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授業風景 体育編

「お姉ちゃん、今週はどの授業受けるの?」


「ええっと、神学と体力トレーニングにしとこうかな。

この間受けた魔力トレーニングは正直実感わかなかったし」


魔力トレーニングは瞑想や魔力操作の理論を学ぶ事で、魔力の最大値を上げたり、効率よく魔力を扱えるようにするための授業である。


しかし、ハイエルフであるクレアは魔力がほぼ無尽蔵にあるため、最大値を上げる必要が無く、効率を上げる必要もなかった。


「ナグモ先生の授業は受けないの?」


「扇は免許皆伝もらっちゃってるし、刀は扱う気が起きなくて……だから、みんなを癒せる神学の授業と、それを最後まで倒れずに使えるように体力を鍛えておきたくて」


クレアは現在の性格に変わってから一切刀を触っていない。


それゆえに南雲の授業を受ける利点がなくなっていたのである。


「本格的にサポートの方に回る感じだね。

でも、体力トレーニングなら私も受けたいから同じ日にしよう」


「ええ、そうしましょう」


こうして提出した予定が認められ、体力トレーニングの日。


このトレーニングを担当するのはマリア先生であった。


ブルマ型の体操服に着替えてからグランドにやってくるシゾンとクレア。


そんな2人の姿を見た周囲はガヤガヤと騒ぎ始めた。


(クレア先輩、美人なのに細いなぁ。

肌も白いし本当に綺麗だよな)


(横のシゾン先輩も見てみろよ。

全部がデカくて、あれであんな服着て来られたら俺たちの身が持たねえって)


ヒソヒソと聞こえてくる噂話は全てが入学したばかりの後輩の声であった。


彼らは小声でクレアとシゾンの良さを話し合って盛り上がっていた。


「あらあら」


そんな彼らにクレアは困ったような顔をしていたのだが……


「………」


言葉を発さずにシゾンが睨む。


その瞳には「お姉ちゃんをいやらしい目で見る奴は全員潰す」と雄弁に語られていた。


「ひえっ!?」


当然、その視線を受けた後輩男子達は全員が股間を押さえ青ざめながら目を逸らし始めた。


「お、珍しく静かに待機してるじゃ無いか。

関心関心……それじゃ、まずは軽くストレッチをして体をほぐしてから、グラウンドを10周してきてもらおうかな」


そこに現れたマリア先生の指示で全員が一斉に動き出す。


クレアもシゾンと組んで柔軟を始め、体の筋肉をほぐしてからランニングを始めるのであった。

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