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悪役はデッドエンドを望んでいる  作者: さやか
第1部/ゲーム中盤/ララ・サクアミ、ゼウス・オーガスト完全攻略
97/210

サナ、かつての敵と相見える。

TDLに行っていて昨日は上げられなかった…。


一時間後に私達は馬にまたがって街道を、走っていた。

ミカエルの乗馬服姿はとても似合っていた。

さらに狙ったかのように白馬!

絵になりすぎて逆に怖い。

対してカザンと私がまたがっているのは栗毛の馬。

カザンが手綱を華麗に操り私は横座りで支えて貰っている。

スカートだから横座りなのは仕方ないけど、すごい不安定で怖い!!

私ジェットコースターとか苦手だったんだよ!

カザンに強くしがみついて歯を食いしばる。

このまま街道を突き進めば、王都中央区の外れに出る。

治安が良いとされる中央区内からはギリ出てない。

ここで待ち伏せていれば数時間と経たずに陛下と会えるだろう!


私はそう計算して笑う。

しかし、世の中計算通りにいった試しがない事をすぐに思い出す事になる。

パーーーン

パーーーン

パーーーン

「きゃーーー!」

「に、逃げるんだ!」

遠くから声が聞こえた。

『!?』

私達は顔色を変えて立ち止まる。

ミカエルは苛ただしげに舌打ちする。

「この道はこれ以上通れない!」

カザンが言う。

野盗だろうか、何かに誰かが襲われているらしい。

普通、こういう時って助けるのが人として正しいのだろうが、私は吉兆でミカエルは王太子。

万が一にも傷をつけてはいけないと撤退を促す。

だが、この道を通らないと陛下とは会えない。

「隠れてやりすごしましょう!」

勿論私に何処ぞの誰かを助けるつもりはない。

重要なのは陛下に会えるか否か。

まだ陛下が着く時間まで余裕があるので適当にやり過ごしたい。

「いや、万一がある!

ここは一度離脱すべきだ!」

ミカエルが言う。

どうやらミカエルも正義感を振りかざして野盗討伐などする気がないらしい。

だが、せっかくここまで来たのに引き返したくはない…。

隠れていても見つかるかもという懸念はあるが、仮に見つかってもカザンという剣技に精通した教師とチートレベルに強いミカエルがいるのだ。

そこらの野盗に負けるとは思えない。

「お二人の実力ならば万一はありえませんわ!」

私は言う。

それに対して二人が何かを言おうとした瞬間。

街道の向こう側から走ってくる人が見えた。

どうやら逃げてきたようだ。

「ちっ!民間人は保護しなくては!」

カザンが言う。

野盗や被害者に会う前であれば逃げるのが正しいが一度エンカウントしてしまえば、保護、討伐が王族の義務として発生してしまう。

「まだ遠い!逃げるぞ!」

「ちょっと、さすがにそれは不味いでしょ!」

まだ遠くて顔も判別できないが、ミカエルは撤退を促す。

私はそれに反対する。

そう言い合っているうちに被害者がこちらにどんどん近づいて…

…って、ララ!?

私は野盗に襲われている被害者がララと認識する。

それと同時に血の気が引いた!

「ララ!」

私は叫んだ。

その声を聞いてララは私達を認識する。

私達を見て驚愕している。

その後を追うように彼女を追うのは野盗…ではなかった。

黒いローブを纏った人達。

どう見ても野盗ではない。

かつて私を襲った連中によく似ている。

所謂、暗部。暗殺者。

そういう類いの者達だった。

何故、ララを襲う!?

何故、ララがここにいる!?

私は混乱の極みにいた。

「助けなくちゃ!」

私は叫ぶが、カザンもミカエルも馬首を返して逃走へと切り替える。

「ちょっと!」

「異世界人は我が国の人間ではない故、助ける必要なし!

優先すべきは我らの命!」

ミカエルはこじつけを吐く。

それに追随するカザン。

だから、私は彼らに強制的に彼女を助けて貰うよう働きかける事にした。

するり。

私は走る馬から落ちる。

綺麗に着地といきたいが、無様に地面に転がり落ちる。

『サナ!?』

二人が同時に叫び馬を止める。

私は痛みを堪えて、ララの方へと走る。

「こら!待て!!」

カザンが言って私を捕まえようとするがなんとか避ける。

パーーーン

暗殺者は銃を持っているようだった。

と、言ってもこの世界の技術では火縄銃レベルの品。

命中率も極端に低い。

パーーーン

「あう!」

だが、運悪く足に当たってしまったらしく転んでしまう。

さすがに止まった的を外すわけはない。

銃口を突きつけ引金を引こうとして…

ガツン!

暗殺者の後ろから石が飛んできて、暗殺者の気を逸らす事に成功する。

石を投げたのは、ゼウス!

さっき、逃げろと言っていたのはゼウスだったか!

だが、ゼウスは満身創痍だった。

顔に傷をつくり、手足から血を流していた。

昔は怖がりだったのに、その面影はなく、ララを逃すのに必死だった。

複数の銃口がゼウスに向き発砲音を響かせる。

「うわぁ!」

ゼウスは地面に転がり回避する。

だが、一部の弾が掠ったのか、傷を増やす。

私はララに追いつく。

肩に彼女の腕をかけ、牛歩ではあるが逃走をはかる。

「ぜ、ゼウスが…!」

「アレはいい。」

ここで、カザンとミカエルが追いつく。

私はカザンの馬にララを乗せながら言う。

このまま逃走をと思い、私はミカエルの馬に乗ろうとする。

「逃げるよ!」

ミカエルは何故か私を驚いた顔して見ていた。

「ダメ!ゼウスを助けて!」

言われて私は顔を顰める。

私は逡巡し…

暗殺者のリーダーらしき人物がこちらを見たかと思うと腕を上げて仲間に合図を送る。

同時に彼らは去っていった。

「よ、よかった!」

ララは言うと同時に馬から降りてゼウスに駆け寄る。

「ゼウス!ゼウス!!」

「う…?」

身動ぐゼウス。

生きてるようだ。

「ララ!大丈夫!?」

私は叫ぶ!

「わ、私は平気です…ってぇ!?」

私はムギューーーとララを抱きしめる。

「怪我は!?見せて!!」

私は撃たれた足を見る。

火縄銃でも当たれば抉られたような傷になる。

ララの傷口は赤黒く変色していた。

「あ、あの!?」

「ララ!あんたなんでこんなとこにいんのよ!

てか、あんたの危機察知能力ならこうなるってわかったでしょうが!!」

一旦身を離しララに説教かます。

場がシーーーンとなる。

…はっ!

私は我に返った。




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