2070年代の中米
1. メキシコ ― 安定と繁栄の「影の国」
19世紀半ばの英墨戦争で、史実の米墨戦争に相当する失地(テキサス・カリフォルニ
ア・ニューメキシコなど)に加え、バハ・カリフォルニア半島も奪われたメキシコは、
以後大国化の夢を失いました。
しかし、その後は米国の干渉を受けることもなく、戦後は隣国カリフォルニア共和国と
の緊密な経済関係により安定的な発展を遂げます。
• 経済:農業・鉱業資源を供給しつつ、観光や軽工業も発展。太平洋経済圏の一角として
比較的豊かな中堅国に。
• 社会:失地は歴史的記憶として残るが、現実主義的な国民意識が強く、「繁栄の享受」
を優先する。
• 国際的位置:大国にはなれないが、カリフォルニアとの結びつきにより、史実よりも豊
かな安定国家として存続。
表舞台で語られることは少ない「影の国」ながら、その静かな繁栄は中米に安定をもた
らしています。
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2. カリフォルニア共和国 ― 繁栄の象徴
米国の敗戦と解体を背景に独立を果たしたカリフォルニア共和国は、2070年代において
も太平洋経済圏の中心的存在であり続けています。
• 経済:高度工業・金融・物流拠点として繁栄。
• 文化:日本・英国の影響を受けた独自文化を形成し、地域全体に波及。
• 国際的位置:太平洋海洋同盟の重要な一翼を担い、「繁栄のショーケース」として周辺
国の憧れの対象。
メキシコや中米諸国は、この「繁栄の影響圏」に取り込まれることで安定を享受してい
ます。
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3. パナマ ― 東亜連邦の直轄地
パナマ運河は20世紀以来の戦略的要衝であり、2070年代には 東亜連邦の直轄統治領 と
なっています。
• 戦略的価値:太平洋と大西洋を結ぶルートを完全に掌握。
• 政治:自治権はほとんどなく、軍政的な色彩が強い。
• 経済:港湾都市は栄えるが、農村部は周辺諸国への食料依存が続く。
ここは「地域の独立国」とは異なり、完全に国際秩序を支える軍事・物流拠点として機
能しています。
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4. キューバ ― 軍事の島
冷戦を経験しなかったこの世界のキューバは、一度は独立を失いましたが、戦後に再建
されました。
しかしその後も日本の戦略上の理由から 大規模な軍事駐留地 とされています。
• 軍事:太平洋帝国の大西洋側拠点として重武装化。
• 社会:表向きは独立国だが、事実上は日本の保護国。
• 国民意識:軍事依存に不満を抱く層もあるが、多くは安定と経済的恩恵を受け入れてい
る。
カリブ海における「軍事の島」として、地域バランスを維持しています。
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総括
2070年代の中米は、
• カリフォルニア共和国=繁栄の象徴
• メキシコ=影のように見えつつも豊かで安定した国
• パナマ=東亜連邦直轄の戦略拠点
• キューバ=日本軍駐留の軍事島
という構造で成り立っています。
史実のように米国の「裏庭」として翻弄されるのではなく、日英中心の海洋秩序の安定
した一部として、それぞれ異なる役割を担っているのです。




