表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】吸血鬼の救世主に転生した陽キャ女子が異世界で無双代行する話。  作者: ハニィビィ=さくらんぼ
最終章:無双代行の結末
462/514

462―空中城塞攻略⑨・叡武

エリガラードとソル・ヴェナ達、一体どこから湧いて出たんだ!?


それよりなんでリセが仲間に!?


()()()()()()()ってなんだ!?


情報量が多すぎだわッッッ!!!


「リリー!!一旦切るわ!何かあったらまた連絡ちょうだい!!」


リリーとの通信をガチャ切りして、あたしはエリガラードに鬼電ならぬ()()()をした。


「もしもしエリガラード!?一体何がどうなってんのさ!?!?」


(その元気な様・・・まだ首は繋がっているようですね?)


「余計な一言はええねん!!なしてここに居んの!?つ~かなんでリセや知らないヤツまで一緒なの!?」


(知らない・・・ですか。本人が聞いたら落ち込むでしょうね。いや、無理もありませんか・・・。)


「どゆこと?」


(とりあえず()()()()()()をそちらに向かわせます。その方が話が早いでしょう。では。)


「はぇっ!?ちょっ、もしもし!?もしも~し!?!?」


切りやがった・・・。


ソル・ヴェナのそっちに向かわせるって、どういう意味なのさ?


「どうやらわたくしの城に、更なる不埒者が来たようですね?」


はっ・・・!


そうだった!!


今は目の前のキネウラに集中しなきゃ!!


「みたいですね。願ったり叶ったりです。」


ヒューゴ君がキネウラの神経を逆撫でする発言をかました。


「所詮は髪色と力のおこぼれを頂戴した程度・・・粋がらないで下さい。」


キネウラが鎌の持ち手を『ドン!!』っと地面に叩きつけると、大量の軍蟻種(ハーレンメイル)が天井や壁、地面からボコボコ這い出てきた。


そして、アリにされた魔能士残り7人も、標的をヒューゴ君に変えた。


「力の差で一気に押し切るつもりですか?いいでしょう。あなたを仕留める前に、()()()を良くするとしましょうか。」


キネウラがパチンと指を鳴らすと、ヒューゴ君に向かってアリ達が一斉攻撃を開始した。


地級(アース)第一位・先ゆく連撃者(プログ・アタッカー)七散(セブンポイント)。」


ヒューゴ君の動きが一気に早くなったと思ったら、剣でアリにされた魔能士7人の首を一気に刎ねていた。


()()()()()()()()ね。」


「あっ、あなた!!今のどうやって・・・!?」


「7連撃それぞれを、7人の敵に分散させたのです。」


「7連撃を・・・分散・・・?」


困惑しているキネウラにヒューゴ君は説明を続けた。


「❝先ゆく連撃(プログ・アタッカー)❞は自信の体内時間を加速させ、相手に連撃を浴びせる魔能。つまり敵の身体に、連撃を浴びせるための軌道を描いてそれに沿って攻撃すること・・・。その軌道を複数の敵、それも急所を繋ぐようにして作成するとどうなるか・・・。同時に等しい速度で複数の敵の各個撃破ができるという原理です。」


ひとしきり説明し終わった後、ヒューゴ君はあたしの方をチラッと見て・・・


「哀れな人間の介錯を、ミラ様にさせることはできませんから・・・。」


ヒューゴ君、あたしのことを気遣って・・・。


しかし、あたしが持ってるはずなのに、あたしですら思いつかなかった使い方を考え付くなんて・・・。


やっぱヒューゴ君・・・応用力半端ねぇ!!!


「ですが、まだ道は開けてませんね。」


ヒューゴ君は右手を横顔に、人差し指をこめかみに当てる形で当てた。


天級(ヘヴン)第五位・死の幻(バーチャリティ・デス)真迫(ニアトゥルース)。」


その瞬間、キネウラが呼び出した軍蟻種(ハーレンメイル)が、全部地面にへたった。


でもちょっと待てよ。


死の幻(バーチャリティ・デス)❞って、疑似的な死を与える魔能じゃなかったか?


でも見た感じ、働きアリ全部・・・()()()()()()()ように見えんだけど・・・。


「さすがはミラ様から与えられた力。今までできなかった魔能の対象を寸分の狂い無く絞ることができ、真に迫った死をイメージさせることで、()()()()()()()()()()とは・・・。」


つまりヒューゴ君・・・相手に具体的すぎる死をイメージさせたことで、()()()()ってヤツを与えてしまったらしい。


前に目隠しされた男が、熱したアイロンだと言われてスプーンを当てられたら、本当に火傷してしまった話を聞いたのを思い出した。


いわゆる❝プラシーボ効果❞というヤツだ。


それくらい生き物の錯覚の力はすごい。


それを異世界独自のゴリッゴリのファンタジーで再現されるなんて・・・。


頭がキレる人にものすっごいパワーを与えるとこうなるのね~・・・。


「スゴイ!!」を通り越して「怖っ!!」ってなったわ。


あはは・・・。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ