1920年代末の米国
1. 政治状況
• 1922年独立達成(北米内戦終結、ワシントン協定)。
• しかし国内は依然として分裂:
• 王党派残党(英連邦残留派)が各地で抵抗を続ける。
• 独立急進派は民族主義的なレトリックを強調し、対英日で強硬姿勢を主張。
• 穏健派政府は国家再建を進めるが、両極からの圧力で不安定。
• 中央政府は「連邦政府」を名乗るが、州ごとに実効支配が割れており、実態は半ば軍閥
国家。
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2. 経済
• 戦争の爪痕
• 独立戦争(1919〜22)で主要都市(ニューヨーク、フィラデルフィア、リッチモンドな
ど)が荒廃。
• 鉄道・港湾・産業基盤の多くが破壊され、復興は遅々として進まない。
• 農業中心の途上国経済
• 工業力は低下し、輸出は綿花・タバコ・穀物が主体。
• しかし世界市場では、インド・インドシナ・日本本土からの輸出に押され価格競争で不
利。
• 金融の脆弱性
• 外資(特にドイツ・中華民国資本)に依存。
• 英日からの投資は少なく、ロンドン体制からは「体制外の不安定国」とみなされてい
る。
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3. 社会
• 南北分断の継続
• 奴隷制は廃止されたが、南部は戦後荒廃と失業で不満が鬱積。
• 白人優越主義団体や独立急進派が地下活動を展開。
• 移民問題
• 戦争と混乱で移民の流入は激減。
• むしろ一部の国民が国外流出(特にカナダ・メキシコ・中華民国へ)。
• 都市スラム化
• 工業地帯の復興が進まないため失業者が都市に集中。
• 犯罪組織が台頭、治安は不安定。
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4. 国際関係
• 英日との関係
• 英日から見れば「不安定な隣国」。
• 英国は王党派への支援を完全に打ち切っていないため、米国内では「裏切り者」との不
信感が根強い。
• 日本とはほぼ断絶状態。
• ドイツ・中華民国との接近
• 経済支援と軍事顧問団の提供を受け、次第に「反英日ブロック」としての性格を強め
る。
• とくに軍需産業の再建はドイツ顧問団に依存。
• ソ連との距離
• イデオロギー的には警戒するが、「反英日」という共通項から一部で交流あり。
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5. 恐慌前夜(1928〜30)
• 表面上は「独立後の復興と成長」で株価は上昇。
• しかし基盤は脆弱で、農産物価格の下落・過剰融資・投機ブームが同時進行。
• 1929年、史実同様にニューヨーク株式市場が大暴落し、米国経済は壊滅的打撃を受け
る。
• 世界規模の大恐慌にはならず、むしろ「北米局地恐慌」。
• 米国は独立直後から「不安定な弱小国家」として国際政治の主役から完全に外れる。
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まとめ
1920年代末の米国は、
• 政治的に分裂し、経済的には途上国レベル、
• 英日体制から外れて孤立し、
• むしろドイツ・中華民国と接近することで「反英日ブロック」の一部に組み込まれつつ
ある。




