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p6 職人獣人と神様の謎

ネタが切れ始めた。なんでだ

前回のあらすじ

武力最強の人物を手に入れるべく、神様の指示に従って歩いていく緋高。

しかし、道中で大量の強盗に襲われてしまう。

その時に、探していた最強の人物が助けてくれた。

神様が霊と勘違いされつつ、緋高はその人に案内され、最強の人物「アダマス・ダルクナーデ」の家へ行く。

雑なテントの家だったが、出された料理がとてもおいしかった。

神様に急かされ、国作りに誘うもなぜか告白のようになってしまう。

一応国作りは承諾をもらったが、何か変な空気になってしまった。

(4話と5話を書き直しました。1話もちょっと加えた。)

「さて、武力はいいとして次は職人だな。そういう奴はいないのか?」

「……いや、一人いるんだけどさ、うん。」

「? いるんなら教えてくれよ。」

「いやぁ、あの、それが……」


 神様がやけに言葉を濁す。


「あの……2人兄妹の兄の獣人なんだけどさ、酷いケガしてて余命があと数十分ぐらいなんだ……一応僕の力で治せるんだけど、ここから彼の家まで1時間は最低でもかかるんだよね。君の脚力だと。」

「ワッツ!?」

「多分彼が死んだら二度と職人なんて産まれてこないよ。」


 余命が数十分? 無理だろう。間に合うはずもない。しかし、ここで諦めたら国作りは破綻だ。


「その者の所まで何キロなのだ? 幽霊。」

「え? あ、大体20キロぐらい?」

「なんだ、すぐに着くじゃないか。」

「「え?」」


 そう言うと、アダマスさんは準備運動をし始めた。


「緋高だったっけ? 私の背中に乗って。おぶってあげる。」

「え?」

「緋高大丈夫? 興奮したりしない?」

「……元世界ならしたかも。ゴリマッチョ事件で気が失せた。」


 といっても、母以外の女性を触ったことが一切ない。受験に合格した時に母とハイタッチしたのが最期だ。多少は緊張する。


「どうした? 緋高。」

「え、あ、はい。」

「わ、意外と躊躇してない。緋高きしょ。」

「神様、お前同じシュチュならどうする?」

「知らん。」

「お前さぁ」

「緋高、しっかり掴まって。」


 そう言うと、アダマスさんは足を踏み出す。その瞬間、とてつもなく速い速度で走り始めた。ものすごい逆風が俺の顔に直撃する。バイクに乗っている人はこんな気分なのだろうか。確かになんか爽快感的なものを感じる。

 大体15分後、見慣れない場所に着いた。そこには大量の機械がある小さな工場があった。横には小さな家がある。


「ここから気配を感じた。人間じゃない特殊な気配。その獣人で間違いないと思うよ。」

「い、いや合ってるんだけどさ、あんたどんだけフィジカル強いの? 時速80キロぐらいだぞ。生身の人間が出していい速度じゃねぇだろ。しかも緋高おぶって。」

「鍛錬してればこれくらい普通だよ?」

「類稀なる才能をお持ちの方……」

「とりあえず行こう、一刻を争うんでしょ?」

「あ、はい。」


 とりあえず、獣人の家に着いた。ここに例の獣人が居るのだろう。


「お、お邪魔いたしますー……」

「一応獣人の妹さんが応急処置してるらしいけど、やっぱまずいケガだと思うね。」

「……」


 やけに静かな家だ。住人の二人……いや二匹か? どちらでもいいが、片方は喋れるような状態じゃないと思うけど、片方は居ないのか?


「……緋高、止まれ。」

「え?」

「幽霊も気づいた? 居るね、恐らく妹さんか、この家を襲いに来た強盗だと思う。」


 まったく分からなかった。アダマスさんと神様の能力が羨ましい。


「そこの者! 何者だ!」

「……」

「応答なし、か。力尽くで聞き出すしかあるまい。」

「緋高、多分お前は足手まといになる。アダマスから離れろ。」

「分かった。」


 5歩程度後ろに下がる。その瞬間、アダマスさんの目の前に謎の影が飛んでくる。見えなかったが、アダマスさんは瞬時に刀を抜き、影の攻撃を相殺した。


「いきなり飛んでくるとは、貴様は敵でいいのだな。」

「……人の家に入っておいて、よく言う。」


 人の家、ということはこの人は妹さんだろう。暗くて姿は見えないが、ものすごく苛立っている感じがする。


「緋高、しゃがめ。」

「え?どゆこと?」

「多分このまま真っ向からアダマスが戦ったら妹を殺しかねない。殺さないようにしたら時間がない。俺が何とかするから指示に従え。」

「分かったよ。」


 俺がしゃがむと、急に頭上に縄が出てきた。影は片手でいなしていたが、その縄は妹の手と足を縛って柱に括り付けた。恐らく立っていると縄に当たっていた。


「!?」

「感謝するぞ幽霊。行くぞ。」

「部屋は大体わかってる。そこの突き当りを右に行った廊下の手前から2番目の部屋だ。」

「了解。緋高、ついてこい。」


 なんかよく分からないが、神様が上手い事やってくれたということでいいのだろう。

 神様の指示どおりの部屋に行くと、血だらけの布団で寝ているオオカミの耳が付いた男性が横たわっていた。


「ゴホッゴホッ。……地獄のお迎えか?」

「俺は緋高、お前を治しに来た。悪い様にはしない。妹さんは襲ってきたから一旦柱に括り付けている。一応無傷だ。」

「ちょ! 神様何言ってんの!?」

「見とけ。」

「ゴホッ。治しに来たのはありがたいが、やめておいたほうがいい。もう手遅れだ。君たちの手を煩わせてしまうことになる。」

「安心しろ。どんなケガでも治してやるよ。」

「ゴホッ。分かった。どうせ死ぬんだ。任せてみよう。」


 その時、獣人の体が光り始める。傷口から光の粒子が出てきて、塞がっていく。


「人間でもこのレベルのケガをする者は少なのに、人間より強い獣人がこんなケガをするなんて見た事もない。誰にやられた? 特徴だけでいい。」

「……よく見えなかったが、銀髪の男だった。着物のような物を着ていて、目が赤色だった。妹が狙われたから庇おうとしたのだが、奴の目を見た瞬間、体が金縛りのような状態になって動けなくなった。その後、瞬きする間もなく私の体は切り刻まれた。そこからは覚えていない。」

「……その男は、左手が義手か?」

「そうだ。」


 神様が黙り込む。機械越しでも分かるほどのものすごいオーラと怒りを感じた。今までの神様の感じと違う。本気でキレてる。


「……駄目だ。落ち着け。今はこの人を治すことに集中しろ。」


 小声でそう聞こえた。神様とその男の間に何があるのか、この時はまだ知らなかった。

夏が始まった~♪って、もう日本は数ヶ月前から夏気温

明日は絶対更新する。頑張る。

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