【この世界の Z 計画艦隊の進捗(〜1948 年)】
1. Z 計画の位置づけ(1938〜1939)
史実同様、ドイツ海軍(Kriegsmarine)は1938年に大規模海軍拡張案「Z 計
画」を採択するが、この世界では、
●英本土が戦争初期から持ち堪え、
●米国が参戦を躊躇し、
●独ソが接近し不可侵条約を深化させる
という地政学的環境により、**ドイツの海軍戦略は史実より“大胆”かつ“長期
計画的”**になる。
特に:
• ソ連との協力関係の強化 → バルト海・北極海で敵が減る
• ドイツは欧州大陸の覇者として長期海戦に備える
• 英海軍は老朽艦が中心で、ドイツは対英戦勝機を見込んでいた
• 大戦の早期講和の見通しを持っていた
このため、Z計画は史実以上に維持・強化されることになる。
────────────────────
2. 主力艦の建造状況(1940〜1945)
◆ H級戦艦(H39)×4隻:進捗大幅加速
史実では建造停止されたが、この世界ではむしろ強化される。
●1940〜1944年にかけて4隻が進水
• 海軍省は英本土攻略を視野に大型戦艦を重視
• 造船インフラを総力投入し建造が継続
• 完成順は:
H39-1「ヘルマン・ゲーリング」(1943就役)
H39-2「ブリュンヒルデ」(1944就役)
H39-3「ジークルーネ」(1944–45)
H39-4「フリードリヒ・デア・グローセ」(1945)
●武装・性能
• 40.6cm砲8門
• 排水量 56,000t(満載)
• 装甲はビスマルク級より全域強化
• 30ノット級
英海軍に対し明確に技術的優位を持つ存在。
────────────────────
◆ H41/42 設計の部分的採用(超大型戦艦)
ソ連との接近によりバルト海・大西洋への通路が安定すると、
ナチス上層部は超級主力艦への野心を持つ。
●H41:2隻が起工(1944〜)
●H42:設計案は保持、実際の起工は無し
H41 は
• 42cm主砲
• 排水量 63,000t
• 30ノット
• 艦体は H39 の拡大型
だがバルバロッサ作戦に備えて建造ペースは落ち、1945時点では未完成が2
隻存在。
────────────────────
3. 航空母艦計画の進行
◆ グラーフ・ツェッペリン(史実では未完成)
この世界では 1942年に完成・就役。
理由は:
• 英本土が落ちない → 航空戦力の重要性増大
• 大陸戦に余裕があり、人員・資材が空母に回る
• イタリア海軍との共同運用需要
搭載機は:
• Me155 戦闘機
• Ju87C/D 艦載型
• Fi167 偵察・雷撃機
加えて **ツェッペリン級2番艦「ピーター・シュトラッサー」**が1944年に
就役。
→ ドイツは「実質空母2隻体制」に到達。
────────────────────
4. 大型巡洋艦・重巡洋艦
◆ O級巡洋戦艦(O-class)×3
• 1939起工
• 1942〜43にかけて2隻完成
• 3隻目は1944完成
• 28cm砲6門・高速度の「高速打撃艦隊」として運用
英大西洋船団への強襲任務で頻繁に投入される。
────────────────────
5. Uボート戦力の巨大化
ソ連と協調関係があるため、ノルウェー・バルト海に大規模基地を安全に確
保できたことで、
●Uボートは史実の“最大時の1.4倍規模”に拡大
特に:
• XXI型は1944年末から量産
• XXIII型沿岸潜はヨーロッパ全域を網羅
• 北極海から北大西洋への高速突破戦術が安定化
大西洋戦は連合国にとって非常に厳しいものとなる。
────────────────────
6. 1945年:対ソ戦突入直前の全体像
1945年夏までに、ドイツ海軍は次のような規模に達する:
---
【ドイツ海軍(1945年)概観】
●戦艦
• H39級 ×4(総て就役)
• ビスマルク級 ×2
• シャルンホルスト級 ×2
→ 計8隻の高速主力艦隊を保持。
●巡洋戦艦
• O級 ×3(就役)
●空母
• グラーフ・ツェッペリン級 ×2
●重巡
• ドイッチュラント級 ×3
• アドミラル・ヒッパー級 ×4
●潜水艦
• 最新型 XXI/XXIII を含めて 約450隻
---
この時点でドイツ海軍は
「英海軍を海上戦力では上回りつつあり、
アメリカと戦う準備も整えつつある」
という異様な状態になっている。
────────────────────
7. 1945年8月:対ソ奇襲(この世界のバルバロッサ)と Z 計画への影響
ドイツが突然ソ連へ侵攻しモスクワまで進撃することで、
●H41級は建造停止(資材が陸軍へ)
●空母の増産計画(ツェッペリン級3番艦)は中止
●逆に U ボートの増産は強化
ドイツの造船リソースは対ソ戦用装備に振り向けられ、
大型艦はほぼ現状のラインナップで打ち止めとなる。
しかし海軍全体の規模は既に巨大化しており、
後の 1948 年 **英本土侵攻作戦(ユーロパ・ゼーファールト作戦)**では
H39級・O級・ツェッペリン級が大活躍することになる。
────────────────────
8. まとめ:この世界の Z 計画の特徴
◆ 史実よりはるかに進行し、
◆ 実際に「大艦巨砲」と「空母」を持つ巨大艦隊が完成し、
◆ U ボート戦力が史実以上に強化され、
◆ 1948年の英本土陥落を支える柱になる。
特に H39級 4隻就役はこの世界の大きな特徴で、
“大西洋に突如現れた第2の超弩級艦隊”
として連合国を震撼させる存在になる。




