ー06ー
召喚されてから全然進まない......
召喚された時間は大体8時で、ここまでで多分20分位しか経ってないってヤバイ?
...いや、だ、大丈夫!その内ビューンと1ヶ月位飛ばすから!
.........はい、どうぞお楽しみ下さい。
二人とも今のお互いの反応を少しでも考えたら良いのに、お互い明後日の方を見ているから......ジレッジレね。
「次っ」
「お、俺が行って来る」
「行ってら~」(ニヤニヤ)
「お気を付けてぇ~」(ニヤニヤ)
「クソッ、何なんだこれは...」
あはは、からかわれた事でいっぱいで水晶の事忘れてるわね。
「からかいがいがありますぅ~」
「ひ、酷い!」
「何であんなに怒ったのかしら?貴女もそんなに恥ずかしがる事だった?月城さん」
「「「「え?」」」」
嘘、でしょう?
「ん?何かしら、その不思議そうな目は?」
「「「いいえぇ~」」」
「貴女、良くも悪くも純粋なのね...」
天然とも鈍感とも言うわ。
「次っ」
「あ、えっと...」
「行ってらっしゃいな」
「大人しく待ててよ?」
「うん!」
元気よく水晶へ向かって行った。
「そう言えばぁ、金貨ってぇ~、"純金"ですよねぇ?」
「うーん、正確には違った筈よ?貨幣などに使われる物はゴミや他の金属が混ざって出来ているんじゃなかったかしら?」
「へぇー、お姉さんそう言うのに詳しかったりするんですか?」
「いいえ。俄知識よ?私は「じゃあ、ゲームとか!詳しいですか!?」」
あ、割り込まれたわ...話と列に。
「「「「.........」」」」
四人で顔を見合せて溜め息を吐き、こんな事(列の割り込み)位で一々問題にしていたらキリが無いわよね。ああ、特に興味の無い物に限るわよ?有名スイーツ店の列に割り込まれたら、戦争が起きるわね。
まあ、もう呼ばれて次だし良いわよね。
話を戻しましょう。
「...ごめんなさいね。ゲームはそんなに詳しくないのよ...どちらかと言えば、漫画とかラノベが専門よ」
「そっかー...でも、やった事は「次っ」...行ってきまーす」
凄く残念そう...
「RPGはちょっと分かるから、その話はまたね?」
「っはい!」
よっぽどゲームが好きなのね。
「そう言えば彼女、良くゲームの話をしていたわね。男の子達と」
「そう言う話はやっぱり女の子より男の子の方が詳しくなってしまうのよね。女の子はファッションとかに詳しいでしょう?」
「そう言う物ですか?」
「そうですよぉ~?」
「私にはどちらも理解し難いですね」
成る程ね。それで取っ付きにくいとか思われて、距離を取られていた感じかしら?
「召喚も何かの縁よ。私達がファッションとかの楽しみ方を教えましょう」
「はいぃ~、教えますぅ~」
「...そう、ですね。その時はお願いします」
こう言う所素直よね~。
「次っ」
「あ、私が行っても良いですか?」
「どうぞぉ~」
「ええ。私は元々最後のつもりだから大丈夫よ。行ってらっしゃい」
「はい。失礼します」
もう少しであの確認作業も終わりね。意外と速いわ~。
「私達を入れてもぉ、後数人ですねぇ~」
「そうね。さて、何名が"資格"を持っているのかしらね?」
「"資格"ですかぁ?」
「所望勇者様よ」
「ああ、あの騒いでた人達ですかぁ~。どうでしょぅ~?それよりぃ~、純金じゃ、ないんですかぁ...」
フフッ よっぽど金目の物が好きなのね。いえ、有って困る物でない事が解っている。が正しいわね。
「貨幣に使われる様な金は大体が濁った物よ?こういう物語の定番では『オリハルコン』とか『聖銀』とかの方が価値が高かった筈よ?見付けるのは困難だけれど」
そう、大体伝説上の金属等は物凄く価値が高い。定番ね。
「金よりですかぁ~?」
「ええ、そうね」
「絶対ゲットですぅ~!」
見つかると良いわね~。
「次っ」
「はぁ~い。今行きますぅ~」
「行ってらっしゃい」
「行ってきますぅ~」
周りを見れば召喚組の残りは生徒二名と教師、そして私。王国側は王女様とその近衛かしら?が六名。内三名は水晶側に二人と金庫番?に一名。あらまあ、減ったわねー。
それにしてもあの子達...面白い子達だったわね~。
「次っ」
「はいはーい、今行きますわよ~」
いよいよ私の番ね。どうなるかしら?♪