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見るもの達

「ふふふ、なるほどなるほど。

確かに数の指定をしなかったのはこちら側のミスだ。

受け入れようじゃないか」


「うわ〜レーちゃんってば悪い顔してる」


「彼女達からしてみたら私は敵で、この学校を円滑に卒業する為の最大の敵だろうからね。

やれることは全部やらせてもらうよ」


薄暗い部屋の中でモニターを見ながら話すのは、女神レーアとクラリッサであった。


幽霊であるクラリッサは、レーアがどれだけ自分の部屋への道を防ごうが関係なく遊びに来れる唯一の友人である。


「クラ……ここに居るのはいいけど、ほんとに良いところなんだから邪魔しないでよ」


「分かってる分かってる……でも、あの子達も本当に強くなったわね。

……というか、クレアちゃんのサポート能力更に高くなってない?

私が操ったときでもあそこまでのポテンシャルは引き出せなかったけど」


「そりゃ、本来の持ち主と比べちゃダメよ。

いま、この世界で唯一のハイエルフのあの子が本気でサポートに特化したらそうなるわよ」


「ふーん……それってお爺ちゃんが邪魔だったってこと?」


「そういうわけじゃないよ。

ただ、今まで前衛職をやっていて、いきなり後衛をやれってのは無理な話ではあったのさ」


「それがお爺ちゃんの人格を封印した理由なの?

クレアちゃんの才能を潰したくなかったから?」


「……さてね。

せっかくの特等席なのにネタバレしてしまっては面白くないだろう?」


「それもそっか。

観客は私一人だけだもんね。

1番良い席貰ってるんだから楽しませてよ」


「ああ、最高のショーになることを約束しよう。

とはいえ、まだまだ日にちはかかるだろう。

良ければ私の作品でも読むかい?」


レーアはそう言って山積みになった本を漁り始めた。


「レーちゃんの書いてる本って基本腐ってる感じでしょ」


「何を失敬な。

クラにはこれがおすすめかな……幽霊になって呪われたお姫様と女騎士の恋愛物語だ」


「それ明らかに私たちの話じゃないの!

あんた、そんな本まで書いてたの」


「こんな身近に良い材料があるのに使わないわけにはいかないだろ!」


シゾン達がダンジョンを攻略しようとしている中でも変わらずにふざけあうレーアとクラリッサであった。

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