カクテル本音隠シテル
10年、たった10年あれば全部やり直せると思ってた。
アナタが居ない夜を何度繰り返せば良いのか、
行き場の無い想いを何度慰めればアナタに届くのか…
アタシだってアンタが居ないと何も出来ないまま
大人になって、黒く染まって、アンタが居ない10年は
80度のアルコールを煽るくらい苦しいんだ。
アナタと出会った日はまるで町外れのサーカスに向かっていたかのように胸が弾んでいた。
アナタはショーの終わりのようなお辞儀をした。
その時気づいた、アンタとアタシは結ばれるんだって
きっと出会えると思っていた理想の王子だってね。
どんな事でも二人なら超えられるって信じたんだ。
この想いはきっとそのまま10年前に置いてきた、
もっとちゃんと伝えるべきだった。
どんな薬でもこの失恋《傷》は癒えない。癒せない。
アナタは強くて優しい目をした年上の男の子で、アタシは年下の馬鹿な子供だった。ただそれだけだった。
アタシは全部壊して何も残ってない。
こんなに共通点のない愛は廃れ、いずれ忘れるだろうと
スコッチウイスキーでもうこの世に居ない
記憶のアナタに乾杯しましょう。
失うもののない夜をこの世界に示すからそこで見てな。
アタシを愛したアンタが言い残した想い
でも一緒に歌った曲は破滅の入り口だと思う。
アンタの好きにさせられない、その罪の積み重ね
今のアタシと同じだから。
ねぇ、もうアタシを置いていかないで。
アナタとのキスは猛毒、私の鼓動を早める。
アンタはアタシの静止を言葉を無視した。
80度のカクテルを煽って心を癒すバカな男。
この愛に気付いてよ。
アタシは孤独の女王になった。
喜んで涙の依頼(ダンスの誘い)を受ける
それがアタシの言い訳。
ゴーストのアイツはそれじゃ足りない。満足できない。
アタシとアイツ、10年前に死に別れた。
お前はそれをわかってると思ってた。
わかってくれると思ってた。
この呪われた場所でお前は一線超えた。
こんなに共通点のない愛は真実に成り下がる?
「それでも良いよ」
とお前は笑って、
アタシにカクテル寄越して
「乾杯しようか」
だなんてウンザリするわ。
今宵の嘘つき同士による真実を、二人で証明しない?
お前が愛したアタシは本当の私ではなかった。
その甘い目に映るその娘はまだ幼い瞳で。
甘い毒(言葉)を吐くお前なんかにアタシは救えない。
もうアタシにカクテルなんて渡さないで…。
お前にはアタシの本音に近付いて欲しくない。
巻き込みたくないんだ。
これ以上大切な人を失いたくない。
どんな理由でもお前を遠ざけておきたいんだ。
それでも消えてしまうくらいなら、いっそこの手で…
黒色の薔薇が 刹那のごとく揺れてる
午前0時のお前はアイツと同じ目をしてる。
強くて優しい目、アタシの中のアイツの目…
「殺して《それで》も良いよ」
なんて言ってアタシにカクテル差し出したんだ。
ウンザリするくらい青い30度のカクテルで
傷を癒すような二人なら超えられるって
また信じさせてくれる?
共通点のない愛は廃れずに真実に成り上がるって事。
もう一度信じさせてくれる?
これからも私の親友で居てくれなんて言えない。
それでも受け入れて「それでも良いよ」と言ってくれ。




