ー10ー
「おい。何をしている?」
先程の水晶の所に居た騎士さんが出てきた。
「あら、騎士様。此方のお金について語らっていただけですわ」
「......まあ、良い。全員着いてこい。」
後の扉から出てきた騎士が顰めっ面で訊いて来る。
無理も無いわよね?何せ、み ん な、土下座中だもの...
現に納得していないみたいだけれど、気にしない事にしたみたいですし。
そして、歩くこと10分くらいかしら?遠いわね...
ほぼ城壁と同色の門?へと辿り着いた。扉と呼ぶには些か大きいので門と呼びましょう。
門番らしき騎士も二名居る。使用人用の出入口に見えなくも無いわね。
「陛下の命で参った」
「っ!...はっ、直ちに」
門番らしき騎士さん達が一瞬、此方へ哀れみの眼を向けた。気持ちは分からないでもないけれど......
この大人数が無一文では無いけれど、召喚されて間も無く放り出されるのだから。
そうこうしている内に門が開かれた。
「全員通れ」
騎士がそう言えば何処からか反論の声が。
「は?何でだよ?」
「っていうか、どう見ても外だよな?これ」
「な、何?どういう事よ?」
「そ、そうだ!私や生徒達を何故城の外に連れて行く!王と言うのに会わせるって言うのはどうした!」
はあ~。この人達には学習能力という物が無いのかしら!?
キッ!!
騎士さんの一睨みで殺気がブワッと溢れて来たわね~...
「「「「ひぃっ!!」」」」
「「「「「「「「「.........」」」」」」」」」
案の定睨まれ(殺気を送られ)て悲鳴を上げた彼等に哀れみの視線は送られど、同情の視線は一切無い。
「ほら、皆さん。何時までもそうしていても話は進みませんよ?さっさと行きますよ」
そう言って門を潜れば、私がステータスを弄った7人がまず続いた。そして、其を皮切りに残りの生徒達と彼等の教師が続いて出てくる。
「陛下からのお言葉だ。『二度とこの城に近付くな。近付けば殺す事も厭わぬぞ』だそうだ。肝に命じておけ」
キィー... ガチャンッ
『.........はぁあぁぁぁあぁぁ?!』
全員が出てきた所で騎士さんがそう告げると同時に門が閉まった。皆(私とスバル君以外)はその言葉を理解するのに少し時間を有したみたいね。
そして、暫く唖然としていたのだけど、此からどうなるのか?どうしたら良いのか?と頭を抱えて蹲って王様や騎士さんを罵る男の子数人、手を取り合いプルプルする女の子数名、ヒシッと抱き合うカップル(オイ!)数組、呆然と立ち尽くす者十数人。
皆パニクりました。どうしましょう、このカオス......
はい、完璧に追い出されました。
いや~、良かったですね~。
戻る気も無かったけど、戻ったら殺されちゃうんだって。酷いですね~。
此で後腐れ無く旅立てるよね?
頑張れティエラさん!その子守り、君にしか出来ない!!




