1/1
近未来1
蒼空を見ていた。
嫌いだった雲ひとつない蒼空が今になって心地よい。
寒い?感覚がなくなっていく?目の前が暗くなってきた。恐い。何故だ?
どうして、俺達はなんなんだ…。
20××年世界は日々進化を遂げて人間の寿命がどんどん永くなり、人口が減るスピードが以前にも増して穏やかになってきた時代。各国の政府は新しく産まれてくる命に【優秀】を求め始めた。人は産まれる前の段階での遺伝子操作が可能となり産まれる前からどういう人間になるかを決められるようになっていった。
また、遺伝子操作などせず妊娠した場合にその子どもが遺伝子的に【優秀】なのかを判断できるようにもなっていった。
そして、【優秀】から外れた子どもを処分できるようにもなった…。
しかし、一方で資金がなく遺伝子操作も遺伝子判断も出来ずさらに、おろすこともできない人が子供を産み勝手な判断で捨てるという事態が深刻になっていった。
捨てられた子供達は勝手な大人を憎みながらも結束して力強く生きるのであった。