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2−4 アノ娘は癒し系美少女アイドル

 またまたギルドでーす。


「さぁさぁどんな可愛い子が待ち受けてるのかしら……ってあれは!?」


 リサはダッシュでソフィーの方に向かっていった。


「大物アイドルのふぃ〜にゃんがなんでこんなところにいるんですか!?」


 ふぃ〜にゃん?


「おっ王女様!? ソフィーのこと知ってるんですか!?」

「知ってるも何も大ファンです!!!!!!!!!」

「あ、ありがたいです〜!」

「出来れば、ほおにキスしてください!!!!!!」

「きっきすぅ!?!?!?」

「お前は一旦黙っとけ!」


 そう言いながら私はリサを耳ごと引っ張る。コイツ何考えてやがるんだよ。マジで。


「てかソフィー、コイツが言ってたことってマジ?」

「大マジです」

「あーなるほどね。アイドルだからあんなに可愛いのねってマジかよオイ!! そう言うのは最初に言っておいてくれよ!」

「るりり!!!! 何言ってんのよ!!!! ふぃ〜にゃんは『知らない人などほとんどいない』ってよくある決まり文句がそのまんまの意味で当てはまる程の超超超有名な美少女アイドルよ??????」

「勢い強すぎだろ!」


 つまり、私が知らなすぎたってことか? でもこれは仕方がないだろ。この世界にはアキバとかみたいにモニターがあるわけでもないし。ましてやテレビもないんだから分からなくてもおかしくないだろ。


「お姉ちゃん……知らなかったの……?」

「うん。全然知らなかったよ」

「「えぇ……」」

「なんで2人揃ってそんな反応するんだよ……」

「そうですよ。ソフィーはお二人さんが言うほど有名じゃありません」

「「いやいやいや」」

「どちらかと言えば無名な方ですし……」

「アイドルと言えば? って質問があったら大体の人はソフィーさんの名前を答えると思いますよ」

「そんな事ないですよ。言い過ぎです」

「いや言い過ぎじゃないです」

「言い過ぎです」

「「言い過ぎじゃないです」」

「お前ら人に圧かけるのが趣味なのか!? ソフィーがめっちゃ困ってんぞ!?」

「呼び捨てで呼んでるようなやつにとやかく言われる筋合いはないわよー!」

「いや、それてこれは関係ないと思うんだが」

「あれ? ていうかなんでアイドルって知りもしなかったのに普通に会話してたの?」

「そう言われてみれば……なんでなのお姉ちゃん」

「お前らはバカか? ソフィーがそのさっき言ってた新しい仲間だよ」

「「っええええぇぇぇえっっっっ!?!?!?」」

「そんなに驚くことか?」

「そんなに驚くことだよ、お姉ちゃん!」

「そんなに驚くことなのよ、るりり!」


 オウム返しみたいな返し方しないでくれよ。というかこいつら仲良くなりすぎじゃないか。息ぴったりかよ。


「ふぃ〜にゃんが仲間ってそりゃもうそれだけでもう死んでもいいぐらいよ」

「アイドルなのになんで冒険者なんてやるんですか?」

「そ、それは……実は冒険者として世界を平和にするのが夢で……」

「ふぃ〜にゃん……尊すぎて泣いちゃう……」

「と、とうとすぎってなんですか?」

「簡単に例えることのできない唯一無二の良さとでも言っておこうかしら……」

「ゆいいつむに!?」

「ホントに今から、ていうか今日からアタシと同じチームなの?」

「もちろんですよ」

「いいいいいいいやったたあああああああああああ!!!!!!!!!」

「うるせぇよ! お前、ギルドには他のお客さんもいるんだぞ!? 少しは静かにしろ!!」

「だって──」

「し、ず、か、に、し、ろ!」

「ごめんなさい……」


 全く、こいつがいると語ってる暇さえないよ。


「それじゃ、改めてよろしくなソフィー」

「よろしくね」

「よろしくっ! あと住むとこなかったらアタシの城に住みなさい!!!」

「お前が王女だからって命令形にするな」

「よろしくお願いします。セツナさん、王女様、そしてリーダーさん!」

「さん、だなんてそんなかたくなくていいわよ。ちゃんでいいわよ、ちゃんで」

「どーせなら名前で呼んでほしーかなぁ……」

「セツナちゃん! 王女様!」

「名前で呼んでよぉ……」


 コイツは何かと可哀想な目にあってるな。まぁ悪いことばっかやってたらこうなるよ。もちろん慈悲は無い。


「てかアレはどうなったんだ?」

「アレならもうすぐ唐揚げが完成していい出汁も取れてるぐらいだと思いますが……」


 おおそりゃあ楽しみだな──



 〜20分後〜


 てなわけで食べる支度が整いました!!


「匂いも見た目も美味しそうねぇ……ところでこれってなんの肉なの?」

「亀」

「かめぇ?」

「亀ですよ」

「亀なの?」

「亀だよ」

「そう亀なのね──アタシはちょっと急用を思い出したわ。帰らせてもらm」

「もしかして亀が食べたくないのか?」

「亀食べてる王女、かぁ。そりゃ面白そうね」

「ちょっと何すんのよセツナ! アタシたちの仲じゃない!」

「そんな仲だからこそ食べさせようとするのよ」


 こいつらホントに仲良しだなぁ。セツナがリサにあーんってしてあげてるよ。


「ほぉら食いなさい……」

「い、いやよ絶対!!!」


 (ぱく)


「ぎやあああああああぁぁあああ!!」


 微笑ましいなぁ。


「……ふふ。お二人とも仲良しなんですね」

「これのどこが仲良しに見えるのよー!」

「こんなに仲良しのお仲間さんがいるって羨ましいです」

「聞いちゃいねええ!」

「羨ましい、じゃなくてこれから仲良い友達を作ればいいんじゃないか?」

「り、リーダーさん……! いい人です〜! ソフィー、リーダーさんとお友達になります!」

「とっ友達か……!」


 友達って響きはなぜだか嬉しくなる。しかも相手から言われることなんて少なくとも転生前は無かったことだ。素直に嬉しい。


「お姉ちゃんと友達ならわたし達とも友達ね」

「セツナちゃんもお友達になってくれるんですか……?」

「もちろんよ、ソフィーちゃん」

「ありがとうございますです!」

「ハァ……ハァ……アタシが亀にもがき苦しんでる間に飯も食わずに何やってんのよ……!」

「王女様もお友達。です!」

「おおお、お・と・も・だ・ち!?」


 いよっしゃーと喜ぶリサ。コイツは静かになったと思ったらまた騒ぎ出すんだよな。


「お友達なんて言われちゃったらこんなのでも飯が進むわ! うおおおお!!」


 どんどん亀の唐揚げが減っていく。蹴り飛ばした甲羅ぐらい速いスピードで減ってゆく。


「ってボーッとしてる場合じゃないな。食べないと無くなっちまう」


 亀のスープ片手に亀の肉に食らいつく。ん、こりゃ意外と美味いな。

2−3の最初に出てくる喋れるモブことギルドスタッフの人が超超超有名なソフィーを見て驚いていないのは亀のサイズがデカすぎてそれどころじゃなかったのが理由です。裏設定ってヤツですね。まぁ裏と言うよりチラシの裏ってレベルの設定ですがね。

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