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義腕の王  作者: リョウゴ
二章・神社の巫女とチートのおまけ
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見えざる者 2

 今日は休日である。


 あの果たし状を見たのは昨日なので、次の金曜日の放課後に高校の屋上へ行けばいいらしい。


 あのあと、戻ってきた村上さんが、


「十中八九、魔導師による、果たし状ってやつね。……残りの一ニ?ただのいたずらかしら。少し名のある魔導師なら依頼とかもあるんでしょうが、まず間違いなくそれはないわ。」


 と言うので、多分厄介事だろう。



「昨日もまた帰りが遅かったじゃん。早く帰ろうって気はないの?」


「途中から…頭から抜け落ちてました。」


「はあ。全く、おじさんやおばさんに迷惑かかることはしてないでしょうね?……最近物騒何だから……。」


 音姉さんが何で二日連続で我が家にいるんだ!?そっちの家にはなんて言ってるんだよ!?それこそ親が心配するんじゃないか?

 なんて事は言わない。音姉さんだって心配しているのだろう。突然夜中まで家の外にいる事を。


『────京都府の高校が連続テロに──。』


 ああもう、ニュースうるさい!!


「………まあ、あんたがどうなろうと知った事じゃ無いけど、おじさんとおばさんに迷惑を掛けないようにしなさいよ……。」


 そう言うと、音姉さんは、一階の物置にしては大きい部屋に行ってしまった。


『───このテロ、不思議なことにだんだん北上していっているのですよね。───。』




 一階のリビングにいてもする事ないので自分の部屋に戻ってきた。


『そういえば、音波さんが使ってたあの部屋、元々何だったんですか?』


「元々物置だったよ」


『いつからでした?』


「八年前………ん?……あの部屋を誰か使って……??」


『……まあいいです。変なこと聞いて悪かったです。』


 何か浮かんできそうだったが声で、その何かは、形を捉えられずに消えていく。なんかもやもやする。



 そういえば、魔導師として覚えるべき魔術がいくつかあるのだが、それについて一番覚えたいものを言う。


「早く認識阻害の術式を覚えたいなあ。あれ凄く便利じゃないか?魔導師は秘匿されるべきって村上さん言ってたし。」


『あれなら、術式の詠唱方式が音声式詠唱と空間文字による詠唱、いわゆる空間式詠唱の2パターンありますよ?…まあ魔法のイメージの力でやることも出来ますが、難しいはずです。自分が認識されない、そこには何もなかったはずだとイメージすることはね。…まあ魔法で阻害したら魔導師からも認識できなくなるはずですが難易度が異常です。』


「空間式詠唱?」


『所謂、綴れっ!ってやつですよ。指で術式を空間に書くんです。無音で出来る代わりに文字が空間に書かれます。色は調節出来ますが、透明という色は存在しません。……書いたらそこに魔力を流して発動します。』


「ふーん。んで、対象をどうやって選ぶの?」


『すいません、ご主人、他人にかけた事無いのでやり方は分かりません……。』


「そうかー。分からないのか。」


『自分用なら出来るんですけど、こうやるんです。』


 右手の人差し指が空間に文字を映し出す。


『────、──。っと。』


 その文字が右手に吸い込まれていく。途端に右腕が認識できなく………あれ?何で俺は義腕をしていないんだ……?


『っと、こんな感じです……あれ?マジですか。見破れないんですか。』


 義腕はしているじゃないか。何をおかしな事を……。


『まあ、この文字列……というか形を覚えてくださいね、使う気有るなら。』



「折角術式書き込みしてくれるなら、ノートを買おう!そうしようじゃねえか!」


 何を突然思ったのかはおれにも分からないが行き着けの本屋に向かう。


「さてと、ノートノート。」


「あれ?秋じゃないか?ひっさしぶりー。」


 そうやって声をかけてきた店員は中学の時の知り合い(男)だった。


「おう、久しぶり。」


「何を買いに来たの?」


「ノート。」


「ノートごときで休日の家から動くなんて秋にしては珍しいな。いつもあそびにさそっても面倒とか言ってるあの秋が。」


 まあ、確かに、面倒とは言うけど、結局遊びに行ってるじゃないか。その言い方だと俺は休日いかなる時も家からでない引きこもりみたいじゃないか。


「んで、どこだっけ、せっかくだから聞いてやろうじゃないか。」


「お前ちょくちょく来てるからしってるだろ……?あそこだよ。」


「ありがとな。この恩の分は、売り上げに貢献してやるよ。」




 ノートを手に取り、さっさとレジに向かう前に、ラノベゾーンを見ておこうと思い、ライトノベルが置いてある本棚に早足で向かう、途中に。


「……きゃっ」


 何か既視感をおぼえるシチュエーション。ちなみに全く認識出来なかった。右腕が当たるまでは。


『わー?何で認識阻害なんてしてるのこの子ー。』


「ごめん、大丈夫?」


「だ、大丈夫です。」


 まあ、いいや取りあえずラノベラノベ。




『ふーん。さっきの娘、そういう趣味を隠したいから認識阻害なんてしてたのかー。へー。』


 めぼしいラノベが無く、早く帰ろうとした俺に、アイが声をかけて制止すると、これまた謎の術式を書き、『これで見えるはずです!』等と言いとある種類の本の置いてある所をの前で、本を思い切り顔に近づけて熟読するさっきの女の子を発見した。


「腐っていたのをバレたくないから使ってたのかよ…。そんな小さな事に使われてもいいのか?」


 魔導師の秘匿、大丈夫なのか?


 因みにとある種類、などといったが、それは所謂男性による同性愛とかそう言ったものだ。


『ばれなきゃいーんすよー!ばれなきゃ!』


 バレてますよ?


『ご主人はもはや一般人ではないのでセーフ!です!』


 俺はその本棚の前を通るのを避け(ラノベからレジ、レジから出口への最短ルート上にある)てレジへ向かった。




 帰りの途中のことだ。魔法で擬似的(これ以降は[擬似的]を省く)な肉体強化を行いつつゆっくりと帰っていると。


 気づいたら神社の馬鹿長い階段の前にいた。


 あれ?おかしいな?ここに来るつもり無かったのに。


 そう戸惑う俺。だが、目の前の階段に腰掛ける見知った二人。「ほら、ちゃんと来たじゃない」やら「すごいですね、魔術って」などと会話する黒髪の女性と小柄なやや茶色がかった髪をした女性を見て勘付く。


「ああ、呼んだのか、お前等が。」

外見を無理やり入れたので誰だか分かんないですよね(多分登場人物的に分かるでしょうな)。すいません。次回にしっかり言います。

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