4.5話 クロちゃんは自称苦労人
どーも。天才のクロちゃんだ。今日は魔王軍本拠地(場所は秘密)の4階のトイレからこんにちはだ。
──なんだって? 前もトイレで語ってるシーンがあった? 何言ってんだ、クロちゃん以外でそんなことするやついねぇだろって。
え? なんでそんな自信持てるのかって? クロちゃんはなぁ、他の人と比べるとおしっこが近いんだ(人じゃねーけど)。だから研究室にいるかトイレにいるか外にいるかの3択なんだ。だからだよ。
(コンコンコン)
「南瓜かぁー? 今は出れん待っててくれー! あとトイレのノックは2回だぞー」
「ごめん。今。ネリネ。活動報告。来た。」
「あーそういえばあのクソビッチ潜入調査してんだっけか。どこかは忘れたけど」
「終わったら。会い。行って。」
「へいへーい」
ネリネってのは、四天王の一人のエロいことしか考えてないサキュバスだ。クロちゃんは他のヤツをあだ名で呼ぶのが好きなんだが、ソイツのことはクソビッチって呼んでる。
正直アイツがなにやってきたとか自慢されても困るから、もう出れるけどこもり続けようと思う。
あー。それにしても南瓜を助けに行ったときのあのいかにもアホそうな豪華な服着たヤツ、クロちゃんのことロリ扱いしやがって……これでも182歳だぞボケ。
(ドンドンドン)
「トイレは2回! 今度は誰だよ!!」
「ちっ」
「その舌打ち、さてはポンコツだn」
(ドガッッッッ)
「何やってんだバカヤロー!! トイレのドア壊すんじゃねーよ!!!」
「ノックしてんだから出やがれシラハギ」
「いつも言ってるけどなぁ! クロちゃんはお前の製作者だぞぉ!? 苗字呼び捨てで呼ぶって舐めまくってんじゃねーか!!」
「舐めてんだよ」
「しかもここは研究所みたいにクロちゃんの所有物じゃなくて魔王サマの所有物なんだぞ当たり前のように壊すんじゃねぇ! 迷惑だろーが!」
「シラハギが製作者として責任負えばいいじゃん」
「こういう時に限ってお前って奴は……!」
何故かトイレのドアをぶっ壊したコイツはクロちゃんの最高傑作になるはずだった美少女型殺戮兵器『カリステギア』だ。特殊な素材を利用してるので皮の触り心地は本物の人間とほぼ同じで、人の心を持っているという優れモノ。だけどクロちゃんに舐めた態度をとってくる。全く、こいつ育てたやつの顔が見てみてぇぜ──ま、クロちゃんが育てたんだけどな。
「……それで、何の用だよポンコツ」
「お腹空いた」
「は? そんなことでトイレのドアぶっ壊したのかよ。しかもメシなら沢山置いといてやってるだろ」
「毎日カップ麺なんて食えるかボケ」
「ロボットのくせに食にこだわんじゃねーよ」
「生き物のくせに毎日カップ麺で満足してんじゃねーよ」
おっしゃる通りです。って言いそうになったけど、言ったら負け確なんで言わない。
「で、メシは?」
「クロちゃんは弁当かインスタントしか食べないから希望にあった物は出せないぞ。あっそうだ、今あのクソビッチが来てるからそいつに作ってもらったらどうだ? 確かご飯作るの得意だったはずだし」
「その手があったか。じゃーなシラハギ」
「じゃーな」
乗り切ったぜ(ほぼ負けみたいな感じだけど)。
さてと、トイレから出ないでおこうと思ったらいつの間にかトイレの外が見えるようになってた訳だが……仕方がない。クロちゃんもあのクソビッチに会いに行くとするか。
クロちゃんの外見年齢は13歳も行かないらしいっすよ。




