1/5
~1~
あんたはいい、その服で正解だ。靴もいけてる。文句なしの合格点をくれてやる。
でも、その右隣の女、ビッチ臭しかしねーよ。あんたが選ぶべき服はプリンセスラインコートだった。そんな毛皮の安いストレートコートじゃ男は悪酔いしちまう。
お前、中々にセンスがいいぞ。その胸の谷間が少しチラ見えするラインはエロすぎず、綺麗だ。あーあ。言ったこっちゃねーな。隣の安い毛皮の女が霞んでら。
あんた、あんたも中々だ。だが、このスーツにその革靴じゃ色味が違うな。しかもケチってミンクの油を使ってないな。てかり方が安い。後、左右の靴下の色若干違うし。
ん!?なんだこの女!?
この俺が何にも見えない・・・だと?
こいつの正解の服が見えない・・・。
どういうことだ?
俺にはなぜか変な特技があって、その時、その人に合う最高の服を見つける事ができた。
ショッピングモールじゃ生きた都市伝説とまで言われた。
まだ、クソガキの俺(評価屋)と引きニート烏丸 十和子との出会い。