 電車の写真を見ただけで車種がわかるという特技をもっているという人が電車について熱弁していたこともあれば、一言名前だけ言って座ってしまう人もいた。


 それと外見がいい女子がこのクラスには割と多い。篠原さんとかも割と外見がいい方だ。本人には言わないが、敢えてここで言っておく。(心の中で)


 楽しい楽しい自己紹介が終わったが、他の人の名前はいまいち覚えられなかった。


「───取り敢えず今日はこれで終わりだが、先生に聞きたいことや、相談したいことがあったら気軽に話しかけてくれ。以上」


 そうして二年目の学校一日目が終わった。


 まだ午前11時なので寄り道して帰るのも良いかもしれない。

義腕の擬態は完璧で誰一人気づいちゃいねえ(キリッ

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