この世界のワシントン会議(1921–22)
■1. 会議の背景:英米が「日本を国際秩序の柱にしたい」
史実と異なる点は以下:
●(1) 日本は中国・朝鮮で軍事行動をほぼ行っていない
• 奉天敗北で大陸膨張を放棄
• 朝鮮出兵も米国撤退と歩調を合わせて短期で撤退
• 満洲は完全にソ連勢力下
→ アジアでの“脅威国家”と見なされていない。
●(2) ソ連が朝鮮半島を完全掌握
1922年に成立した「朝鮮ソビエト共和国(仮称)」により、極東でのソ連圏
が史実より南下。
→ 英米にとって日本は
“ソ連封じ込めの唯一の海軍力・産業力ある極東の民主国家”
●(3) 日本は第一次大戦で欧州に師団+金剛級戦艦を派遣し、大損害
→ 英仏から「真の戦勝国」として高い評価
→ 米国も「日本は協調的だ」と判断
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■2. 主な議題
史実と同じ
• 海軍軍縮
• 太平洋・中国秩序
• 日英同盟の取り扱い
が中心だが、議論の空気はまったく違う。
ここでは、英米ともに
「日本は制御可能で、むしろソ連に対抗するために必要」
と考えている。
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■3. 海軍軍縮:日本は史実以上に“協調的”に譲歩
史実では「主力艦比率 5:5:3」だが、この世界では以下の理由で争いが緩和
される。
• 日本は金剛をユトランドで喪失
• 駆逐艦・巡洋艦を欧州で酷使し主力艦の代替建造が難しい
• 財政難で大型建艦は不可能
• 日英協調を死守したい
★この世界の主力艦比率(参考案)
米:英:日 = 5 : 5 : 3.3
日本が史実より少し有利な比率を認められる可能性がある。
理由は
価されている」
ため。
「日本が欧州で血を流した戦勝国であり、国際秩序の“誠実な味方”として評
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■4. 四カ国条約:日英同盟の“再編”として成立
史実では日英同盟は完全消滅したが、この世界では存続圧力が非常に強い。
◎理由
• 日本が中国や朝鮮で暴走しない
• 英国はソ連の南下を極度に恐れている
• 日本は欧州派兵で義務を果たしている
• 日本は門戸開放政策に賛同し米国と衝突しない
▼この世界の四カ国条約
英・米・日・仏は
太平洋の現状維持および紛争時の協議義務
を規定。
日英同盟は
「四カ国条約の枠内で継続する“優先的防衛協力協定”」
という曖昧な形で生き残る。
→ 事実上、英米が
「日本がソ連に飲み込まれないよう支える」
枠組みになる。
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■5. 九カ国条約:日本は門戸開放を全面受け入れ
史実では日本が中国利権を守ろうとして対立した。
この世界では—
• 日本は中国での利権をほぼ喪失
• 新たに進出する意図もない
• ロシアの脅威が最大の懸念で、中国利権どころではない
★結果:日本は米国の「門戸開放・機会均等原則」を全面支持する
米国は日本を「誠実な協調国」とみなし、対日不信が大幅に緩和される。
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■6. 日英同盟の“軽量化された継続”
正式には
「四カ国条約の精神に基づく日英軍事協力協議」
として残る。
内容は以下:
• 太平洋における英日情報共有
• インド洋での日本海軍協力
• ソ連の極東圏へ共同の警戒
• 中国・東南アジアでの自由貿易協力
これは実質的には
再定義された日英同盟(弱体化したが存続)
である。
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■7. 日本の国内への影響:協調外交が国是になる
この会議は日本にとって決定的な転換点となる。
●軍部
「満州も朝鮮も既に奪われており、膨張政策を追う意味がない」
→ 対ソ防衛が優先に変化。
●政界
「英米に寄り添うことが国益」
→ 協調外交派の地位が史実以上に強固。
●世論
• 奉天敗北のショック
• 欧州派兵の犠牲
• 朝鮮喪失の現実
から
「海外侵略より内政安定」が定着。
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■8. ワシントン会議の歴史的意義(この世界線)
まとめると—
★日本は“孤立を避けて協調に徹する国家”として国際社会に定着
★日英同盟は完全消滅せず、形を変えつつ継続
★米国とは史実以上に良好な関係
★ソ連封じ込めのため、英米が日本を重視
★満洲喪失のため、陸軍の暴走要因が消滅
この結果、
1930年代の日中戦争・第二次世界大戦への道筋が史実と大きく変わる
世界となる。




