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4−2 蔓の仇返し

 あのあと無事に夕飯を食べることが出来た。今は自分の部屋でぼーっとしている。あー、また死んだんだな、私。そういえば最初は雷に打たれて死んだんだっけ。なんで雷だったんだろ、それにセツナが電気属性の魔法を使うのもたまたまとは思えないよなぁ。そこは私が電気属性になるとこじゃねーのかよーみたいな。


(コンコンコン)


「入ってどーぞー」

「失礼するわ」


 リサが入ってきた。何のようなんだろ。


「ちょっと相談したいことがあるんだけど……」

「急に改まってどうした」

「実は、ポストにアタシ宛の果たし状が入ってたのよ」

「果たし状!?」

「そう果たし状」


 果たし状を見せてきた。マジだー。


「で、今度は何をやらかしたんだ」

「これにはあの時の恨みって書いてあるけど、思い当たる節が何も無いわ……」

「私には節しかないんだが」

「るりりそんなに悪いことしてたっけ」

「ちげーよ! お前がだよお前が! つい昨日だってめちゃくちゃな数のたんぽぽの綿毛を街中で一気に飛ばして騒ぎになったじゃねぇか!」

「あ、あれは強風に耐えられないたんぽぽが悪いのよ!」

「いや強風に耐えれたら綿毛になってる意味ないだろ!」

「あれって『ふーっ』って飛ばすためにあーなってるんじゃ無かったの!?」

「お前はたんぽぽをなんだと思ってんだ!」


 バカ過ぎる。こいつはバカ過ぎる。あのメイドさんは一体どう教育したんだ。


「そんで話戻すけど、地図がついててここにこいって書いてあるのよ」


 その地図にはピューバティープレーリーの何も無いところに丸がついていた。


「これってやっぱり行かなきゃダメ?」

「そりゃ行かなきゃダメだろ」

「るりり達もついてきてくれない?」

「まぁ暇だしいいけど……そろそろ梅雨になるんだから早く行った方がいいと思うぞ。相手を長く待たせるのも失礼だし」

「もう5月末だし確かにそうね。明日行きましょう」

「へいへいりょーかい。2人にも言っとけよ」

「任せときなさい!」


 そう言うと走って出ていった。明日か、丁度いいしもう寝よっと。


 * * *


 9時ぐらいなう。地図の場所に向かってます。


「一体どんな人が送ってきたんでしょうねこれ」

「こいつ、人だけじゃなくてモンスターからも恨まれてるだろうし全く検討つかないわ」


 モンスターだとしたら文字がかけるぐらいだからちゃんと知能がある強力なヤツなんだろうな。


「暇だししりとりでもしない?」

「こりゃまた急だな」

「アタシからるりり→セツナ→ふぃ〜にゃんの順で行くわよ、しりと“り”!」

「リスキル」

「累累」

「インストラクター」

「リスキル累累インストラクター!?!?」

「変なとこに反応しないで続けなさいよ」

「ん、分かったわよ。たんこ“ぶ”!」

「豚箱」

「小姑」

「トライアル」

「豚箱小姑トライアル!?!?」

「だからなんで一々反応するんだよ」

「いやだって想像したらかなりえげつなくない?」

「そもそもしりとりって言葉を合体させるゲームじゃないですよ」

「これはアタシなりの遊び方なのよ。アタシオリジナルよ」


 ツクダオリジナルみたいに言うな。


「……でも確かにちょっと面白いな。クスッとなるレベルだけど」

「お姉ちゃん!?」

「シュールギャグって感じですね」


 なんで自分が言った単語はくっつけないの? と聞くのは無粋だな。たぶん。


「じゃあ次はめちゃくちゃ面白いの作っちゃいましょ! “る”……からだと微妙ね、やっぱり最初は“あ”よ“あ”。ありがと“う”!」

「うやむや」

「やぶ医者」

「シャッターチャンス」

「ありがとううやむややぶ医者シャッターチャンス!?!?」

「面白くないわね」

「ちょっとこれは……」

「つまらんし読みづらい」

「今回はダメだったけど、次回こそは……!!」

「やらねーよ」


 やらねーってかやりたくねー。


「あ、でもそろそろ着きそうよ、ほら」

「あーあそこになんか居るっぽい?」


 ここからだと少女だってことしか分からないな。でもリサってあんな幼女に恨まれることしてたっけ。


「あの子なんか頭に被ってない?」


 あれは……カボチャ? ジャック・オー・ランタンみたいな感じか?


「こっちに気づいたみたいですよ」


 幼女がこっちに向かってきて近くで止まった。


「アンタがアタシに果たし状送った本人ね?」

「そう。僕。送った。果たし状。」


 幼女は淡々とした口調で答えた。


「お前。許さん。」

「な、なんでよアンタに何したってのよ!」

「直接。では。ない。僕。されてない。」

「じゃあなんで──」

「山。燃やした。お前。」

「確かに燃やしたわね」


「僕。植物の精霊。お前。殺す。《テンタクルプラント》。」


「へ?──」


 瞬く間に大量の蔓がリサに絡みついた。


「──んー! んー!」

「こいつの自業自得にしても流石にこれはやりすぎよ!」

「うるさい。」

「な、何これっ──」

「お前。達も。」

「ひゃあっ! 絡みついて来ますっ」

「くすぐった……って何しやがる!」

「お前。こいつ。仲間。共犯。」


 私たちは何も出来ないまま拘束されてしまった。控えめに言ってかなりピンチだ。


「ひゅ、ひゅぅ……くしゅぐったいですぅっ!」


 ソフィーはくすぐりに弱いのかな。絡みついた蔓でソフィーの胸が強調されていやらしい気分になってしまう。


「強くしめすぎ……っ。痛っ」


 セツナはくすぐったいより痛いの方が勝っているらしい。胸は……うん。いつも通りだった。


「お姉ちゃん今失礼なこと考えたでしょ」

「こんな時にそんなこと考えられるわけないだろー」

「……なら良かった」


 ちなみにリサは先述の通り大量の蔓が絡みついているので強調とかそれどころではなかった。


「ぷはーっ! 何すんのよ動けないじゃない!」

「植物。動物。お前。全部。殺した。次。お前。」

「閉じる鉤括弧に句点つけてんじゃないわよ! このカボチャ頭!」

「おい! 挑発なんかしてないでさっさと謝れ!」

「分かったわよ! 燃やしてごめんなさいっ!」


 バカ、もっと誠意を込めて言え。


「謝って。許す。訳。ない。腹。たった。」


 ほらねー。ソフィーとセツナの2人は蔓を斬ろうとしてくれてるけどまだ時間がかかりそうだな……


「くらえ。《ドレインレース》。」


 リサの近くの蔓がレースのように連なった。


「う……力が抜け、て……」

「リサっ!? ……アンタよくもやってくれたわね!」

「うるさく。なくなった。」

「セツナちゃん! これで抜け出せるはずです!」

「シーフの速さを舐めないでよねっ! 《ビリスタン》!!」


 セツナがカボチャ幼女に強力な麻痺技を叩き込んでる間にソフィーが蔓を斬ってくれて自由の身になった。


「いた。うご。け。ない……。」

「さぁ、ここから一転攻勢です!」

「一転攻勢って行っても早過ぎないか? リサもまだ助けてないし」

「そうですね」


 ソフィーはてくてくてくとリサの元に走っていくと華麗に蔓を斬り裂いた。


「王女様気絶しちゃってますね……」

「仕方ないからとりあえずそこに寝かせときましょう」

「分かりました」

「んでこのカボチャ幼女どうするよ」

「考えるだけ無駄よ。やっつけちゃいましょう」

「そうですね。少しずるい気もしますが……」

「僕。もう。動ける。」

「「「は、早っ!?」」」


 早すぎるだろ!? だって何かと頑丈なリサが3時間ぐらい気絶してたんだぞ!? 今アイツ気絶してるからあんまり説得力ないけど!


「残念。だったな。アイツ。HP。MP。多い。その分。強くなれた。」

「つまりHPとMPを吸い取ったってことですか」

「……そう。とも。言う。」

「よし《PE(ピーイー)》!」


 PEはPastime(パスタイム) Euphoria(ユーフォリア)の略で、直訳すると幸福感で気を晴らす(?)でいわゆる回復魔法だ。


「う、死ぬかと思ったわ……」

「やべ。《テンタクルプラント》。」

「今度は、捕まりませんよ!」


 またまたソフィーが蔓を華麗に斬り裂いた。


「さぁ覚悟しなさいっ! 《バチドラム》!」


 今のは例の如く小中大で分けられてる属性魔法シリーズの電気魔法の大のやつだ。解説多いのもアレなのでね(というのは建前で実際はめんどくさいだけ)。


「……そんな。もの。なの?。」

「え……全然効いてない」

「僕。侮るな!。」



(……………………)



「えぇっと、攻撃してこないのですか?」

「蔓。封じられた。やること。ない。」

「え、えぇ……」


 攻撃は全然効かないけど行動不能の敵ってことかよ。めちゃくちゃ時間かかるやつじゃねーか。


「なら技ブッパなしまくればいいのよ! 《メラアッチャー》!」

「痛くない。痒くない。」

「くっそーっ、ならもう《プレミアムウェ──」

「ちょっと待った。今戦ってる理由を忘れたのかお前は。そんなの使ったら私達まで丸焦げだろ」

「それもそうね」


 結構心臓に悪いからやめてほしいものだ。


「打つ手無しってとこね……」

「それじゃあ今度はソフィーがやってみます」


 が、その時カボチャロリの方から聞いたことの無い声が聞こえた。


「ちょーっとその手を止めてもらえるか?」

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