2070年代の大韓帝国
1. 政治と権力構造
• 皇帝と王朝
李氏王朝の末裔が「皇帝」としてソウル(漢城)に存在しますが、その支配は城壁都
市周辺に限定され、実態は傀儡同然。即位式や儀礼は行われるものの、国家運営に関与
できず「影の巫女団」や「豪族評議会」に操られています。
• 地方支配
地方は完全に分裂し、各地を支配するのは軍閥化した豪族、犯罪組織、カルト教団。
法や行政は存在せず、掠奪・人身売買・麻薬取引が権力の基盤となっています。
• 社会秩序
身分制度が極端に固定化され、人口の大半は「白丁」=奴隷身分。
白丁は財産ではなく「資源」とみなされ、農作業・強制労働・生贄・屍食用と様々に
搾取されます。
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2. 経済と生活
• 経済の実態
貨幣はほぼ消滅し、物々交換か黒市取引が主流。食糧や塩、鉄器、麻薬が流通の基軸
です。
合法的産業は存在せず、外貨獲得は麻薬密造、人身売買、臓器密輸に依存。
• 農業と飢餓
農業は中世レベルで、焼畑と水田農業が主。収穫は気候と軍閥の略奪に左右され、慢
性的な飢餓が常態化。
栄養不足から病弱者が多く、平均寿命は40歳前後。乳幼児死亡率は世界最悪。
• 衛生と医療
医療は呪術と民間療法に退行。屍食や食糞などが「病を治す」と信じられ、疫病が蔓
延。ペストやコレラに類似する伝染病が周期的に流行します。
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3. 宗教と文化
• シャーマニズムの復活
仏教や儒教は衰退し、巫女・呪術師が社会を支配。村ごとに「巫覡」が君臨し、雨乞
いや豊穣祈願には人身供犠が伴います。
• 屍食文化
死者、特に子供の死体を薬として食す「屍食儀礼」が公然と行われています。
・子供の肝臓=強壮剤
・骨粉=疫病除けの粉末
・血液=儀礼酒として飲用
これは迷信として根付いており、支配層や巫女たちの権威を強化する役割を持ちま
す。
• 皇帝崇拝カルト
王朝は「清文明最後の継承者」として神格化され、皇帝誕生日には白丁を生贄に捧げ
る「血の祭り」が行われます。
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4. 外交と国際関係
• 孤立
鎖国は極端化し、国際社会からは完全に無視。国連や地域機構にも参加せず、「アジ
アのソマリア」と呼ばれます。
• 周辺国の対応
・日本皇国:難民流入や麻薬密輸を防ぐため、無人機監視や限定的空爆を行う。
・清/南明:利益がなく関与せず。
・国際社会:人権問題として非難はするが、介入コストが高すぎて放置。
• 屈辱的現実
ときおり日本皇国が「衛生支援」「食糧投下」を行いますが、大韓帝国はこれを「屈
辱の干渉」として憎悪し、鎖国をさらに強化。
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5. 人口と未来
• 人口規模
出生率は高いが死亡率も極端に高いため、人口は常に800〜1000万人で停滞。
人口増加はなく、外部からの移民もないため「閉じた死の循環」が続く。
• 未来展望
国家再建の可能性はほぼ皆無。外部に吸収されることもなく、ただ「消えない廃墟」
として延々と存続。
まさに「ゾンビ国家」として、死なず生きず、周辺世界に悪臭を放ち続けます。
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6. 物語的意義
• 日本皇国との対比
未来へ進む超文明(日本皇国)と、過去に囚われた死の王国(大韓帝国)の対照。
• 警鐘の象徴
「近代化を拒絶し、現実から目を背けた国家の末路」として描くことで、読者に強烈
な印象を残す。
• 国際秩序の“負の遺産”
国際社会にとっての「解決不能問題」「終わらない病巣」として、物語の背景に重苦
しく存在する。




