ロシアによる朝鮮分割併合
Ⅰ. 奉天敗北後(1905〜1907):
「北朝鮮=ロシア軍政区」の既成事実化
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奉天会戦での勝利を得たロシアは「満州・沿海州の安全保障線」を南へ押し
下げるため、
北朝鮮に“臨時軍政”を敷く。
◆ 主な動き
• 新義州・平壌にロシア極東軍(ウラジオストク軍管区)の司令部を設置
• 北朝鮮の交通・鉄道をロシア軍が掌握
• 咸鏡道では治安維持名目でロシア憲兵隊を配置
• 李王朝政府は南部に退き、“北はロシア・南は朝鮮”の二重体制化
ここで国際社会はほとんど干渉できない。
• 日本:敗戦・財政難で対抗不能
• 英国:日英同盟はあるが朝鮮半島の軍事義務は削減
• 米国:門戸開放が守られる限り静観
ロシアは 「北部はすでに満州の延長」 という状況を作る。
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Ⅱ. 1907〜1912:
李朝の弱体化と“朝鮮政府のロシア保護国化”
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ロシアの目的は 南部は形式的に独立のまま置き、北部だけを実効支配 する
こと。
◆ ロシアが行った施策
• 宮中にロシア顧問団を送り込み“宮廷政治”を掌握
• 反ロ系の大臣を更迭し、親露派が多数派化
• 朝鮮軍の高級将校をロシア軍校で教育
• 王室とロシア正教会の関係が強化される
• 財政顧問団を送り、関税・鉄道収入の一部をロシアが管理
表向きは独立国だが
外交・軍事・財政はほぼロシアの指導下 に入る。
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Ⅲ. 1912〜1913:
ソウルで親露派クーデター → 朝鮮政府の保護国化確定
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ロシアは内政干渉を強め、ついに事実上の政変を誘導。
◆ 経過
• ロシア支持派の将軍が反対派を拘束
• 王室はロシア大使館に保護を求める
• 新政府は「治安維持のためロシア軍支援を要請」
ここでソウルには約1万のロシア軍が“合法的に駐留”する。
1913年:朝鮮・露「特別協定条約」締結
• ロシアが軍事・外交を指導する
• 朝鮮軍はロシア将官を参謀長に迎える
• ソウルと釜山にロシア軍基地を置く権利
これで
南部は形式独立の“保護国”
北部は軍政下の“ロシア実効支配地”
となる。
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Ⅳ. 1914:第一次大戦前夜
「正式併合」へ踏み切る
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大戦突入直前、帝政ロシアはヨーロッパの緊張を利用し
朝鮮南北の最終線引きを宣言。
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1. 北部朝鮮の“正式併合”
1914年3月、ロシア政府は朝鮮王室に通告。
「北部三道の行政をロシア帝国が直接管理する」
これにより、
◆ 併合される地域
• 咸鏡北道
• 咸鏡南道
• 平安北道
• 平安南道
◆ 行政の扱い
「朝鮮州(Корейская область)」として帝国領に再編
• 州都:平壌(ピョンヤン → ペンヤン)
• ロシア語と朝鮮語が行政言語
• 沿海州総督の指揮下
• 鉄道はロシア広軌へ変更開始
• ソビエト化前の“ロシア的官僚支配”が進む
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2. 釜山・馬山・巨済島の“飛地軍港併合”
ロシア帝国海軍は念願の不凍港を手にし、
“プサン海軍特別州(Бусан военно-морская область)”を設置。
◆ 特徴
• ウラジオストク太平洋艦隊の南方拠点
• 旅順に代わる極東最大の要塞化
• 巨済島に大規模造船所
• 鉄道は北部ロシア領と直結
• 朝鮮政府は南部の港湾管理権を喪失
釜山はクリミアのセヴァストポリにほぼ相当する地位を持つ。
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3. 中南部(ソウル・仁川・全羅・慶尚)は“形式独立”維持
これは国際社会(特に英米)への配慮。
◆ 形式は独立国のまま
• 李王朝は存続
• 国号「大韓帝国」を維持
• 外交権はロシアと共同運用
• ソウルと仁川にはロシア軍が駐留継続
◆ 実態は完全な衛星国
• 大韓帝国軍はロシア顧問の指揮下
• 財政はロシア財務省の管理を受ける
• 政府高官の任命にはロシアの承認が必要
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Ⅴ. 国際社会の反応(“極東再編の既成事実化”)
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英国
日英同盟はあるが、
朝鮮への軍事義務は1906改定で削除されている。
イギリスはヨーロッパ(ドイツ)に集中しており、黙認。
アメリカ
「門戸開放」が守られる限り干渉しない。
ウィルソン政権は孤立主義で極東関与が最小。
フランス
ロシアと協商関係。むしろロシア強化を歓迎。
日本
満州・朝鮮喪失は確定事項。
対露関係悪化を恐れ、表向き抗議のみ。
こうして
朝鮮の三分割体制は国際的に承認された事実となる。
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Ⅵ. 結果として形成される“朝鮮三分割体制”
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1. 北部:帝政ロシアの直轄領
• ロシア語教育普及
• 正教会の布教
• 鉄道・炭鉱・港湾のロシア国有化
• 一部ロシア農民・コサックの入植
2. 釜山・馬山・巨済島:海軍特別飛地
• 太平洋艦隊の心臓部
• 旅順を凌ぐ永久要塞
• 造船所・航空基地建設
3. 南部:大韓帝国(形式独立)
• 実際にはロシアの“暗黙の保護国”
• 内政にロシア顧問が強く介入
• 英米資本が細々と残るが活動は制限
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総括:この世界線の朝鮮はこうなる
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“北はロシア帝国の一部、
南は形式独立の親露国家、
釜山はロシアのクリミア的海軍飛地。
”
極めてロシア的・地政学的に整合し、
第一次大戦前の状況にもぴったり合致した歴史展開。




