表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ぶりっ子少女の夢は玉の輿  作者: 猫目 しの
異世界の日々
66/123

妖精とシアンと私②

 



「痛いって!」


【リルディア、いじめちゃめ!】




私の声に反応してか床から何かの植物の蔦が出てきたと思えばその蔦はディオ先生の手を叩いた。

ディオ先生はびっくりしたように私から手を放す。




「リル、今のは妖精様……?」


【リルディアをいじめるにんげんはゆるさないからねっ!】


「うん、多分痛くて声をあげちゃったからだと思う。 ”リルディアを虐める人間は許さない”って」




片手を腰当ててきりっとしたような表情でディオ先生を指差してる妖精。

どうしてこんなに懐かれたのか私にもさっぱりなのよね……この妖精にイライラしたから怒っただけだもん。


まあ、使えそうで使えない能力だから居ても居なくても一緒だから問題ないけどね。




「いや、虐めてるわけではないだろ。 ……それにしても、妖精様の祝福を受けるとは大変なことになるな」


「父には話すつもりですが、しばらくは黙っていた方がいいでしょう?」


「ああ、何の根回しもないまま広めたら誘拐騒ぎもあるかもしれない」




そんなに大変なことなの?

でも、平民が王妃になれるくらいの権力が持てるってことは相当凄いものね。


……絶対に戸籍上の家族にはバレてはいけない情報ね、私が学園を卒業してから逃げる猶予がなくなることは確実だわ。




【リルディア~】


「面倒だが……仕方ねえ。 早めに風帝に連絡を取るか」




私の肩から膝に移動した妖精は私に甘えるようにべったりである。

面倒そうなディオ先生だけど、一番状況を理解してるのかため息をつきながら呟いた。


風帝が今回のこととどう関係してるのよ。




「風帝……フェーの使者ですか」


「ああ、あいつなら祝福の話をしたらすぐに召喚獣を送って来るだろうな。 むしろ、送らないわけがない」




風帝って確かたった一人の女の帝だったわね。

フェーの使者って名前は初めて聞くけど、どんな女なのかしら?




「シアン、風帝って……?」


「自称フェーの使者。 風帝はどの帝よりも接近戦が得意であり、一人での戦いを最も得意としてる」


「実際言えば戦いの天才だな。 正直に俺も戦えば負けるつもりはないがなるべく戦いたくはない……」




そんなに強い女なんだ。

水帝は罠を使いながらの戦闘が得意って噂だったから相性もあるのかもしれないわね。


でも、何で祝福のことを言えば風帝が召喚獣を送ってくるわけ?




「フェーの使者……もしかして、風帝様は……」




アルトとフィアは何か引っ掛かることがあるのか少し難しそうな表情をしながらディオ先生を見てる。

私にはさっぱりわからないけどね、女の帝には興味が全くなかったから噂を聞き流してたわ。




「ああ、二人なら聞いたことはあるだろう。 風帝は帝唯一の女性であり、唯一の獣人だ。 いつか妖精様が戻って来ると信じ妖精様の為なら何でもする危ない奴だな」




なるほどね、妖精の為なら何でもするってことね。

獣人にとっては神様に等しき存在みたいだからそんな人が居ても不思議ではないわ。


でも、それって妖精の声が聞こえて見えて祝福貰った私に嫉妬してくるんじゃないの?

結構そんな面倒な女って居るからね。




「やはりそうでしたか」


「フィアは知ってたの?」


「フェーとは古代語で妖精様のことを言うの。 だから、もしかしてって思って……」




ふーん、そうだったの。

古代語なんて知らなくてもいいから勉強もしてないわ。


テストにだって出ないし。




「まあ、とにかくセシルトは祝福は隠しておけよ」


「はーい、面倒なことは嫌だもん」




この痣がバレて面倒になったら困るし。

手袋を持ってきてないから街に行って可愛いの買わなきゃいけないわ。




「フロレインはセシルトの護衛だな」


「……仕方ないな」




フィアと居れば大丈夫だとは思うんだけど、帝であるシアンが一緒なら万が一もないでしょうね。

でも、今思えば10歳なのに帝だなんてそれほどシアンが強いのか、帝を決めたであろう王様が大馬鹿なのか、どっちなのかしらね。




「フィア、街に行きましょう。 手袋を買いに行きたいわ」


「はぁ……必要かもしれないが隠すまでは外に出るなよ。 見る奴が見たら祝福だとわかるからな」




えー、これのせいで外出禁止にもされるなんて聞いてないわよ!

手袋とか身に着ける物は好みがあるんだから自分で選びたいのにもう最悪。


こんなマイナス点があるなら祝福なんて貰わなかった方がよかったかも……。

流石にこれを言ったらフィアやアルトから何か言われそうな気がするから口には出さないけどさ。




「リル、私が買いに行くからそれまでちょっと待ってて。 リルに似合いそうな手袋頑張って探してくるからね!」


「私が出れないなら仕方ないわ。 お願いね、フィア」


「うん、任せて!」




まあ、フィアならそんな奇抜なセンスはしてないから任せても問題はないでしょう。

私の好みに合うかどうかはわからないけど、それでもフィアが選んでくれたのなら妥協出来る範囲でしょうしね。




【リルディア~】


「はいはい、煩いわよ」




ぽんぽんと優しく頭を撫でてやれば大人しくなる妖精。

……名前なんだっけ?


ライアもやることがあるそうなので一度解散することにした。



  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ