第26話 生首に埋もれて
一般的な冒険者視点です。
引き続きグロテスクなシーンが含まれますので苦手な方はご注意ください。
SIDE:隠れる冒険者
死んだ……みんな死んでしまった!
仕事仲間たちの生首の山の中で、俺は必死に息を殺していた。
吐きすぎて血が混じった胃液と垂れ流した自分の糞尿に塗れながら、それでも俺は生にしがみつく。
いや、死ぬことはそこまで怖くない。
冒険者を長くやっていれば死と隣り合わせの生活をすることは当たり前になってくる。
だけど俺はあの魔女にだけは殺されたくなかった。
俺達が狩りにきた特級賞金首――【奪眼のストレガ】にだけは……。
始まりはちょっとした虚栄心。
西大陸で冒険者として活動し、定命の者が到達する最高位と言われている【金朱】まで階級を上げた俺は、その先を求めてしまった。
冒険者ギルドが定める階級は8つある。
見習いの【木片】から始まり、駆け出しの【錆鉄】、半人前の【青銅】、確かな実力を身に着けた者だけが選ばれる【銀板】、そしてギルドから一流の認定を受けた証である【金朱】。
定命の者が到達できるのはここまでとされているが、実際はその上にさらなる階級が存在し、永遠の時を生きる不老種たちがその領域を占めている。
定命の壁を乗り越えた者が至る【聖銀】。
一軍の戦力に匹敵する力を持つ【黒金】。
ギルドの最高戦力【緋金】。
冒険の果てに不老の力を手に入れて伝説に名を残す。
頭が冷え切った今ならよくわかる……冒険者なら誰もが持つそんな青臭い願望に俺は流されてしまったのだ……。
まあ、冒険者なら誰でもそうなるさ。
みんな命を賭けるスリルで空っぽの心を満たそうとして、どこかで野垂れ死ぬまでそれを続けてしまう。
俺たちの渇きを潤せるのは酒でも女でもない。
一度命を賭したギャンブルに勝利する快感を知ってしまったら、誰もがそれを求めずにはいられなくなる。
そして俺はまた、空虚な心を抱えたまま、次なる賭場を探してしまった。
もともとソロの斥候として気ままに活動していたから、自分が求める冒険を探すことは簡単だった。
迷宮都市の酒場で見つけた募集の張り紙に書かれていたのは、『伝説に挑む』などという恥ずかしくなるような謳い文句。
しかしそれは偶然にも似たような衝動を抱えていた俺の心に深く突き刺さる。
募集をかけていたのは同じ【金朱】のクランが三つ。
どうやら本気で定命の壁を越えようとしているらしく、話を聞きに行けば同じ階級の俺は歓迎された。
「――中央大陸に逃げた【奪眼】を叩く」
告げられた冒険の内容は興味深いものだった。
俺たちがいた西大陸で悪名高い裏組織【黄金の呪杯】。
永遠の若さを求める魔女たちが集まってできたその組織では、定命の壁を超えるための非合法な研究が行われているらしい。
噂によれば魔女たちは若返りの薬や長命を得る魔術を完成させていると聞く。
ストレガはそんな組織から追放された凶悪な魔女だった。
その二つ名の通り、人の眼球を奪い、自在に操る秘術を持つという。
本来であれば【聖銀】以上の冒険者が挑む案件ではあるが、複数人の【金朱】が集まる冒険者クランが三つも集まれば戦力が不足するということはないだろう。
そんな甘言に惑わされて、俺はその冒険に参加することを決めてしまった。
二つ名持ちの魔女を狩ったことで得られる名声。
ストレガが持つであろう定命の壁を超えるための知識。
そして伝説に挑むという耳心地のいい響きが俺の判断力を狂わせたのだ。
特に魔女が逃げ込んだと言われている中央大陸の【刻死樹海】は、冒険者にとって憧れの地だったのが悪い。
中央大陸の3分の1を占める秘境【エキナセア大草原】。
その奥地には神古紀に栄華を誇った幻の黄金郷【廃都アリステラ】があると言われているが、草原を奥に進んでも途中で巨大な結界に阻まれて先に進めなくなるという。
多くの冒険者たちが確かめたその【大結界】こそ黄金郷が実在する証であり、そして幻の廃都に辿り着くためのルートの始まりが【刻死樹海】だと言われていた。
吟遊詩人が歌う伝承によれば、かつて廃都に現れた邪神を討つために勇者とその仲間が抜け道を見つけたという。
『――苦痛と死で満たされた森を抜け、横たわる神竜の尾から冥府へと入り、死者で溢れた古道を抜けて黄金の都へと至る――』
長く冒険者をやっているやつなら誰もが酒場で聞いたことのある英雄譚だ。
それ故に多くの冒険者は、いずれ黄金郷を目指すことに憧れる。
もちろん俺も憧れた。
伝説に残る地へと赴き、悪しき魔女を倒して、不老の法を手に入れる。
そんな青臭い流行病に流されて、俺は海を渡ってしまったのだ。
西大陸から船に乗って1ヶ月。
港町から馬車に揺られミストリア王国を縦断すること2ヶ月。
航海病や旅の間に起こったいざこざで数名の仲間が離れていったが、俺たちの一団を率いる主力は健在だった。
やがて辺境域に辿りつき、地平の先に神竜の尻尾が見えて来た時には仲間と歓声を上げて盛り上がったものだ。
用意した12台の馬車が連なり、総勢100名を超える腕に覚えのある冒険者の一団が伝説の地に挑む。
その時の俺は自分が新たな伝説の一部になることを信じて疑わなかった。
道中ですれ違った隻腕の老人に、
「――挑むのは止めんが、エストランドにだけは迷惑をかけるな!」
と怒鳴られても、引退した冒険者のやっかみだと気にしなかった。
ミストリア王国の辺境域には伝説に憧れる冒険者が住みつくという。
近くの街で調べた情報によれば、エストランドというのはこのあたりに住む引退した冒険者たちを束ねる家で、もともと家長は有名な冒険者だったらしいが、現役で活躍する俺たちの耳にその名が残っていないということは大した腕ではなかったのだろう。
彼らは毎日【竜の尾】を眺め、指を咥えているだけの敗者なのだと仲間たちは笑った。
そして俺もまた、寸鉄すら身に着けていない隻腕の老人が一団を束ねる三人のクランマスターたちより強そうに見えたことから目を逸らした。
磨き上げた自分の感覚を信じ、その場で引き返していれば、あのような恐怖を味わうことはなかったのに……。
森の端に馬車を停めて十分な休息を取り、【刻死樹海】に踏み込んだ俺たちを待っていたのは驚愕の数々だった。
この森ではただのゴブリンでも普通ではない。
竜巣山脈から降りてくる濃密な魔力の影響なのか、樹海の魔物は残らず上位種へと進化していた。
【子鬼族狂戦種】。
【子鬼族将軍種】。
【子鬼族司祭種】。
普通ならば一団を率いるはずの上位種が当たり前のように雑兵として扱われていて、彼らを束ねる【王種】や【皇帝種】まで頻繁に遭遇した。
魔物の異変に気づいたところで引き返していればよかったのだが、苦戦しつつも最初の戦闘を無事に乗り越えた俺達は気を大きくしてしまった。
あの時に撤退を提案しなかった自分の無能さが恨めしい。
最初こそクランマスターたちが奮戦して魔物を倒して進んでいたが、6回目の戦闘でクランマスターのひとりが死んだ。
【魔狼族】との戦闘中に上がった唐突な悲鳴に振り返った時には、目にも留まらぬ速さで乱入してきた【雷突鎧大鹿】の角で身体を貫かれていた。
混乱する戦場。
次々と増えていく上位種の魔物たち。
気がつけば冒険者の集団は散り散りになり、俺は二人のクランマスターを必死で追いかけてどうにか命を繋いでいた。
混乱のせいで方角もわからず、魔物に遭遇するたびに逃げ出しては森の奥地へと導かれていく気配がする。
俺は何度かクランマスターたちに誘導されていることを進言したが、焦燥で怒鳴り散らすことしかできなくなった彼らは耳を貸さなかった。
最初は100名を超える集団だったはずが、たったの半日で俺たちの戦力は24人まで減っていた。
そして夜になったあと俺たちは暗闇の中で光る不思議な木立ちを発見し、魔物が避けるその木の根本で休息を取ることになり、
「――おい! こんなところに剣が刺さってるぞ!」
疲労困憊でうずくまる中、誰かがそんな声を上げて注目を集めた。
騒ぎの中心へと顔を上げると、光る木の幹には確かに一振りの錆びた剣が刺さっていて、それを囲んだ男たちが瞳を輝かせている。
それは金月のように輝く美しい剣だった。
魔剣、聖剣、あるいは神剣。
その神秘的な輝きを目にして弱った心に希望の光が湧いてくる。
多くの犠牲を出してしまったが、その剣を持ち帰ることができれば全てを帳消しにできるかもしれない。
古来より力を持った剣を手にしたことで英雄の仲間入りをした者の物語は数多くある。
この剣はそんな一振りに違いないと誰もが信じて疑わなかった。
魂を吸い込まれるような輝きに魅せられて、そのうち剣を使うクランマスターのひとりが錆びた剣の柄へと手を伸ばす。
そいつは腕は立つが気性が荒いことで有名な男で、逆らえば仲間でも容赦なく切り捨てるクソ野郎だったため、誰にも止められなかった。
「ははっ! ……これで俺も英雄の仲間入りだ!」
そして木の幹から剣を引き抜いたクランマスターは、目と鼻と耳から血を吹き出しながら絶叫を上げた。
仲間たちが唖然とする中で、狂乱して走り出したクランマスターの頭が弾け飛ぶ。
おかしな現象はそれで終わらず、今度は死体の手から転がり落ちた剣が人の姿へと変貌した。
「……んん~……五月蝿いのぅ……妾はまだ眠いのじゃぁ…………」
地面に転がり寝息を立てる女。
その女は美しい姿をしていたが、全身の皮膚がところどころ腐っており、普通の人間ではないことは明白だった。
「ああああああああああああっ!!?」
リーダーを殺されたことに激昂した仲間のひとりが眠る女の元へと走り、その首を容赦なく両手斧で斬り落とす。
しかしその女は首を斬り落としたあとも変わらず寝息を立て続けた。
「……むにゃむにゃ……首が痒い…………」
理解しがたい光景に森の中が静けさで満たされる。
そしてそんな静寂を切り裂いて、無数の足音が聞こえてきた。
軍隊のように整然と揃って響く足並みは、警戒する俺たちの周囲を取り囲み、完全に囲まれたところで闇の中から悍ましき魔女が現れる。
二つの穴が空いた顔に、周囲を飛び交う眼球。
手配書どおりのバケモノ染みた姿に仲間たちが武器を構えるが、その手は恐怖で震えていた。
「ひひっ……活きのいい肉だねぇ……」
汚い口を三日月のように歪める魔女に、最後のクランマスターが槍を構える。
「魔女ストレガ! 貴様の首を取って仲間たちの無念を晴らす!」
上位種の魔物に囲まれ、特級賞金首を前にしても勇気を奮い起こせるあたり、流石は腕利きの冒険者だ。
しかし彼の威勢も長くは続かなかった。
「――ぎぃ!??」
自慢の槍で魔女との間に立ち塞がる魔物たちを切り崩しにかかった最後のクランマスターは、唐突に槍を落として両手で顔を押さえた。
「目がっ!? 俺の目がああああああああっ!??」
押さえた手の隙間からヌルリと眼球が這い出し、魔女の元へと飛んでいく。
「返せ……っ!? 俺の目を返してくれぇ……っ!」
地面に蹲って懇願する最後の希望は、次の瞬間、内側から膨れ上がって爆散した。
それからは絶望の連続だった。
武器を持って立ち向かおうとしたやつらはことごとく目を奪われて、そして逃げ出そうとしたやつらが生きたまま真っ赤な炎を上げて燃え出したとき、俺たちは自分の無力を悟った。
――存在としての格が違う。
上位種の魔物を手足のように操り、腕に覚えのある一流の冒険者を虫ケラのように殺す魔女。
どうしてそいつの首に多額の懸賞金が付いているのか嫌というほど理解したころには、俺たちは自然と武器を捨てて命乞いしていた。
「ひっひっ……わしの庭を勝手に荒らしておいて生きたいのかい? いいよぉ? 先に食べなきゃいけない肉が今はたくさんあるからねぇ?」
生かしておいたほうが保存が利くから。
そんなイカれた理由で俺と十数名の仲間たちは生かされた。
手足に枷を嵌められ、魔女の家の地下室へと連れて行かれる。
そしてその地下室を見た仲間たちは誰もが必死で逃げ出そうとした。
皮を剥がれ天井から吊るされた死体。
床に転がる仲間たちの生首。
そこには死んだほうがマシだと思えるほどの絶望が待っていて、彼らは戦って死ななかったことを後悔したことだろう。
暴れ出した仲間たちが生み出した混乱を利用して、俺は切り札である【影渡り】を使って生首の山の中に逃げ込んだ。
おそらく魔女も影の世界があることは知っているだろうから、その決断は賭けだった。
眼球を操る秘術があるならば、間違いなく魔女は影の中にも監視の目を配置しているだろう。
見つからないことを神に祈りつつ大きく息を吸い込んで影の中へと飛び込み、そして俺は生首の山に身を潜めることに成功した。
この行動に意味があるかはわからない。
もしかしたら魔女に遊ばれているだけかもしれないし、隠れたことで俺は仲間たちよりも悲惨な最後を迎えることになるかもしれない。
だけど微かな希望にしがみつかなければ、俺は正気を保てなかったと思う。
隠れることができなかった仲間たちは地下室での生活で発狂した。
与えられる食事は仲間の血肉で、食べなければ自分が肉にされる。
魔女は気まぐれに仲間たちを拷問しては、その光景を俺と仲間たちに見せつけた。
次は自分がああなる番……そんな恐怖と必死で戦い、俺はただひたすら気配を殺し続けた。
そしてやがて仲間たちが全員死に絶えたころ、俺は小さな希望を抱く。
おそらく俺は魔女に見つかっていない。
上手くすれば逃げられるかもしれない。
そんな希望が湧き上がっては、もしも捕まれば恐ろしい死が待っている現実に身体が竦み上がる。
隠し持っていた針金で枷はもう外してある。
あとはこの地下室から抜け出して、森の外まで走るだけだ。
しかしどうしても苦痛に塗れて死んでいった仲間の姿が自分の未来としか思えなくて……俺は生首の山に囲まれて死ぬのも悪くないと思い始めていた。
弱った心が地下室の床に『冒険者ハインリヒ、ここに眠る』なんて言葉を刻ませる。
魔女に捕まってからどれほどの時間が経っただろう。
生活魔法で水は確保できるが、斥候職の必需品である兵糧丸も尽きたため、これからは時間が経てば経つほど生還できる可能性は低くなっていく。
そして徐々に近づいてくる死の気配が俺の心を食い尽くそうとした時、地下室の扉が乱暴に開けられて、ひとりのガキが運ばれてきた。
「……や、やめて……殺さないで…………」
「ひひっ……安心しなぁ……すぐに殺してくれって言うようになるからねぇ……」
首の骨を折られているのか、身体から下が不自然に弛緩しているガキは必死で命乞いをしているようだが、魔女はその姿に嬉しそうな笑みを浮かべる。
そしてガキを拷問して殺すと宣言した魔女は、泣き叫ぶガキを置き去りにして地下室から出ていった。
俺はなにもできないことを心の中で何度も謝罪しながら、檻の中で泣くガキをただ見つめる。
きっとこのガキは苦しみ抜いて死ぬことになるだろう。
仲間たちがそうされたように、完全に精神が壊れるまで拷問されるに違いない。
しかし哀れみの視線を向ける俺の前で、そのガキに目を疑う異変が起こった。
魔女の気配が遠ざかったところで、ピタリと泣き止んだガキの身体が宙へと浮かぶ。
「――っ!?」
その光景に思わず悲鳴を上げそうになった俺は死ぬ気で気配を殺した。
ゴキッ。
ゴリュッ。
ゴキキッ。
宙に浮かんだガキの頭は、まるで透明なトロルに遊ばれているように前後左右へと傾けられ、頭が動く度にガキの身体が痙攣する。
そしてやがて何事もなかったかのように床に足を付けたガキは、首の調子を確かめながら平坦な声を出した。
「いたた……酷いことするなぁ……」
その声音からはまったく恐怖が感じられなかった。
皮を剥がれた死体が吊るされ、無数の生首が転がる地下室に閉じ込められているというのに、気楽な様子で独り言を続ける不気味なガキ。
そのうち独り言にも飽きたのか、ガキは地下室を見渡すと、近くに転がっていた生首を無造作に拾った。
「――ひっ!?」
ガキが拾った生首を見て、俺は思わず小さな悲鳴を上げてしまった。
幸いガキにはバレなかったみたいだが、言い知れぬ恐怖が俺の中で膨れ上がっていく。
あれは錆びた剣が姿を変えた女の生首だ。
そんな生首を平然と持ち上げたガキは、今度は口を開いた生首と楽しく談笑を始めやがった……。
そして目を疑う光景の連続に俺が自分の正気を疑い始めたころ、不気味なガキは生首を持ったまま地下室を出ていった。
階段を昇っていくガキが抱える生首が、俺のほうをニヤニヤ見つめてくる。
偶然だ、気のせいだ、と自分を誤魔化す俺に、生首は口パクで語りかけてきた。
『――早くケツを洗え。臭っとるぞ』
気が狂いそうだった。
だけどここで発狂したら死ぬよりも酷い目に遭うという現実が、俺の心を正気に留めて逃走を選ばせる。
そして震える身体を必死に押さえ、今までの人生で培ってきた全ての技を駆使して、俺は生首の山から抜け出した。
あのイカれたガキの後を追いかけるのは生きた心地がしなかったが、生首に見つかったからには逃げるしかない。
魔女もガキも生首も、理解が及ばないところにいるバケモノだ。
そんなやつらの近くにいることに俺は耐えられなかった。
階段を上がるとそこにガキと生首の姿は無く、そのまま俺は運良く見つからずに家の外まで出ることができた。
「はっ……はっ……!」
最大の難関を乗り越えたことに叫びたくなる衝動を堪え、下着の隠しポケットに忍ばせた魔法薬を口にする。
その薬は【狂走薬】と呼ばれる物で、口にすれば寿命を削る代わりに風のように走り続けられる秘蔵の品。
俺が持つ最後の切り札だ。
そして二カ月分の収入で手に入れた高い薬を飲み下した俺は夜の森をガムシャラに走った。
涙と鼻水で顔をグシャグシャにして、恥も外聞も捨てて糞尿を垂れ流しながら走り続けた。
もしもこの森を生きて抜けることができたなら、俺は二度と伝説に挑むなんて馬鹿な真似はしないだろう。
世に数多ある伝説の中には、必ずバケモノが潜んでいるのだから……。