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1−5 お城に住めました!!!!!

 てなわけで僕達はお城に戻って来ました。ちなみにこうやって戻ってくる前にギルドに行ってちゃんとクエストクリア判定になっているか確認したところちゃーんとクリアしたことになっていた。あの山の後始末誰がやるんだろ。


「おかえりなさいませ姫様。思ったより早くお帰りになりましたね」


 あのポニテのメイドさんが出迎えてくれた。


「ただいま、リティニカ。思ったよりもすぐクエストが終わっちゃったのよ」

「そうでしたか。あ、姫様の御命令通り御二人の部屋の用意をしておきましたよ」

「助かるわ」


 僕達の……部屋?


「冒険の拠点はあった方がいいかなーって思ったのよ。で、その、こういうのってアタシが勝手に決めない方が良かったかな」

「悪いわけがないじゃない。わたしもどうしようか悩んでたとこだったし──アンタもこう言う時は役に立つわね」

「ありがとね、リサ」

「ふふ。それほどでもあるわよ」


 冷静に考えてみればお城に住めるだなんて異世界モノっぽくていいじゃないか。まだこの世界に来てから一晩も経ってないって言うのにこんなに待遇が良いだなんて人生捨てたもんじゃないね。一回死んでるけど。


「それでは私は御二人を部屋に案内しますので姫様はお先に御自身の部屋に戻っておいてください」

「おっけー」

「それではルリア様、セツナ様。御案内致します故こちらにお越し下さい」



 ついていくとそう遠くない場所に幾つか部屋があった。


「こちらがルリア様の部屋です」


 メイドさんが差した先には『Luria』と書かれたドアプレートが掛かったドアがあった。……これって英語だよな? 異世界で英語って──というかプロフィール日本語で書かれてたな。さっきだって漢字の話してたし。これも転生者に都合良いように変えられてしまったのだろうか。ここまで出来るとか怖すぎるだろ、36分早く死んでなくてよかったー。


「ごゆっくりしていってくださいね」

「あれ? セツナの部屋って近くじゃないの?」


 姉妹だからてっきり部屋は近くになるものだと思ってたんだけどな。


「まあプライバシーとかそう言う理由ですよ」

「たっ確かに、部屋の中の音がお姉ちゃんにバレたらいろいろまずいかも」

「ちょっと待ってどうまずいんだよ例を出してくれよ例を」

「メイドさん、早く案内してください」

「承知いたしました。あと私のこと名前で呼んでもいいんですよ?」

「あれ? メイドさんの名前ってわたし達知らないはずなんですけど」

「さっき姫様が呼んで下さってたじゃないですか〜〜」

「あーそういえば言ってましたね」


 僕のことを軽くスルーした2人はそのままずんずんと奥へ進んで言ってしまった。僕の妹は自分の部屋で一体何をするつもりなのだろう。

 まあいいや、とりあえず部屋に入ってみよっと。


 ほい、がちゃりんこっと。


 中はピンクのベッドに座り心地の良さそうな椅子、クローゼットに机に照明と部屋に必要なものは揃っていた。ただエアコンがついてるのがよく分からん、ついてちゃダメって訳じゃないしむしろありがたいくらいなのだけれど流石に異世界でエアコン見るとは夢にも思わなかったぞ。電化製品が異世界に存在するってタブーだろ。

 きれーなカーテンといい具合のサイズの窓。窓からはこの城の庭が見えた。でっかい噴水がある。ほんとに僕が住むのが許されて良いのだろうか。まぁ楽なのが一番だけどさ。

 さぁてと、急に暇になってしまった。うーんやる事ないし寝るか。仮眠程度に。そのまんま寝るのは少し汚いし下着で寝るか。ぬぎぬぎ。

 それじゃおやすみなさーいと、Zzzzz……



 んにゃ……なんか体を触られてるような……? 誰だ……?

 目を開けるとそこには僕の腕を押さえながらじっと見つめている半裸(僕も今は半裸だから人のこと言えない)の変態こと王女様が居た。


「へっ変態d (もごもご)」


 口を押さえつけられた。こ、こいつ……


「別にやましいことはするつもりは無かったのよ!」

「ふごふへ(嘘つけ)」

「…………」

「ひょほはふほんへふはふは!(ちょおま無言で脱がすな!)」


 こいつマジでどういうつもりなんだよ!


「アタシがるりり達と仲間になりたかったホントの理由はね──るりりに一目惚れしたからなのよ。ちょっと前お父様にこの国の誰と冒険に出たいんだって冒険者が載っているリストを見せられたとき、すっごいアタシ好みの子が居たの。で、その子を見た瞬間にこう思ったの『あ〜この子はアタシのいいお嫁さんになってくれるわ!』ってね」


 そう話しながら僕の口を押さえるのをやめると今度はさっきと同じように腕を抑えられた。これほどまでに原点回帰という言葉を恨んだのは初めてかもしれない。というかコイツの僕への反応がキモヲタのそれで怖すぎる。これがVtuberの気持ちなのだろうか。


「て訳で、アタシと一緒に赤ちゃん作りましょ?」

「会ったばっかの相手とできるわけねーだろぉ!」

「この可愛い見た目で口が悪いのもギャップがあってサイコーね!」

「ちょ、ぱんつを脱がすなぱんつを!」

「ええっと……アタシが先に脱いだ方が良かったのかしら?」

「そう言う問題じゃねーーー!!!」


 やばいやばい本当に脱がされる! 僕の貞操大ピンチ!! モンスターと真面目に戦う前にしょーもない事でピンチになってどうすんだよ!

 そのとき、ドアが勢いよく開いた。


「オマエヲコロス!」


 入ってきた救世主は妹ちゃんことセツナだった。双子とかで良くあるとたまに聞く第六感が働いて気づいたのだろうか。


「くらえ『ビリスタン』!」

「ウッ……」(バタリ)


 セツナが右手に持っているダガーが電気が纏いスタンガンの様になって変態を気絶させてくれた。


「セツナ……ありがとう、ほんとにありがとう」

「お姉ちゃんの初めては誰にも渡したくないから当然だよ」

「え?」


 今ものすごく不安になる台詞が聞こえたんですが。


「この変態はわたしが部屋まで引きずって行くからまた後でね。お姉ちゃん」

「ま、“また後でね”!?」

「違う違う違うよ。わたしはこいつみたいなことしないから」

「そ、そりゃ安心したよ……」


 セツナはドアを閉めておそらくリサの部屋があるのであろう方向に進んでいった。


 いやまあしかし、とんでもない仲間ができてしまった。とんでもないと言う言葉より恐ろしいと言う言葉の方が合うのかもしれないぐらいに、とんでもない仲間であった。

 一体これから僕の人生はどうなってしまうのだろうか──

1話終了です。

僕は遅筆でめんどくさがりで今年受験生なのでそうそう更新しないと思います。続きは1ヶ月の間を空けずに投稿できてたら良い方だと思っておいてください。

僕なろう初心者なのですがここって2万文字も書けるんですね、多すぎません?僕の1話よりも多いですよそんなに後に書くことあるんですか?まぁでも保険と言うのは大事ですから仕方がないのでしょう。ついついさっき僕も保険をかけましたしね。

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