前世の記憶に溺れる
前世の記憶が戻る前は幼い我儘少女なので、平仮名多用。
読み難いですが、ご了承下さい。
「お嬢様、サナお嬢様。旦那様がお呼びです。」
へやでえほんをよんでたあたしをめいどのルルがよんだ。
あたしはサナ。
コーシャクレージョーってやつだ。
「はーい。いまいきまーす」
あたしはえほんをつくえにおいておとーさまがいるしょさいにむかった。
きのーほしーっておねがいしたどれすをかってくれたのかな?
しょさいのどあをのっくしてしょさいにはいると、おとーとがいた。
あたしはかみもめもくろいえんぎものだけど、よそからもらってきたみなしごのおとーとはしろいかみにしろいめでふこーをよぶっていわれてる。
きもちわるいね。
めはあわせないでおこー
「おとーさま、およびでしょーか?」
あたしはおひめさまのようなおじぎをする。
「私の可愛い幸運の女神。
忙しい所よんでしまったかな?」
「いいえ、えほんをよんでいただけですからだいじょうぶです。」
「それはよかった。
実は明日から二人に家庭教師をつけるから学業に励んで貰いたい。」
「えー!それではあそべなくなるのですか?」
「遊べるよ?遊べるけど、勉学にも励んで貰いたいんだ。特にサナは未来の王妃様だからね。」
そう、あたしはえんぎものだからしょうらいはおーじさまとけっこんしておーひさまになるんだ!
「うー。りっぱなおーひさまになるためにはしかたないですね。
わかりました。」
「わかってくれて嬉しいよ。
これは教科書だよ。」
そういっておとーさまはあたしにはしんぴんのきょうかしょを、おとーとにはつかいふるしのきょうかしょをわたしたのです。
わがやのいそーろーなのにいっしょにべんきょーさせてあげるなんておとーさまはほんと、おやさしい。
でも、べんきょーはいやだな。
「あ、そうそう、サナ。昨日、ショートケーキが食べたいって言ってたろ?王都の人気店で買ってきたから食べなさい!」
「やった!おとーさまだいすき!」
あたしはさっそくおにわでおちゃをすることにしました。
けーきはおもっていたよりたくさんあったので、あたしはおとーともよぶことにした。
おとーとはめいどにつれられあたしのもとにきた。
めいどはおとーとを触った手をはんかちでぬぐった。
きたないこだもんね。
「けーきたべよ。どれがいい?」
はこのなかのけーきをおとーとにみせる
「どれでもいいよ。」
「そう?ではこれを。」
あたしはちょこれーとけーきをはこからだしてじめんにすてる。
べしょっとなるけーき。
おとーとはけーきをみてる。
「おさらもふぉーくもいすもないからそこでたべてね。」
「地面に落ちたものは食べれないよ。」
「ん?あたしがたべろっていってるのにたべないの?
ひどい!」
あたしがおこるとしかたなくおとーとはしゃがんで土で汚れてないあたりをすくってたべた。
「もっとしっかりたべて!
おとーさまがわざわざかってきたのよ?
それにてをよごすよーなたべかたはだめだよ。」
あたしのことばにあきらめたかのようなひょうじょうをおとーとはみせた。
おとーとはよつんばいになっていぬみたいにじめんにおちたけーきをたべた。
「あははは!」
あたしはたのしくてしかたなかった。
あたしはちゃんといすにすわってふぉーくをつかいおさらにけーきをのせてたべる。
いぬのようにたべるおとーとをみながらたべるけーきはとくべつおいしい。
けーきをたべおわってあたしはへやにもどった。
おとーさまからもらったきょうかしょをひらいてみた。
さんじゅつのきょうかしょだ。
さいしょのいちぺーじめはかずのかぞえかただった。
あまりのかんたんなないようにあたしはおもわずいった。
「こんな簡単な事やれっての!?小学生…ううん、幼稚園児じゃあるまいし!」
そう言って私はあれ?と思った。
小学生?幼稚園児??
なんだっけ、それ?
そう、自分で自分に突っ込みをいれた瞬間頭の中が撹拌されたような気がした。
溢れ出てくる知識は前世の記憶…そう言われるようなものだった。
私は意識を失い倒れた。
倒れる寸前思った事はただ一つ。
嗚呼、今世でも私は悪役か…と。